見出し画像

夕涼み…. 鮎漁師の日常

夕刻 夕涼みがてら
川へ出かけた

ウエットスーツに刺網に 曳舟
水の中とはいえ 酷暑の昼間はきつい

漁場へのアプローチは いきなり首まで浸かる

“水が温い”

連日の猛暑
降らぬ雨で 水流が減っている

昨日は 朝も夕も スパルタリハビリ
この一箇所に 良い天然遡上鮎が
溜まっていたから.....

頭の中は 狩猟民族
太古から何ら変わらないと...

“獲れる時に 獲る”


ただ
張り切り過ぎて 熱中症気味
全身筋肉痛に 頭痛に 腰痛....
火照り過ぎた身体は 正直である

今年の鮎漁師は “ぼちぼち”

この数日で やっと 冷凍庫二つが
天然遡上若鮎で 満杯に...,

“お待たせ致しました”と

鮎好きな 友人達にメールして
贈らせていただく

“この鮎どうするの?”って
奥様さんに怒られないよう 
冷凍庫を開けていただくか
お腹を 空っぽにして おいてください”

鮎漁師 浮世雲

って 書き添えて おかないと
怒られるくらい たっぷりと......

ゆうパックチルド便で....

冷凍庫から出して 溶けぬように
一秒でも早く 郵便局の冷凍庫に持ち込むか
正に 毎度毎度 レースのタイヤ交換を
争うピットの気分に浸れる

暑さで 溶けぬように
慌てて 郵便局に持ち込みましたから 簡易包装📦で
お許しくださいませ

鮎漁師 浮世雲

と 追記をしておくくらい
わちゃわちゃで ある。

ふと 手にした 包みを測ってみる

“五キロ”

天然鮎と天然遡上若鮎達が 全国へ

昼餉は 川の神さまから
分けていただけた 虹鱒を 塩焼きに

川の神さまから 虹鱒を

夕涼み....
水は 温い
東の空から 雷鳴が轟く

流れのあるところへ 網を巻く

“大鱒だ〜”

刺網の外を 大きな大きな虹鱒が
泳いでいる

ただ.... 昼に 丸ごと頂いたし
二日続けて 川の神さまも
分けては くれまい...,

いつしか その姿は 消えていた

程よく 良い天然遡上若鮎が獲れた

鮎漁師の お爺が現れ呟く
“ええ鮎獲れたか? 昨日は250匹獲ったぞ”....
前日は 170匹と 呟いていた

漁場を 譲り 家に.....

“鮎喰うか?”

坊に 呟きながら 
獲れたばかりの 天然遡上若鮎を仕分けして 冷凍庫へ....

今朝 贈ったのに また 増えている

“スパルタリハビリは ほどほどに”


雪降る前まで こんな景色が 日常

ギランバレーに恋をして
三年寝太郎
鮎漁師 浮世雲

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?