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華
漫画文化に影響を受けすぎたせいで、ずっと勘違いしていたことがある
少年漫画の世界では、魅力的な師匠やライバルやヒロインが勝手に登場する
主人公は作者によって設定された人間関係の中で、勝手に成長していく
人間関係という土台があるからこそ、主人公は試練と成長を繰り返せる
主人公を成長させる魅力的なキャラクター達は、主人公の意識の外から現れて来る
しかし、そこが一番難しいところなのである
“自分を成長させてくれる人達とどう出会うか”
20歳を過ぎたころにようやく、自分は漫画の登場人物とは違うということに気づいだ
実際の人生では、自分を支えてくれる人々を自分の力で見つけてくる必要がある
出会った人達に与えたもの、そして与えられたものが、人生の価値を作る
10代の頃は勝手に発生する人間関係があったけど、20代以降は自分の力で人間関係を魅力的に築き上げる必要がある
それが、この時期にアメリカで過ごして得られた一番の学びかもしれない
自分は現実の世界で自分を伝えるのが苦手で、空想の世界の中で自分を表現するという道を選んだ
しかし、その空想の世界にリアリティを与え、魅力的にするには、自らの人生の経験を反映させる他ないと知った
現実の世界よりも空想の世界で自分を伝えたかったけど、結局、現実の世界を豊かにしなければ空想の世界も豊かにできないということに気づかされた
現実の世界から逃げた結果、一周して現実の世界に戻ってきた
魅力的な物語を作るには、自分が魅力を引き寄せる引力になる必要がある
自分の魅力で人を引き付け、自分の優しさで人の人生を楽しませる
波動を上げる誰かに自らの人生の登場人物になってもらい、自分も誰かの波動を上げる登場人物になる
あぁ、気が抜けない
常に緊張感を持って人と接し、人間関係を豊かにする必要がある
大変だけど、その繰り返しを楽しめるようになったらいいな
ニューヨークに1人で来て1年が経った頃、自分の乗り越えるべきものが見えてきた
それが、華である
自分に咲かせる華、人に咲かせる華
私はどれだけ多くの華を届けることができるだろう
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