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北海道の道東と中国山地をつなげてみたら面白すぎる人たちにたくさん出会えた件③(廣岡俊光)

■ さいごですよ

『会いたい人に会いに行く』中国山地の旅もいよいよ最終章、その③です。

<旅の仲間たち>
〇 中西拓郎 くん(ドット道東代表理事、北見市在住)
〇 小松輝 くん(ドット道東理事、浦幌町在住、ハハハホステル運営)

今回の旅は、『みんなでつくる中国山地 百年会議』で事務局を務める、元新聞記者の“ローカル・ジャーナリスト”、島根県立大学教授の田中輝美さん(以下、てるみさん)に全面的にコーディネートしていただきました。

左がたくろーくん。右が田中輝美さんです!

ちなみにその①、その②はこちら~!


■ mikkeに集う夜

<ハチドリ舎→ゲストハウスmikke 所要時間:1時間25分>

再びてるみさんに運転していただき(ありがとうございます!)広島市内のハチドリ舎から、この日のお宿、島根県邑南町にあるゲストハウスmikkeさんへ。車内では実に濃いローカル談義が続き、あっというまに到着。

古民家を改装したすてきな空間です。予約すれば五右衛門風呂にも入ることができます。

めちゃくちゃ立派な梁。
あたたかい内装、落ち着く~。

ここからは、『みんなでつくる中国山地 百年会議』事務局長で、このmikkeのある阿須奈(あすな)地区で生まれ育った森田一平さんが加わって下さいました。

おなじ街並みの中にある『みんなでつくる中国山地の本屋』は、森田さんがご自身の所有する本(すごい冊数です!)を、まちの皆さんにシェアする古本屋です。

さらに、島根県益田市出身の七咲友梨さんも。普段は東京で写真家としてご活躍中の七咲さんですが、『みんなでつくる中国山地』の活動と関わるなかで、徐々に軸足が中国山地に移り「最近では生活が二拠点のようになってきました~!」と楽しそうにお話してくれました。

『みんなでつくる中国山地 No.003』の表紙の画像も、七咲さんが撮影されたものです。舞台はわたしのふるさと岡山県真庭市勝山。のれんをくぐろうとしている男性は、勝山に移住して暮らしている “書く人” 甲田智之さんです。

さらに七咲さんは、島根県吉賀町柿木村で「sotto chakka(ソットチャッカ)」というお茶づくりも手掛けています。

美味しい食事と、地元のお酒を囲んでみんなでおしゃべりする楽しい時間。その合間、ダイニングに並べられる.doto本。なんとドット道東の2人が、北海道からキャリーバッグに入れて持ってきていたのです!

重たいのに、ここまでよくぞ!!というわけで・・・

始まりました、.doto即売会。vol.1とvol.2を目の前にした皆さん。どのデザインにするか迷う迷う。選択肢があるって本当に楽しい悩みですよね~!気持ちめちゃくちゃ分かります。

途中てるみさんは、翌日のイベントに向けての準備や告知配信にも参加しながら(私たちも映り込んだりしながら)。期待を大いに膨らませて、夜は更けていくのでした・・・


■ いざ、ウィー東城店へ

朝。サラダにトースト。美味しいコーヒー。それだけあればもう最高。

到着時はもう暗かったので見渡せませんでしたが、私たち、こんな素敵な街並みのなかに泊まっていました。

<ゲストハウスmikke→ウィー東城店 所要時間:1時間14分>

『みんなでつくる中国山地 No.003』発刊イベント会場のウィー東城店に到着です。ここは書店に加え、コインランドリー、化粧品、文具、CD、特産品まで扱う、いわゆる“地域の超強いよろず屋さん”です。

この場所を営んでいらっしゃる佐藤友則さんの人生と、ウィー東城店について綴られた『本屋で待つ』。いま到着を待っている一冊です。

皆さん続々とご来店。発刊イベント前にまずは通らなくてはならない、あのおまつりに皆さん参加です。

そう、本って誰かが発送しないと届かないんですよね!(当たり前ですが)

つい最近『発送祭り』を経験しているドット道東の2人、めちゃくちゃ強かったです。ほぼ初対面のみなさんに的確かつモチベーションの高まる指示で場を祭りに仕立てあげていく、たくろーくんの類稀なる“棟梁気質”には感動すら覚えました。

発送作業、みんなですれば怖くない。ここからは写真家・七咲友梨さんの素敵な画像とともにご覧いただきます~!

