初心者のためのゲーム制作、集客、販売ガイドブック 〜マーケティングガイドブック〜
ゲーム制作時におけるネタの見つけ方、探し方、集客、マーケティング関連の概要をまとめている簡単なマーケティング資料です。
ディレクター、プランナー、プロデューサー、マーケッター、PR担当もそうですが、0→1が苦手な事業主等の方にも一部お伝えしている内容になりますので、きっと役に立つ(と思っています)。
【関連記事】
アプリのクローズドベータテスト(限定テスト)のやり方、数字のサンプル、規約資料の付録付き記事はこちらの記事をご参照ください。
https://note.com/ukyousan/n/n7794a98f9854
いいものを作るよりも意識しておきたいこと
製作職であろうがなかろうが、
継続した収益を上げていくためには
「営業」「マーケティング」「セールス」はとても重要です。
しかし、「マーケティングは何を勉強すればいいのか?」「どこから勉強すればいいのか?」という質問をいただくことも多いため、自分なりに少しだけ噛み砕いて書いてみたいと思います。
ちょっと長くて1万文字ぐらいになってしまいましたが、見出しだけでもみながら、気になるところだけをピックアップして読んでいただきつつ、参考になれば幸いです。
★このnoteの使い方★
・作品化〜リリースまでの全体像を抑える
・気になるところだけを必要なときに読む
マーケティングの学び方だけ知りたい場合は、「マーケティング初心者は何をどう学べばいいのか?」の見出しから読んでいただければ幸いです。
マーケティングはノウハウではない
結構勘違いされている方も多いのですが、マーケティングは1つの手法ではなく、全体的なプロセスであり抽象的な概論です。
たとえばgoogle先生で調べてみるとこのようにヒットします。
マーケティングとは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念。
これはビジネスモデルも同じで、ビジネスモデルも概念です。
よく「SNSマーケティング」とか「動画マーケティング」など、用語として使われることがありますが、それはマーケティングの中の1つの活動焦点を指していることが多いです。
マーケティングの目的は、達成したいゴールを逆算して方法論を実行プランにまで落とし込むこと
概論だのプロセスだのを簡単に書きますと、マーケティングは下記のことを指すのではないかとも言えます。
1)達成したいゴールを定める
2)そこに到達するための活動、方法論を示す
3)活動1つ1つを分解し、より最適な方法を考える
4)タスクとスケジュールベースに
行動単位で方法を落とし込む。
5)ゴールに向けて、小ゴールを設け、
上記の活動を繰り返してゴールに向かう
めちゃくちゃ簡単に言いますと
✅誰に
✅何を
✅どのように
商品やサービスを届けて、
結果、その人にどうなって欲しいのかを
考える活動だと思っていただければ幸いです。
そしてこれは業種や目標にあわせて
調整したり設計したりするというイメージです。
事例を書いてみます。
■事例1)
ゲーム会社を設立して月収100万円以上を稼ぎたい
頭の悪そうな事例で申し訳ありませんが、数年前の僕の目標でしたので割とリアルですね。
さて、例えばこういうことを目標にしたいと設定した場合、どこから手を付けるべきか? そこからマーケティングはすでに始まっています。
まず何をするか?ということになります。
ここで注意しなくてはいけないのは、1つのことに固執しすぎないということ、達成するための方法論はいくつもあるということを忘れてはいけないということです。これがマーケティングの鉄則です。
これは1つの方法論になります。実際アプローチ方法はその人、その集合体にあわせて多岐に渡りますので、あくまで参考程度にして欲しいと思います。
■やること1:リサーチ
いずれにせよまずはリサーチから開始します。
その際、下記の要素を調べます。
a・今「市場」で何が求められているのか?
b・できる限り収益性が高いこと、ものは何か?
c・自分がやりたいことは何か?
