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サステナブルな着色料を生み出すフードテック

今回はこちらの記事を読んで考察したことを書いていきたいと思います。

テーマは「着色料」です。

①着色料とは?用途は?市場規模は?

皆さんご存じかと思いますが、まずはこの前提から押さえていきたいと思います。

着色料とは、食品や化粧品などの加工時に色を付ける色素のことです。
大きくわけて、合成着色料と天然着色料があります。

逆に言えば、「加工時」以外で着色料を使用してはいけません。
鮮魚介類や食肉、野菜類に使うことは禁止されています。
もし使うことが出来たら、新鮮でないものを新鮮であるかのように偽ることが可能になってしまうためです。

食品に用いる用途としては、「食品の色が落ちるのを防ぐため」「食欲を増加させるため」といったものがあります。

着色料の市場規模は「天然着色料」に対するモノが世界で高まっています。
詳しくはこちらのレポートに載っているので、良ければ読んでみてください。

②「合成」と「天然」の違いは?

私は、これまで「合成=人工物」、「天然=自然由来」と考えていたので、記事に書かれてある「テクノロジーを活用して天然着色料を生み出す」という言葉に少し違和感を覚えました。

ただ、実際には
合成着色料→食用タール系色素とも呼ばれる科学由来の着色料
天然着色料→自然界にある食品や植物を由来にした着色料

とのことで、区別される点は「何由来の着色料なのか」ということだそうです。

途中でどういう過程を経ているのかは、あまり関係がないということになります。
なので、菌類由来の着色料も天然着色料としてあつかわれるんですね。

ちなみに、合成着色料は海外だと禁止されている国もあります。
日本は摂取量が定められたうえで、使用されています。

③「菌類」はどうサステナブルなのか

記事を読んで、「菌類」由来の着色料には4つのメリットがあると思います。

①事業者の生産コストが安く、大量生産が可能な点
②生活者の誰でも食べやすい点(動物由来でないから)
③事業者がいつでも生産・収穫出来る点(建物内で発行させるだけでよいため)
④土地を有効活用できてようになる点(これまで着色料のために生産されていた食材・食品用の土地が減るため)
という4つです。

地球環境全体で見たとき、これら4点は全てサステナブルに繋がっていると考えられます。
Chromologicsのこの着色料が規制当局から承認されれば、私たちの生活にも大きく関わってくるでしょう。日本の食品に使われる着色料が「発酵由来」のモノになっていくのかもしれません。
日本の企業が、Chromologicsと協業して、日本独自の着色料を開発したりするのかもしれませんね。

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