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こころの教科書~私を知る旅~第1章「心と私」

心のことは、何歳になってもなかなか詳しくわかるものではありません。
あの人はどうしてすぐ怒るの?
人はどうして落ち込むの?
思うことってどこから出てくるの?
誰かを好きになる理由は?
食べ物の好き嫌いはどうしてできるの?
思ってもないことで相手に勘違いされるのはどうして?
私たちが子どもの頃から抱いてる疑問。
それは大人になっても、なかなか答えが見つからないようです。
この記事は、筆者が開講している「心理学を日常に生かして人生を豊かにする為の講座(心を学ぶ講座 心理編~自己の旅~)」を、読み物として再現したもの。
心ってそもそも何なのか。それを知ることは日常にどう生かされるのか。
徐々に書き進めていますが、最終的にこの分量は、一冊の本と同じくらいになる予定です。
できれば心について、少し時間をかけて覗いてみていただければと思います。
きっとこれからの人生を開く、お手伝いができると信じております。

時が進むにつれて、その重要性が増してきている心の知識を増やしたい方、そして日常にそれを活かしたい方、どうぞお読みいただければ幸いです。

※本文では、この灰色の色付けされた部分を人物や理論の脚注として利用します。

心とは"思っていること"?

心と言えば、先ずは殆どの人が、このことだと思うはず。

思ったまま話せる相手は、そこに居てとても気が楽でしょうし、かしこまって言い方などによく気をつけないといけない相手と一緒にいると、窮屈な感じがするものです。

"心のままに"などという表現は、この"思っていること"に従うことを指しているのでしょう。

つまり、自分でもそう思っていることを知っている心の領域。

言ってはいけないけど、思っていること。

誰にでもそういうことはあります。

以前、心理学の統計調査の一つに、「人は何分に1回嘘をつくのか」というものがありました。

その調査内容で言うところの嘘とは、自分が思っていることとは違うことを言ったり、そう思わせないような仕草をしたりすることは、何分に一度くらいあるのかということです。

実は、その平均値は5分に1回。

人間は案外、自分では思う以上の膨大な数、嘘をついているのかもしれません。
そうしている理由はもちろんありますが、これについては後ほど詳しくお伝えしようと思います。

どちらにしても、こういった「自分自身が思っていることを知っている領域」を大抵の心理学では、"意識"と呼んでいます。

"思っていないこと"も心なの?

では、心とは意識(思っていること)だけなのでしょうか。

こんな話があります。

日差しが一年で一番熱い頃、とある御婦人が筆者の心理カウンセリングに訪れました。

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