⬇︎
コンセプト設計
この3つの整合性を整えていき、自分のリソース(ヒト・モノ・カネ・ジカン)と相談してコンセプト設計、目標をなんとなく定めます。なんとなくです。どうせあとで修正するからです。
ここでの大事なポイントは、自分の勝率が高い市場でポジショニングを築ける部分、領域を探すことです。
■重要|市場選択は超重要
市場選択は超絶重要で、正直この時点で最大収益や利益率が決まってしまうぐらい重要な要素です。
たとえば、スポーツゲームを作る時、バレーやボーリングゲームを作るよりも、野球、サッカーゲームを作る方が圧倒的に売れやすくなります。
理由の1つは、
市場の大きさ。
2つ目はゲーム性の複雑さ、ゲーム性との相性です。
この感覚が分かれば市場選択のイメージがわかると思いますが、これはリアル世界でのビジネスにも全く同じことが当てはまります。
この市場(ジャンル、配信機種、配信国など)にしよう、ここで勝負しよう、誰をターゲットにしようというような要素を定めます。
誰に、何を、どのようにという3つの観点を意識していきます。
■重要|仮面ライダーがウルトラマンより10倍売れる理由
(上記引用)
ウルトラマンと仮面ライダーだと、仮面ライダーの方が圧倒的に商品が売れています。その理由はわかりますか?
これはマーケティングの1つ、コンセプト設計に基いたマーケティング戦略と商品展開に影響していますが、この観点が読み解ければ自分自信にも応用が可能になります。
▼仮面ライダーシリーズの売り上げはこちらにも記載されています
市場選択の重要性はこちらにも
書いていますので参照いただければ幸いです。
■やること2:テスト販売を行う
次に、商品やサービスを作る前にテスト販売を行います。
「ん?物を作る前に販売するってどういうこと?」
そう思われるかもしれませんが、失敗する商品設計の事例で多いのは、自分や自分たちのエゴ、思いつきで商品を先に作ってから、これ買ってくださいという手法です。
これをやってしまうと、市場でいらないって言われたら大修正が行われるだけでなく、開発費、時間も大きな無駄になってしまいます。
そのためまずは小さくテストをするということが大事です。
テストの方法は大小ありますが、ゲームの場合はコンセプトデザインとか動画とかを作って、関係者にみてもらって反応をみることもその1つです。
または、「開発費を出したいと思う?」とか、「グッズだけ先にあるけど買います?」とか、いきなりお金が絡むような反応を聞いてみることです。
このプレ販売時点で「お金マジで出すよ!」という場合などは売れたことになりますので、その路線で売ればいいし、作り込めばいいということにもなります。
それ以外では、簡単なテストモックを作ってみて触ってもらって、「どう思います?」と、プレイして欲しい人とか、開発費を出して欲しい人に触ってもらって感想を得るといったことを実際にやってみるということです。
これがいわゆるテスト販売での反応ということです。
ここの工程で出てきた問題点、課題点、懸念などを商品設計に落とし込んだり、調整したりすることで、商品やサービスの設計を変えていく、目標を軌道修正していきます。
※上記事例はターゲットを定めて商品設計をすることが得意な人の事例です。商品設計が得意な人は、商品設計から入り、後に販売していくという手法を取ることも往々にありえます。
商品が作れない人は、他人の商品を取り扱うことを前提にリサーチすることが大事です。
■やること3:商品を設計していく
1〜2を経て、ここで商品を初めてちゃんと設計して作っていく、というような流れが1つのマーケティングからの商品設計事例となります。
実際問題はこの工程までに、
・勝負する市場選択
・ターゲット層
・価格
・提供する商品の詳細
・パッケージイメージ
・キャッチコピー
・特典内容
・アフターサポート内容
・セールス方法
・営業先
・PRプラン
・広告プラン
・運営プラン
・アップデート内容
・採用戦略
・組織化
などなどをたくさん考えておき、それを実行するための行動ベースのタスクをスケジュール単位で想定して「2」の工程辺りと同時進行で動いていきます。
■やること4:営業・広告、PR、販売
といった工程に進行して、営業、広告、PRなどの工程に移行し、販売を最大かするための活動にマーケティング要素を集約していきます。
マーケティング初心者は何をどう学べばいいのか?
