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【久しぶりに】トルコからの郵便ktkr

今回は『トルコ語初方言収集辞典』6巻本、
それと『カラチャイ=バルカル語-トルコ語辞典』をゲットしました!

昨日からの台風接近で、まだ雨がやまない中で湿気は強いわ外は暗いわで陰鬱としていたところでしたが、それを吹き飛ばしてくれるかのように、今日待ちに待っていた国際郵便が届きました!

要するに、上記記事で書いた悩みがなんやかんやで解決したということですね。持つべきは現地の知り合いです。本当に。

トルコというところは、助け合ってなんとかやっていく国であると見つけたり…という気分ですね。

さておき。郵便は父が受け取ってくれたようで、「重かぞ」(長崎方言;トルコ語で言えばNagasaki ağzı)と言って手渡してくれた小包がトップ写真のそれ。

日本海の荒波を乗り越えてやってきた勇者の佇まいを御覧じよ、と申し上げたい気分です。Hoş geldinizですよ。それこそ。

もちろん、何が入っているかは開けるまえからわかっていました。そう、先日から送料の高さを愚痴っていた、トルコで出版されている例の本です。本というか、今回は辞書たち。それも、ほしくてほしくてしょうがなかった辞書たちです。

『トルコ言語協会』(Türk Dil Kurumu)という国の機関があり、そこでは出版事業も行われていて、トルコ国内のトルコ諸方言はもちろんのこと、いわゆるテュルク諸語についても研究書や辞書などを出版しています。

とりわけ、旧ソ連地域、あるいは現ロシア連邦内で使われているテュルク諸語の関連書籍が自分にとっては貴重です。トルコ語でひとまず情報にアクセスできるのですから、自分にとってはこんなにありがたい存在はないわけですね。

ロシア語で直接アクセスできればもう少し違ってくるのでしょうが、今の自分にとってはトルコ語が理解できる恩恵を最大限利用したいところ。そんなわけで、まずは『カラチャイ=バルカル語-トルコ語辞典』(Tavkul, Ufuk著、2020年、Türk Dil Kurumu, ISBN: 978-975-16-1351-6)から目を通します。

そうです。なぜカラチャイ=バルカル語に興味を持ったかといって、『星の王子さま』の同言語翻訳版を入手していたからなのでした。この記事を書いた時も、辞書が欲しいなという率直な感想を書いていますね。

果たして、念願の辞書も手に入ったじゃないですか…もちろん、『王子さま』を読むにあたって意味が予測できない語ぜんぶが辞書に載っているかどうかまではわかりませんが。少なくとも、辞書が全くないよりははるかによいでしょう。

これはがぜん、カラチャイ=バルカル語を読み進めたくなりました。今は正直、この言語をやっている場合ではない(某お仕事各種が山積してますのよね!)というのはあるのですが。いや、それこそ寝るまえ10分でもやりましょう。何かネタが見つかるかもしれないし。


さてもう一つの辞書、こちらも壮観でしょう。『トルコ語初方言収集事典』(Türk Halk Ağzından Derleme Sözlüğü)という、物理的にもなかなか重量感のある6巻本です。

こちらは20世紀前半にトルコ全土で大規模な調査が行われていて、その結果蒐集した各方言独自の語とその意味が掲載されている辞書。

現実問題としては、オンラインであれば直接インターネットでデータベースにアクセスはできるのですけどね。いやこれはもう、それこそ浪漫の問題です。

紙で持っておきたいという欲求、みなさんもお持ちでしょ?それが辞書、事典ならなおさらですやんか…ねえ…?

というわけで上記事典。日本語でいえば、『日本方言大辞典』に相当する感じでしょうか。もっとも恥ずかしいことに、いまだ『日本方言大辞典』をめくってみたことはないのですが。この間市立図書館に行ったときに目を通しとけばよかったっすなあ。

さてこの、トルコ語初方言の辞典。こちらも、なぜ欲しかったかというとやはり『星の王子さま』からすべては始まったのでありました。

昨年10月に、アンテプ方言版の『王子さま』を入手したときに、嗚呼方言辞典があったらなあというのを実感したのです。というのも、初見では同じトルコ語といえど、わからない箇所が多数出てくる。

動詞の変化などはまあいいとしても、名詞が特に大変です。この名詞はなんだ?見たことない…と思ったときは、だいたい地域方言独特の語だったりするわけですね。そんなときに、上述のDerleme Sözlüğüという辞書が効果を発揮するというわけです。

こちらはアゼルバイジャンの紙幣、マナト(Manat)。
本ばっかり買ってたら、お金いくらあっても足らん…
いやまあ、それはわかっちゃあいるんですが。
今更テュル活をやめるわけにいかんでしょう!
(超早口)

いや~、まあそんなわけでですね。優勝でしょうこれは。入手したことがもう優勝です。わたくし、老後の金銭的な不安こそありますけれどもね。少なくとも「やることがなくてどうしようもない」ということには絶対ならない気がするな~。たぶんですけどね。間違いないですね。

みなさんもテュル活、我々といっしょにどうですか?とお誘いしつつ、じゃあさっそく禁断のカラチャイ=バルカル語を少し嗜んでみますか…

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