丁寧かつ迅速に。みなさん息ぴったりの発送作業で、場の雰囲気はあきらかに高まりました。

■ 発刊イベント

一息ついたあと、いよいよリアル&オンライン同時開催となった発刊記念イベントが始まります。こまつくんが最前列でカメラを動かし、わたしも急きょ前説を務めることに。この手作り感、最高です!

登壇者は画像左から
〇 藤山浩 さん(持続可能な地域社会総合研究所 所長)
〇 中西拓郎 くん(ドット道東代表理事)
〇 七咲友梨 さん(写真家)
〇 中尾圭 さん(広島県内海町在住・港の編集室)
〇 寺迫麟 さん(島根県立大学 地域経済学部2年)

『みんなでつくる中国山地 No.003』 のテーマは「ここで、食っていけるの?」。実際にそれぞれの領域で動きまくっている人たちだから話せるリアルな話がたくさん飛び出す、やさしくてガチンコなトークライブ。

途中、こまつくんにもマイクが渡されます。背後でこっそりコンサラボの「エクセレント!」ポーズをかましておきました。島根県初上陸。

急に振られたのにめちゃくちゃいい話してたこまつくん

モデレーターを務めて下さった藤山会長による、やさしい会話のまわしと鋭いつっこみが同居した『緊張と緩和』で、あっという間に時間が過ぎていったのでした。

イベントの模様はアーカイブ動画でぜひ~。

イベント終了後、ふたたび.dotoの即売会になだれ込みます。トークライブの熱気がまだまだ会場にみなぎる中で、あっという間に完売~!

大手書店からウィー東城店に移籍してきた、スーパー書店員の山本ちひろさんとも出会うことができました。

発刊イベント恒例(?)のくす玉が割られ、午前中の発送祭りでみんなで梱包したたくさんの『みんなでつくる中国山地 No.003』が、中国地方各県に、そして全国に向けて出発していきました。何だろう、この親心にも似た感情は。すてきな読み手のみなさんのもとに届きますように・・・!


■ ありがとうございました。

3回にわたってお届けしてきた3日間の中国山地旅。北海道・道東とわたしのふるさとが含まれる中国山地をつなげてみたら・・・というきっかけはともかく、てるみさんのスーパーコーディネートに頼りっぱなしの旅となりました。

あの小高い山の向こう側に・・・もっと中国山地的に言うならば、山を越える峠の途中にだって、同じ思いを持った仲間たちが確かに生きていて、毎日を過ごしている。

それに気づかせてくれる、繋げていく、みんなの姿を可視化する一冊が、『みんなでつくる中国山地』であり『.doto』であると、いまは確信を持って言えます。

『.doto』のビジョンブックと、『みんなでつくる中国山地 No.003』がみんなの思いを掲載するという手法を、ほぼ時を同じくして取ったのも決して偶然ではなく、いまその界隈で生きている皆さんが求めているものの一つの形なんだと思っています。

わたしは岡山の実家に帰るために一足早く離脱。みんなは翌日も島根と広島に散らばって、さらに続いた発刊イベントに登壇しました。

そして今回の旅で身を持って感じたのは、たくろーくんが書いてくれたコレです。

道東におけるまちとまちの物理的な距離感は唯一無二だと思っていたのですが、中国山地にも同じような世界観が存在していることは、住んでいたのに気付いていなかった大きな発見でした。ということは、まだまだ知らない日本のなかにもきっとこういう場所はあるし、同じような課題を抱えて、日々シャトルランしているに違いありません。

そして!!

早くも『道東×中国山地』発のイベントが企画・開催されることになりました。

★12月21日(水) 20:00~
田中輝美×中西拓郎×日野昌暢「ローカルメディアがつくる関係人口の話〜地域資産を共有する人々のつながりの作り方」『.doto vol.2』『みんなでつくる中国山地2022 生業号(003号)』W刊行記念

リアルな交流を深めたからこそ話せることもあるはず。ぜひ注目いただければと思います。

長々と書き連ねてきました。最後までお読みくださった皆さん、本当にありがとうございました。次はどこに旅に行こうかな?皆さんが推せる旅の目的地、ぜひ教えてください。

では、また次の旅で~!!

※その①、その②はこちらです~!