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本づくりの仕事がしたくて製本の学校に通い始めました④フランス装で写真集

こんにちは、UMA(ゆま)です。この春から製本学校に通っています。目標は来年、ひとり出版社を立ち上げることです!

……とかいう書き出しで、自分にエールを送るシリーズ(?)4回目です。製本修行、挫折せずに続いています!

今回のご報告(?)は、福島を撮った一番新しいシリーズ「記憶の方舟」の写真集を作ったこと。フランス装という手法(本の背に糊をつけて表紙を貼り、表紙の三方は折り込んで仕上げる方法)を使っています。

フランス装については、学校で習って以来、「軽やかな感じがカッコいい!」と思っていて、先に簡単に試作していました。その時に作ったのはこちら(↓)

今回は、ちゃんと自分の写真集にするため、表紙、ケース、本文のレイアウトを再考。表紙はシリーズの最後の1点をインクジェットプリントしてくるみました。ケースのタイトルには、初めて銀墨を使いました。

本文紙、表紙は「柔肌鳥の子」という越前和紙。和紙系のプリント用紙としては以前から結構気に入っています。今回、本文紙は75g、表紙は150gのもの。

サイズは172mm x 154mm x 12mm
写真点数は28点、テキストは日英併記、ページ数は68ページ

製本に関わる作業で、私が一番苦手なのは「切る」です。これだけしっかりした紙で、厚みもあると、ディスクカッターでも3辺を断裁するのは不安。今回はキンコーズにお願いしました。持ち込み加工料(1オーダー)2,200円、1辺(厚み1cmまで)220円は安くはありませんが、ここで失敗すると悲しすぎ。押し切り型の断裁機を買うかどうか検討中です(置き場所がない問題が……)

インクジェットプリントを表紙にしたら、インクが乗った分だけ厚くなって折りづらくなったので、表紙も本文と同じ75gでよかったかも……。

こうして、あれやこれや奮闘の末、なんとか5部仕上げ、FBで告知して5,500円で販売。お買い上げくださった方からはあたたかい感想をいただきました。本を作って届ける、その喜びをあらためて感じています。本にするのは、写真展をするのとは別の感慨があります。作ってよかったです。


イタリアの写真家のGiovanni Cecchinatoさんは丁寧な書評を書いてくださいました。(ちなみに最近、イタリアの税関がとにかく厳しくて(?)今回も普通の航空便に追跡番号をつけただけ(書留扱い)なのに1ヶ月かかりました。ぷちぷちの封筒に入れていましたが、ケースが凹んでるう……)

写真は大概が孤独な作業で、拠りどころを見失うこともしょっちゅうですが、想いが届いたことを知る、その瞬間にささえられます。ありがとうございます。

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