見出し画像

旅とホスピタリテイ 第1話

 

このブログを書いている人

旅が趣味。
元客室乗務員、現在客室乗務員希望の方々を教える立場で、29年目。
旅に出ると、どうしてもそのサービス、接遇、おもてなしが気になり、
分析して、Noteに書くことを趣味としている。

何かのお役に立てたら幸いです。


「接客業の方へ、是非お願いしたいこと」


先日宿泊したホテルで、感じたこと


まずベルスタッフ、50代男性。

物腰は柔らかく、ベテランのホテルマンという
感じが伝わってきました。


カードキーを受け取り、館内説明、さらに
ポイントカードについての私の質問にも、
義務感ではなく、マニュアルでもなく、
ちゃんと「共感」しながら説明してくださる
素晴らしさ。


「支配人ではないか」


と思うくらいでした。


この方が一人いるだけで、このホテルの印象と格が
グーンと上がる感じでした。


夕食は館内の中華レストランにて。

ニコニコと愛想がいい50代男性。

ただ、どことなく他のスタッフに対して
威張っている様子。

自分一人が仕切っている感じがする。

ただ、他のテーブルのお客様とも卒なく
会話をしている、お話が好きなスタッフでした。


翌朝の朝食会場。

入り口には30代くらいの男性スタッフ。

部屋番号と、名前を伝えると、

「あっ」

と言って、少々お待ちください、とは
言ったものの、待たされ、(どうもテーブル
セッテイングをしていた様子)その後、なんの
断りもなく、いきなり私の体温を無言で測る。

説明もなく、会場の隅っこの席に案内される。

どうも、事前に予約の確認ミスか、テーブルを
準備し忘れていたように思います。


その後、20代の女性スタッフが配膳に。

一つ一つ丁寧に説明。

私が「ご飯のおかわりはできますか」
と聞くと、(結局おかわりはしなかったのですが)

「はい、承っております」


と、にこやかに答える。


その後、30代男性にお茶のおかわりを頼むと、
「アイコンタクトなし」で入り口にきたお客様の
方を見ながら「はい、お待ちください」

と答える。


持ってきた急須でお茶を注ぐ動作も、どこか
慌てている。

合計4名のスタッフの方々について、私が見て
いたことをご紹介しました。

4人のスタッフの方から感じたこと

さて、あなたは何を感じたでしょうか?

私が感じたのは、たった一つ。


「接客業は、接客が好きな人にやってほしい」


ということ。


ベル
中華レストラン男性
朝食会場の女性


この方々は全て「接客が好き」で仕事をしていると
感じました。

だから、笑顔も多いし、嫌な感じがない。


ところが、朝食会場の男性だけは、
「接客が好きとは思えない」のです。

好きではないのに、仕事をしている理由(仮説)


では、なぜ仕事をしているのか?


「数をこなすこと」

「他に仕事がなかったから」

「ホテルマンとして働くことを夢見ていたから」

「他の職業選択肢が、この土地にはないから」

「責任あるポジションを任されているから」

私が仮説を立てたのは、これくらいです。


おそらく、どれかが当てはまっていると思います。


もちろん仕事を選ぶ理由は、なんでもいいです。
私がとやかくいう権利はありません。


ただ、


「お客さんは感じていますよー。
あなたがお客様を、人として見ていない、
仕事の一部としてしか見ていないということを」


と言いたかったのです。


他の仕事なら、こんなことは関係ないのです。

パソコン相手の仕事

メールだけの仕事

人と接することがない仕事


であれば、なんの問題もありません。

でも、「人を相手にする仕事」である、
泥臭い、アナログな仕事である「接客業」に
就くのであれば、「この仕事が好きな人」に
やってほしいです。


だって、「感じます」から。

女性2名だから、男性がそこにいないから、
軽く見ていることも。


男女のカップルには、あなたは丁寧に挨拶してたのを
見たんです。


感じてしまうのです。

この仕事を、お客様のためにやっていないんだろうな、と
いうことを。

自分のために、自分が評価されるために、やっている、と

感じたのです。


3人の方々はよかったのに、この一人の男性がいたことで、
「サービスがリレー」にならず、とても残念でした。


ホスピタリテイは、「スキルに頼るもの」のため、
どうしてもこのような個人差が出てしまいます。


それが嫌だったら、「新しい時代のホスピタリテイ」
提供している宿泊施設に宿泊しなければ、と
思いました。

結局お客さんは、「    」したくないのです



「がっかりしたくない」
のです。お客様は。


それを、お客の立場で経験できて、よかったです。

最後に

私も生徒さんたちをがっかりさせないように、
この仕事が好きでいる間は仕事を続けて、好きじゃなくなったら
やめないといけないな、と思った出来事でした。


第2話に続きます。




サポートありがとうございます!いただいたサポートは、次の良い記事を書くために使わせていただきます!