6月1日のイベントの続きです
松山工業株式会社の鵜久森洋生です。毎週土曜日は、DMM.make AKIBAさん(以下、アキバ)の公式マガジン「MAKERS」向けの投稿を続けています。
先週に引き続き、6月1日にアキバと松山工業共催で開催する「モノづくりカンファレンス for STARTUP」というイベントについて書き綴りたいと思います。なお、このイベントは既にチケットが完売となっておりますのでご了承ください。
レジェンド来る
先週のnoteでも述べた通り、今回のイベントでは「スタートアップ」「モノづくり」「支援機関」の方々に登壇していただくことになっています。ピッチ後のクロストークでは、この3者がそれぞれの思いをぶつけることによって、共存共栄を実現するためのヒントが見つけられるのではないかと期待しています。先週は「支援機関」の方々の紹介で終わってしまったので、今週はまずは「モノづくり」の方々を紹介したいと思います。
まずご紹介するのは、株式会社栗原精機の栗原稔さんです。町工場といえば栗原さん・・・そういっても過言ではないほど有名な、川口にある金属加工会社の会長です。なぜ栗原さんが有名なのかというと、お客様から送られてきた図面をもとに製品を作る・・・どちらかといえば、それまで弱い立場にいた町工場の地位を変えるため、「MAKERS LINK」というコミュニティを創設し、新たなチャレンジを続けてきたからです。最近ではMAKERS LINKを派生させ「町工場プロダクツ」という、B to C(一般顧客向け製品を販売する)向けのプロダクトの開発・販売に注力するグループを立ち上げました。
凄いのは、こういったグループを中途半端なカタチにはせず、例えばギフトショーや、渋谷LOFTへ出店して販売まで行ない、収益化につながるようプロダクトのトライ&エラーをしている点です。長年の努力の結果、栗原精機さんではいわゆる下請け案件を受ける必要がなくなり、収益性が大幅に改善しています。多くの人が栗原さんをレジェンドと呼ぶのは、こういった努力を続けてきたからです。
今回のイベントは、ハードウェアスタートアップの方々向けのものなので、本来であれば彼らの製品化で寄与している企業に登壇してもらった方がよいかもしれません。ただ、栗原さんのこれまでの歴史は、スタートアップがゼロイチを創り出そうとチャレンジし続けている姿と重なるため、参加者の方々が得られるものが多いと感じ、オファーさせていただきました。
次世代の町工場を体現する波田野さん
もう一人、オファーさせていただいたのはアキバにもご縁がある、ハタノ製作所の波田野哲二さんです。波田野さんはいわゆる個人事業主で、溶接のプロフェッショナルとして活動しています。彼の面白いのは、Twitterを駆使しながらあらゆる分野の方とつながり、ご縁を大切にしながら活動の枠を広げていることです。Twitterのフォロワー数は驚きの6,000人を超えです。
最近では芸術家やデザイナーといった方々とのコラボや展開しつつ、独自のプロダクト創出にも力を入れており、「ねじまる」というネジに溶接で手足を付けたマスコット人形をプロモーションし、デザインフェスタなどでも大人気になっています。昨年、私がおつなぎした全日空さんとコラボもしていて、整備場で不要となったネジを使った特別仕様のねじまるが、ガチャガチャで購入出来ます。
波田野さんも、どちらかといえばスタートアップ支援での実績よりは、独自の活動で販路を開拓していった点、とにかく人とのご縁を大切にしていたら驚くようなコラボレーションまでつながってしまった点など、参加する方々の学びが多いと考えてオファーさせていただきました。
スタートアップは注目の2社
最後にスタートアップの立場で登壇いただく2社の紹介です。1社目は可変型電動バイク「タタメルバイク」が有名な、株式会社ICOMAの生駒崇光さんです。生駒さんは元々、トランスフォーマーの玩具デザイナーとして実力を発揮したのち、プロダクト開発会社を経て、LOVOTというホームロボットのデザイナーとして活躍したのちに独立した実力者です。
MAKER FAIRE TOKYOで発表した可変型バイクが注目を集め、先日は念願だった先行販売のオーダーも始まりました。変形させ、ボックス上にすれば災害などの時には電源として活用することもできるため、さまざまなシーンでの活躍が期待されています。
生駒さんとは、前職の頃にアキバで出会い、ずっと仲良くさせて貰っています。今回の登壇もすぐにご快諾いただきました。当日はガチャガチャを持ち込んでいただき、1/12サイズのタタメルバイクの販売もしてもらえる予定です。
もう一社はYolni株式会社の奥出えりかさんです。スマホに連動したお洒落なスマート防犯ブザーを開発している会社ですが、先日開催された「TOKYOものづくりMOVEMENT」で最優秀賞を受賞し、注目を集めています。防犯ブザーとして音が鳴るのはもちろんのこと、LINEとも連動しており、いざとという時に本当に役立つプロダクトとして優れています。
奥出さんたちとは、2019年に品川女子学院での特別授業を行ない、女子中高生と一緒に、防犯や見守りといったテーマについて考える機会を作りました。当時は「しっぽコール」というプロダクトでしたが、それからデザイン的に進化し、yolniという完成度の高いプロダクトへ生まれ変わりました。今回はそんな素敵なプロダクトのこれからを聞けると思います。
長々と記してしまいましたが、周りの方々も驚くほど豪華な登壇者の皆さんにご参加いただけることになりました。先述の通り、チケットは完売しているので、今回のnoteを読んで参加してみたいと思った方がいらっしゃったら申し訳ありません。おそらく来週は、どんな感じだったのかを公開できるかと思いますので、レポートをご期待ください。
こんな感じで、今日のnoteを終えたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。感謝!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?