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映画感想文「パラサイト 半地下の家族」ポン・ジュノ監督

「パラサイト 半地下の家族」ポン・ジュノ監督について

2019年公開の韓国映画。
第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画初となるパルム・ドールの受賞。
第92回アカデミー賞では作品賞を含む6部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の最多4部門を受賞。
非英語作品の作品賞受賞は史上はじめてで、アジア映画としては初(つまり日本でもまだ未受賞)。
当時話題になった。
ちなみに2019年は、韓国映画100年という節目の年だったそうだ。

半地下で暮らす全員無職という四人家族が、嘘や工作で金持ちの家に潜り込むみ、寄生(パラサイト)するという物語。

貧富の差を描いた社会風刺が中心なのだろうが、個人的には随所に細かいコミカルな演出があるのも観どころの一つだった。

この映画を観た理由

当時いろいろ話題になっていたので劇場で観た。
噂の通り非常におもしろかった。

で、今回「金曜ロードSHOW!」で、地上波放送されたもの観た。
吹替版だったので少し違った印象。
息子が父親に対してずっと敬語だったことが気になった。
韓国の儒教ってこんな感じなのだろう。

ココに刺さった

金は、人の心にアイロンをかける。
人に余裕と品を与えてくれる。

と言ったようなセリフがあったと思う。
一方で貧乏人はなんせ余裕がないから意地汚い、みたいに続く。

貧しい農村で育った子が清い心を持っており、その純粋な心構えのおかげで最後に幸せを手に入れ、一方で金のことばかりにこだわる財閥が最後に痛い目にあうみたいなプロットの映画やドラマがたまにあるが、個人的にはもっともシラケてしまう設定。

でも、この映画では、貧しい人間の必死さをリアルに描いているように思えて、結果的に卑しさが目に付き、感情移入こそすれど好感は持てない一面があった。
金に余裕がないと感じる時点で、もう心にも余裕がなく、その結果、努力する余裕もない。
そうすると金でもチャンスでもしがみつこうとして、ズルをしたり、嘘をついたり、誤魔化したりする。
この一家のように、少し上手いこといったくらいでハメを外して綻びが生じてしまう展開が現実的で、評価されている一因なのかなと思った。

この映画を観終えて

韓国美人ってやつだろうが、主演の女優2人がとにかく可愛い。
思わず調べてしまうほど。

主人公一家の娘、足立梨花風のキム・ギジョン役の女優さんは、パク・ソダム、1991年生まれ。
寄生された一家の娘、桜井日奈子風のパク・ダヘ役の女優さんは、チョン・ジソ、1999年生まれ。
とはいえ、他の主演作品を見てもピンとこないので、これ以上どうしようもないのだが。

ちなみに主人公一家の主、キム・ギテク役のソン・ガンホは、「シュリ」(1999年)や「JSA」(2000年)にも主演してたようだ。
息の長い実力派俳優さんなのかもしれない。


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