全体から把握して、各論を学ぶことが基本です。
これはほぼ全てに当てはまります。
理由は学習効率が上がるからです。
いきなり各論=枝葉末節を学んだところでもそれは部分的な手法なので、
全体像が抑えられないと応用が効かないからです。
例えばマーケティングの全体像がわからない状態で、Twitter集客法とかインスタ集客法を学んだところで、応用できないジャンルや商品の場合はニッチもサッチも行かないし、応用が効かないからです。
たとえばバスケをやったことがない桜木花道が、「3ポイントが上手くなる方法」という練習法だけを練習したところで、実戦で活躍できないのと一緒ということです。
そもそも3Pが打てる状況を作り出すには3Pの技術以前に、全体のゲームの流れを把握してどういうときに3Pが打ちやすくなるのかを知っておく必要があります。
これは学習する順序を誤った事例ですが、バスケ全体のルール、ゲームメイクの全体像を把握した上で、3Pシュートを極めていたとしたのならば、狙えるチャンスを意図的に自分で作り出せるような行動、そこに到達するまでの行動がイメージも行動もできるようになるということです。
実はこれ現実世界でもよく起きているノウハウコレクターが陥りやすい勘違いでもあったりします。
ビジネスでも仮にYouTubeが稼げるからとか言ったところでいきなりYouTube集客とかを学んでもそれが自分では活かせる可能性が低い、活かしたとしてもすぐに効果が薄くなる、その時に対応できなくなるということに陥ってしまいます。
マーケティング学習者へのオススメの書籍
オススメの本はめちゃくちゃありますが、とりあえずこれを読んだことがない人、学んだことがない方はこの辺りは絶対的にオススメできる本です。
ちなみにビジネスやマーケティングでフレームワークやなんとか理論はいろいろと出てきますが、必要なものだけ知っていれば十分。あれやこれやと詰め込むのではなく、自分に必要な箇所だけをピックアップしてから取り入れていくことが大事です。
不要な装備はインベントリを圧迫するただのゴミです。私が紹介しているものでもこれ自分のビジネスに不要だなと思ったら読む必要はゼロです。
<初心者向け>
■ドリルを売るには穴を売れ
マーケティング初心者向けの本です。頑固シェフがいるレストランを事例に新人が再建させる過程をマーケティング事例を元に丁寧に書かれています。
■不変のマーケティング
神田昌典さんのマーケティングの原理原則が書かれた書籍。こちらも万人にオススメの1冊です。
<中級者〜上級者向け>
こちらの書籍は今でも読み返す名著です。
■ハイパワーマーケティング
マーケティングの基礎とフレームワーク、全体像が学習できます。マーケティング戦術もしっかりと叩き込めます。
■シュガーマンのマーケティング30の法則
ストーリー展開、理論、フレームワークをセットにして学習可能なだけでなく、一生使える本です。できれば内容をメモして見返して使って欲しい本です。
■億万長者のビジネスプラン
商品設計や作り方のヒントが学べます。
■フォーカス
商品のポジショニング方法が学べます。
マーケティングは実戦で試すことが重要
ただマーケティングは学問としても充実していますが、結局は試してみないとその感覚や実数は体験できませんので、どんどん試していくことが重要です。
ここではあくまで学習法とか考え方のごく一部を書いていますが、ご自身で実践するときに思い出していただいて、本を読んだりしながら試していただければ幸いです。
マーケティング本やビジネス本はリアルな攻略本
これはプログラムでもデザインでも同じだと思いますが、知識が身についてもそれを実際にコード書いたりデザインを書いてみないと具現化しません。
けれども効率よく学習したり目標達成への近道には間違いなくなります。
マーケティング本やビジネス本はこれと同じで、無駄な工程や作業をショートカットする攻略本と近い役割を果たします。
