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【読書メモ】『ストラテジック・イノベーション』(ビジャイ・ゴビンダラジャン/クリス・トリンブル著)

▶今回の書評本『ストラテジック・イノベーション』

・『ストラテジック・イノベーション 戦略的イノベーターに捧げる10の提言』
・ビジャイ・ゴビンダラジャン/クリス・トリンブル著
・翔泳社

▶読後メモ

■序章 戦略的イノベーションとは何か?

●戦略的イノベーションは、ビジネスを定義する3つの根本的要素――顧客は誰か、彼らにどんな価値を提供するのか、それをどうやってもたらすのか――の少なくとも一つに取り組み、新たな試みでなければならない。

●戦略的イノベーションを推し進めていくのは、戦略的実験事業である。それを通じて、先例のない事業の実験性を試すのである。戦略的実験事業には、10の特徴が共通している。
(1) 非常に高い売上げの伸びが期待できる(3~5年で10倍増など)。
(2) 事業環境にそれまでとは異質な変化が起こって生まれた新興市場や、範囲があいまいな市場をねらう。
(3) 他社に先駆けて、まだ収益モデルも確立していないうちに立ち上げた事業である。
(4) 既存事業の進め方やその今後とはかけ離れている。たとえば、GMの場合なら自動車の販売からサービス業に軸を移している。このためには新しいやり方で新しい価値をもたらさなければならない。P&Gは、消費財から法人向けサービスに移行することで、慣れない顧客ベースやサービスづくりに挑んだ。ディズニーの場合は、新しい直販体制を築くことによって、事業の3要素のすべてで変化に直面した。
(5) 資本だけではなく、社内の資産や能力を活かしたものである。単なる金融投資ではない。
(6) 新たなナレッジや能力開発を伴う。
(7) 確立した事業分野での製品ライン拡張、新地域進出、技術革新などによって効率を改善するのではなく、まったく新しい事業に乗り出すものである。
(8) 多くの面で様々な不確実性を伴う。見込んでいる顧客層のあてが外れるかもしれない。顧客自身、自分が何を望んでいるのかわかっていないのだから、商品が空振りに終わることもある。さらに、製品やサービスを提供する方法や技術も、えてして確立していない。
(9) 数四半期は利益は出ない。したがって、やり直す余裕はなく、チャンスは一度しかない。
(10)評価が難しい。フィードバックは遅く、そのうえ曖昧なので、数四半期にわたって、事業が上向いているのか傾いているのか、判断がつかないことがある。

戦略的実験事業は、社内の独立事業部門にする方がよい。新規事業部を「ニューコ(NewCo)」、そしてそれに最も緊密に関係する既存の事業部門を「コアコ(CoreCo)」と呼ぶ。

●イノベーションには、主に4つの種類がある。
①継続的プロセス改善:仕事のやり方に少しずつ細やかな改良を積み重ねていくこと。GEのシックスシグマ。
②プロセス革新:プロセス革新も既存の事業プロセスも改革するものだが、画期的な技術の導入によって飛躍的な生産性向上を伴う。ウォルマートの無線チップ技術を使って商品の単品管理や履歴管理をする「スマートタグ(RFIDタグ)」。
③製品やサービスのイノベーション:ビジネスモデルはこれまでどおりだが、創造的な新しいアイデアであるもの。玩具やゲーム機のメーカーなどはこの種のイノベーションに長けている。
④戦略的イノベーション:事業プロセスや製品のイノベーションを伴う場合も、そうでない場合もあるが、新しいビジネスモデルは必ず伴う。戦略に革新性があれば、たとえ商品やサービスが従来と大きく違わなくても成功することはできる。イケヤ、サウスウエスト航空など。

イノベーション種別  費用の規模   所要期間   結果の曖昧さ
------------------------------------------------------------------------------------
①継続的プロセス改善   最小     最短     最も明解
②プロセス革新       ↑       ↑        ↑
③製品やサービスの    |       |       |
 イノベーション     ↓       ↓        ↓
④戦略的イノベーション  最大     最長     最も曖昧

