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再びのテレビ離れ

今長崎の実家にて両親、祖母と空間を共有することが増えたのですが、彼らを見ていて思うのは、「テレビホント好っきゃなあ」ということです。とりわけ夕食以降から、曜日によっては食い入るように見ている。「そんなにテレビ面白い?」と聞くのですが、毎週楽しみにしている番組がいくつかあるのだそうで。

私もまったく見ないわけでもないですが、彼らほどではない…ということで、世代差なのかはたまたバックグラウンドの違いなのか。チャンネルを争って…という話は回避できています。

大阪時代の最後の頃あたりから、実はテレビを見るということからかなり遠ざかっていました。ただ、その後トルコではどうだったかというと、トルコではかなり自宅にいる間はテレビをつけていたことを思い出します。

何が違うといって、母語でない言語が聴き放題になるということ。語学の一環ということで堂々と時間を割ける…と自分に言い聞かせてもいました。しかも、ケーブルテレビに契約すると、他国の主要チャンネルも衛星放送で普通に視聴できるというのが大きかったのです。

トルコ語以外の放送でよく見ていたのはやはりアゼルバイジャンの国営放送。AzTVと言いますが、ニュースの内容はともかくとしてもアゼルバイジャン語の聴き取りとしては自分にとって有益なものでしたし、深夜の時間帯には映画のアゼルバイジャン語吹き替え版も視聴できました。テュルク諸国では、ほかにカザフスタンのKazakh TVあたりが視聴できたと記憶しています。

それ以外でも、ヨーロッパ諸国はもちろんのこと、韓国、中国も国際放送の充実ぶりがうらやましいなと思ったことが多々ありました。それに比べて我が国の…いやNHK World、ネガティヴなことは書きたくないですが、ほんとなんというか、もっとがんばってほしい、みたいなことも当時は思っていました。懐かしい懐かしい。

かようにザッピングすれば、いろんな言語の音と動きが見れるし聴ける。期せずして、トルコというローカルにいながらにしても多言語に触れられるという恩恵があったというのは、トルコ生活での恩恵を感じたことの一つだったかもしれません。

で、日本に帰ってきますと、テレビにはその役割がほとんど期待できませんよね。英語はもちろんまだいいのですが、トルコ語が地上波なりBS, CSで聴ける機会はまだまだ少ない…ああしかし、そういえばオスマン帝国期が舞台のドラマがひそかに人気のようで、たまにトルコ語音声の日本語字幕にでくわすことはないでもないですね。

ただ、トルコ語以外の言語にも気軽にアクセス…ということになると、この役割を果たしてくれる媒体は日本の場合もはやテレビではないわけです。インターネットのほうがよほどそちらには適している。ネット環境もトルコと比べると、日本は安定しているといえますし。トルコにいたころは、自分のネット契約ではストリーミングでのテレビ視聴は回線の問題でほぼ無理でしたしねえ…(ラジオのほうは問題なかったです。念のため)。

2018年のサッカーW杯は、ぴのといっしょにトルコの当時の自宅で見ました。
サッカーじたいにはさほど興味がないのですが、日本代表がトルコ語の放送でどう紹介されるんだろうということには興味があったので。で、実際かなり各選手が褒められていて、とりわけ当時ガラタサライに所属していた長友選手などは絶賛されていましたねえ…

テュルク諸語でいうと、個人的な「テュル活」にとって神チャンネルもありました。知る人ぞ知る、"TRT Avaz". いわゆるテュルク世界のドキュメンタリーなどを放映するチャンネルで、トルコ国民向けのものである分のバイアスが気になるときもないこともないですが、なんせいろいろなテュルク諸語が生で聴けるというのは、私にとっては耳の幸せと言わずしてなんでありましょうかという話でした。

そんなわけで今は、一人タブレットやデスクトップPCにくいついてメディアにアクセスしているわけです。日本に2020年に帰ってきてから、再びテレビを見なくなった…というわけです。

けっこうメディアにアクセスする時間は割いていると思うし、その意味でメディア離れをしたとはいえません。が私自身は現状、まちがいなくテレビ離れしている状態だと思います。ネット依存…SNSもそうだし、こういった視聴覚的な経験もネットのほうに求めているというのが現状、というところでしょうか。

自分がまたテレビに食いつく時代が来るとしたら、多言語チャンネルがBS, CSあたりで標準的なラインナップに上がるときでしょう。それか、他国の衛星放送が視聴できる、特別な機器を購入して設置することも厭わないようなzenginになったとき…でしょうね。

しかしどちらにしても今のところ、あまり可能性は高くありまへんな…それにそんなお金あったら、旅行行くとか本買ったほうがいい説 is あるし…

さあさあ。アドヴェントカレンダーも後半、がんばりどころっすなあ。ここまで来たら完走してやりましょう…!

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