ただ、急ぎすぎるあまり、目の前の壁を超えるレベルが足りない時は、どうしてもどこかでレベル上げをしないといけない時が出てくる時はあります。その時は焦らずに遠回りをしてでもレベルを上げて、再度トライすることが大事です。
結局のところ、コツコツやれる人が最強ですし、目標にも達成しやすくなりますので、そういった観点でマーケティングもじっくりと学んで、コツコツと取り組んで行ってみてほしいと思います。
ただ、この知識が自分自身の営業、集客、販売、商品設計についても助けてくれることは大いにあると思います。
はい、それではここからが少しだけ、本番、マーケティング全体像をなぞりながら、より具体事例でお届けしたいと思います。
具体的にどういう流れでどう取り組むべきかをお届けしたいと思います。
たとえば商品、サービスを1つを作る時の事例です。
STEP0|全体像の把握
物事は全てゴールから逆算で考えます。何はともあれやることの全体像の把握から開始します。
STEPを追って取り組んでいきますが、
まずはやることの全体概要を把握しつつ、リサーチを入念に行います。
商品やサービスの売上は、このリサーチが全体の8割ぐらい重要です。
具体的には、ゴールから逆算して設計すること。それに向けたリサーチを行い、見込み客を集め、商品を設計することを同時に行うことです。
ビジネスはあるモノ、サービスの販売を行って収益を得ること。当たり前ですがここを押さえていない行動は全て無駄と言ってもいいぐらいの行動です。
① リサーチ
「誰が(貴方が)」
「何を(どんなサービスを)」
「どのように(Twitterとnoteで提供)」を意識して、
提供したサービスや商品で
「何を解決できるのか」
「どうなってほしいのか」というゴールを意識しましょう。
いわゆるターゲット層の選定とサービス購入者のペルソナを作ります。
② 商品企画を仮設定
リサーチした結果を元に、商品設計を煮詰めていきます。
リサーチのデータを意識して、作る商品にの仮設計やアイディアをピックアップしていきます。
STEP1|リサーチ
全てを決めるのはこのリサーチです。実はここが売り上げの80%を占める要素です。めちゃくちゃ重要な要素です。
■見込み客のリサーチ方法
これからあなたが商品を設計すると思いますが、その前にどういう方に買ってもらいたいのか、誰に貢献したいのかを意識しながら、リサーチを行っていきます。
■お客様の属性について知る
すでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、顧客層、お客様は大きく下記3層に大別することが可能です。
「A」:今買ってくれそうな人
「B」:将来買ってくれそうな人
「C」:一切興味がなさそうな人
このうち、「A」と「B」の層を「見込み客」と言いますが、商品を購入してくれる見込みになる方のことです。
できる限り必要な人は「A」であり、「B」の方は購入の可能性はありますが、「A」の人よりも関係性の構築(ラポール:信頼関係)のための情報提供が継続的に必要だったりします。
具体例では、定期的に情報を提供してあなたの価値観などに共感してもらったり、商品に対して興味をってもらうためのステップが必要です。端的に言ってしまうと説得することも必要ですが、ここ最近のセールス手法では説得という行動はあまり行いません。
理由は長期的な関係性が維持しづらくなるからですね。
なので、「B」の人を集めたところで、今すぐどうこうなるわけではありませんので、今回のところはあまり気にしないでおきましょう。「A」を狙ってリサーチをしていけば、必然と「B」の方がついてきますので、そのレベルです。
それよりも、一番やってはいけないのは「C」の人を集めてしまうことだったり、「C」の人に対して一所懸命PRしたり、商品をアピールしてしまうことですね。
この意味わかりますか?
