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「よく見る人」と「よく聴く人」 共生のためのコミュニケーション手法

先週末からの一冊

「よく見る人」と「よく聴く人」
共生のためのコミュニケーション手法

広瀬浩二郎・相良啓子著 岩波ジュニア新書

表紙に点字が書かれています。多分(笑)。
私には、読めませんが、多分本のタイトルが書かれているのかと思いました。

退職して民生委員を引き受け、地域のボランティアするようになって、少し福祉に興味を持つようになりました。

福祉分野には、仕事の関係で少しだけ関わるときがありましたが、専門的な知識も理解はほとんどありません。障がい者の方と接することもあまりありません。強いて言うなら、私が通っているあん摩マッサージの先生は、全盲。同年代でもあり、好きなことが重なるのでいつも話が弾みますが、特に何かを意識したことはありませんでした。

民生委員や地域活動を行うようになり、もう少し知識や理解を深めたいと思うようになってきました。関係の法律や配布される冊子などを読んでいる内に、少しずつ興味が出てきています。

この本
本の表紙の点字を目にしたときに、すぐに手に取りました。初めて触る(?)点字の感触。何か書いてあるのかと思い、ページをめくってみました。著者は「耳が聞こえない人」と「目が見えな人」でした。

耳が聞こえない人は「よく見る人」、目が見えない人は「よく聴く人」というロジックで書かれています。そして、「この本の主題は障がい者理解ではなく人間のコミュニケーションに付いての考察」(はじめにより)と書かれています。

「しゃべる手」(手話)と「さぐる手」(触察)で世界とつながることを手がかりに「コミュニケーション手法」とサブタイトルにつけられています。

内容については記述しませんが、言葉を選ばれ、共生すること、異文化(他者)を理解すること、自己を理解すること等を肯定的に書かれています。

タイトルも「見えない/聞こえない」ではなく「よく見る/よく聴く」と肯定的に表現されているなど、障がいに関する見方が変わるものでした。

肯定的に物事を考える事の大切さも気づかされる一冊となりました。







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