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会計学の基礎

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#企業分析

企業分析をする上での最低限の簿記知識は?:最初の簿記一巡の取引までマスターしよう

「企業分析をする上で最低限の簿記の知識はどれぐらいか?」

これ、なかなか難しい問いです。

というのも簿記の知識、スキルはあればあるほどよいからです。

正直、私は簿記自体はそんなに得意ではないです。

仕組みは知っていますが、たとえば、簿記、会計士試験の連結の問題を出されてても時間内に解けないと思います(答えをみれば全部仕組みは分かりますが)。

試験問題で出される問題は、総合的な簿記力を問う

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仮説⇔検証の往復こそが仮説思考:仮説思考×事業モデルの企業分析法

仮説⇔検証の往復こそが仮説思考:仮説思考×事業モデルの企業分析法

仮説って自分が思いたいことを思ってその証拠を探せばいいんですよね?

こんな質問が来ました。

これたまに(よく)ありますよね。

自分が実証したいことのデータを集めて、都合の悪い情報は入れないで実証したりすること(もしくは限りなくその影響を無視して行うこと)。

理論は単純化されていますが、現実は複雑です。

つまり複雑な現実を映しだすためには、他の情報ではなく注目したい情報にフォーカスを当てる

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仮説を立てて、ビジネスモデルを意識して分析を行う:Zoom Video Communicationsを事例に

仮説を立てて、ビジネスモデルを意識して分析を行う:Zoom Video Communicationsを事例に

企業のビジネスモデルを意識するためにはどうしたらよいのでしょうか?

まず必要なのは仮説思考でしょう。

いきなり答えを探しにいってもおそらく混乱します。

この仮説思考は、言ってみれば、コナン君になってください、ということです。

コナン君(シャーロックホームズでもいいですけど)は、事件が起きた時に、色々な見立てを行って犯人を捜しますよね。

犯人を捜すわけではないですけど、物事について自分なり

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企業評価は、企業の潜在的な富を評価する手段である。

企業評価は、企業の潜在的な富を評価する手段である。

利益剰余金は過去に企業が稼いだ利益の蓄積により形成されています。

稼いだ利益の蓄積とはいえ、蓄えられた剰余金(資本)が全て現金などの流動性の高い資産で保有されているとは限らないため、利益剰余金(内部留保)に対して課税する、ということは、場合によっては企業が資産を売却して現金を用意しなければならない状況を招きかねません(相続の際に税金を払いきれずに、資産を売却するのと同じ理屈ですね)。

税金の支

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ゴーンさんで有名になった有価証券報告書を読もう。


ある朝のこと・・・・(プロローグ)
ある朝、何気なくサイトをチェックしてみると、証券会社のお兄さんから薦められるままに買っていた株が大暴落していることに気が付いた・・・。理由はなぜ?米中貿易摩擦が影響したのか?それとも会社の不祥事か?慌てて証券会社の担当者に電話をかけるも、繋がらない。「もうかりますよ!」「今がねらい目ですよ」と言われて、買ったのに。私のボーナスを全部つぎ込んだのに・・。どうして

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