これが理解できていないと「リサーチ」どころか、商品は一切売れないので気をつけてくださいね。
■ペルソナ像を作る
今回においては具体的に買って欲しいお客様をイメージしてみましょう。どんな仕事をしていて、どんな悩みを持っていて、どんな生活を送っていて、どんな商品なら購入いただけるかなどですね。
STEP2|商品の仮設定/プレセールス
自分が作りたい商品とリサーチを行った結果を融合させつつ商品の仮設定を行います。
リサーチを入念に行ったら、今度はその見込み客のイメージや、使っている用語、悩みの言葉などを意識して商品に反映させていきます。
商品設計についてはSTEP5の辺りで固めていきますが、この時点で素案の50〜60%を決めておいて、残りは運用しながら出てきた要望やご意見などを反映させて完成に結び付けていきます。
この時点ではライバルや参考にしている商品を元にして、リサーチで得た情報や自分の強みを少し書き出してみて、販売商品の概要を作るようなイメージです。いわば骨組みの土台(見出しレベルで作っておくイメージ)となるような概論を作る感じですね。
中でもこの辺は暫定で欲しいです。
・ニーズがあること
・ベネフィット(この商品の魅力)
・ベネフィットを実現するアイディア
・商品のタイトル
★コンセプト
ちなみに商品とは必ずしものである必要はありません。あなたが提供できるものもサービスや商品の1つであるということを忘れてはいけません。
■2−1:プリセールス
上の繰り返しになりますが、大事なことなので書いておきました。
次に、商品やサービスを作る前にテスト販売を行います。
「ん?物を作る前に販売するってどういうこと?」
そう思われるかもしれませんが、失敗する商品設計の事例で多いのは、自分や自分たちのエゴ、思いつきで商品を先に作ってから、これ買ってくださいという手法です。
これをやってしまうと、市場でいらないって言われたら大修正が行われるだけでなく、開発費、時間も大きな無駄になってしまいます。
そのためまずは小さくテストをするということが大事です。
テストの方法は大小ありますが、ゲームの場合はコンセプトデザインとか動画とかを作って、関係者にみてもらって反応をみることもその1つです。
または、「開発費を出したいと思う?」とか、「グッズだけ先にあるけど買います?」とか、いきなりお金が絡むような反応を聞いてみることです。
このプレ販売時点で「お金マジで出すよ!」という場合などは売れたことになりますので、その路線で売ればいいし、作り込めばいいということにもなります。
それ以外では、簡単なテストモックを作ってみて触ってもらって、「どう思います?」と、プレイして欲しい人とか、開発費を出して欲しい人に触ってもらって感想を得るといったことを実際にやってみるということです。
これがいわゆるテスト販売での反応ということです。
ここの工程で出てきた問題点、課題点、懸念などを商品設計に落とし込んだり、調整したりすることで、商品やサービスの設計を変えていく、目標を軌道修正していきます。
※上記事例はターゲットを定めて商品設計をすることが得意な人の事例です。商品設計が得意な人は、商品設計から入り、後に販売していくという手法を取ることも往々にありえます。
商品が作れない人は、他人の商品を取り扱うことを前提にリサーチすることが大事です。
STEP3|商品企画と準備
仮設定した商品とリサーチを行った結果を元に、どのように告知していくのか、周知を目的として情報発信を行っていくのか、見込み客にリーチをかけていのかといった戦略を行います。
■コンセプトを固めていく
中でも重要な要素はコンセプトです。
コンセプトとは、その商品やサービスの概念。企画・広告などで、全体を貫く基本的な観点や考え方のようなものです。
例えばスターバックスの販売コンセプトは「サードプレイス」という概念です。CEOだったハワード・シュルツ氏の有名な言葉に「スターバックスが販売しているのはコーヒーではなくサードプレイスである」があります。
一見すると「は?」なのですが、スタバが売っているのは、家でもない、職場でもない、第三のくつろげる居心地のいい空間であるということを定義して店作りや商品設計、価格、店員の衣装などまでを一貫して作っているということです。
これはゲーム1つの制作においてもそうで、向かう先がどこなのか?それによって戦略や努力するところ、指してはマーケティング戦略も異なってくるということになります。
STEP4|オファーを練り込む
ここからはより商品と販売を意識した、周知、告知フェイズです。主に見込み客に向けた具体的なアピールと販売までに繋げていく過程、運営方法を意識して設計していきます。
中でも重要な点はオファーということになりますが、オファーとは提案する内容全てになります。お客様が購入する前までに判断できる材料全部です。
売れる売れないは提供するそのもの「オファー」の比重がとても大きいので、この「オファー」を最大化するために企画を練り込みましょう。
オファーとは、提供する内容全てだと思っていただいていいです。キャッチコピー、商品概要、特典などなどです。
オファーのために必要な企画と行動。
・改めてリサーチ
・商品設計
・見出しを
・購入特典
・価格設定
・ビジュアル
・デザイン
・BGM
・動画
・広告など
STEP5|企画と販売戦略を煮詰める
商品の仮設定を具体的に本商品へと仕上げていく作業です。何より、販売するためには企画力を煮詰めることが重要です。そのために必要な戦略、考え方を解説いたします。
■想定顧客数、販売金額などをシミュレーションする
物が売れる仕組みは超簡単ですが下のような図式が当てはまります。
仮で数字を入れております。
赤い枠線をご確認いただければと思いますが、とても重要な要素はこの2点です。ここが変わるだけで商売のやりやすさは大きく変わります。
マーケティングとはここの数値を最大化するための活動(全部最大化できることが理想的ではありますが)でもあります。
ただし「見込み客」を増やすにはある程度広告展開が必要になりますので、最初の中小企業や個人経営レベルであればここにお金を投下することは得策ではありません。
また、バケツに穴が開いた状態で集客をしてもすべてが無駄になりますので、単価と購入率でしっかりとセールスできる状態を作ってから、集客をふやすというステップが必要ですので、優先度が相対的に低いということになります。
■ゴールから逆算して考える
販売目的は上にも少し書きましたが、上記の表から見ますと、購入を1つのゴールと設定します。そのうち、我々がある程度意図して操作できるポイントは2+1つですね。
・購入単価
・見込み客数
・購入率
大事なことは、コントロールできないところには力を避けないので、あくまでも操作できる部分に注力することです。
これは人生においても同じことです。祈っているだけでは人生が変わらないので、どこに力を注力すれば結果が出るのかを間違えないことです。
■価格設定で重要なこと
素人ほど「たくさん人を集めればいい」と考えがちですが、これは一番マーケティングでも大変なところであり、泥沼にハマるところでもあります。
ビジネス初心者や弱小企業ほど、単価は高くても買っていただける見込み客のリサーチが超重要であり、単価を高くしないとビジネスサイクルが回せなくなるので潰れます。
これは個人事業主や労働集約的な仕事をしている人も同じことが言えますので注意しましょう。
STEP6|販売前の準備
販売前の準備はリサーチと企画準備のところでほぼ終わっています。あとは商品ができたら、公開に向けて準備を行います。
ゲームですと事前予告を行って、売上を最大化する手法が一般的ですが、これはゲームに限らずとても有効です。
企画と一気通貫した販売前の準備を行います。ここの企画が購入率などに大きな影響を与えます。
■自分の商品を購入してくれる見込み客を再度集める
闇雲に顧客を集めたところでも自分や自分の商品に興味を持ってくれなければ全く意味がありません。あらかじめリサーチした方に対して届くようなメッセージを発信していく必要がありますし、そこでより購買に繋がる仕掛けを準備するターンもここになります。
STEP7|販売後の行動
こちらも企画の一貫ですが、発売後の行動について触れていきます。そしてここの行動が「購入率」に紐づくので、めちゃくちゃ重要です。
■事前PRと仕込みを入念にする
上に書いた公開までの流れをしっかりと行います。公開までの準備が終わったら公開しましょう。プレスリリースや小さく予算をかけて広告等で展開しましょう。
■フィードバックやレビューを掲載する
事前に体験いただいたお客様のフィードバックやレビューを掲載するのは常套手段です。商品にはいい情報があればあるほどいいですから、できる限りあるだけを用意しましょう。そのための事前準備も必要です。
STEP8|アフターサポート
販売した後は、定期的に購入者の声やコメントを拾ったり、購入者のサポートをしていきましょう。
売り切り、逃げ切りという形式ではビジネスではタブーですから、長期的な関係が作り出せるようにすることがとても重要です。
■将来のビジョンを打ち出す
商品リリースが終わったり、サービス提供が終わった後も、次なる施策や準備、考えなどを発信していくことはとても有効です。
【執筆者:うきょう】
ゲーム、アプリプロデューサー & マーケッター。ソフトバンク、LINE、NHNを経て2回目の起業。オンライン、オフライン問わずに幅広い職種でも対応できる事業戦略や商品、集客企画が強み。
株式会社スタジオデルタ
代表 池田康隆(HN.うきょう)
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