●戦略的イノベーションに必要なもの
・事後湯が成熟するにしたがって、成長がますます難しくなる。
・成長の選択肢
 成長=買収による成長
   +内発的成長
    =④戦略的イノベーション(新ビジネスモデルの可能性を探る)
    +既存のビジネス領域での成長
     =成熟市場でのシェア拡大(③製品イノベーション多い)
     +成長市場でのシェアの維持もしくは拡大
・戦略的イノベーションは爆発的成長の可能性を開く
・非直線的な成長は高成長につながるが、既存事業を脅かすこともある
(グローバリゼーション、デジタル技術、人口動態的変化、規制の変更)

■第1章 なぜ大企業はイノベーションに失敗するのか?

●戦略的イノベーション成功に必要だが難しいこと
□資金を投入する
□成功や失敗から迅速に学ぶ
□不確実な未来に向けて人心を集結させる
□学んだ教訓を活かすために組織を再編する
□混乱のさなかに成果を求めるエゴやプレッシャーをうまく管理する
□コアコの業績の如何に関わらず、ニューコの予算を守らなければならない
□ニューコにとって意味のある新たな社内常識を打ち立てなければならない。
□社内常識や方針をめぐってのニューコとコアコとのもめごとを克服しなければならない。
□コアコの社員に、ニューコを支援させなければならない。
□コアコの有能なマネジャーを、ニューコに引き抜かなければならない。

●企業内起業家の十戒 『企業内起業家』講談社文庫,1989年
①毎日、いつクビになってもいいという覚悟で出勤する。
②夢を阻むいかなる命令も退ける
③職務分類にかかわりなく、自分のプロジェクトを実現するためならどんな仕事だってする。
④手助けしてくれる人を探す。
⑤直感で人材を探し、優秀な者とだけ仕事をする。
⑥組織内で注目を浴びたら、免疫機構が働き排除されるため、できるだけ隠密行動をとる。
⑦自分が出馬しないレースには決して賭けない。
⑧許可を得るよりも、許しを乞う方が簡単であると知れ。
⑨目標を忘れるな、だがそれに至るまでの方法については現実的であれ。
⑩後ろ盾に忠実であれ。

●創造性と効率のはざま
効率性を重んじる組織(コードA)
 □自分の職務に専念する
 □得意分野を追求する。
 □現在の顧客ニーズを満たす。
 □物事を計画する。
 □説明責任を要求する。
 □物事のやり方や組織構造を押しつける。
創造性を重んじる組織(コードB)
 □枠にとらわれずに発想する。
 □未知の領域に挑戦する。
 □将来の顧客ニーズを予測する。
 □あるがままに委ねる。
 □自由と柔軟性をもたらす。
 □手続きを廃止、組織構造を超えた交流を促す。

●創造性から効率への移行の本質とは何か?
アイデア ⇒|⇒ 事業計画 → 発売 → 成長 ⇒|⇒ 収益
創造性  ⇒|⇒                ⇒|⇒ 効率
コードB ⇒|⇒      コードX      ⇒|⇒ コードA
      |     ↓   ↓   ↓      |
      |   Ⅰ忘却 Ⅱ借用 Ⅲ学習    |

●Ⅰ忘却の課題
・経営者はふつう、過去の勝因だと信じる行動を繰り返す。成功が続くうちに、個々の経営者ばかりか、組織全体にとってそれが習性になっていき、いつのまにか正しいと信じ込まれるようになる。やがて、こうした思い込みが経営者の心の中だけでなく、組織全体の日常に埋め込まれていく
ニューコは2つのことを忘れなければならない第一は、コアコの事業定義である。戦略それ自体が、事業を定義する基本的な問い――顧客は誰か、彼らにどんな価値を提供するのか、それをどうやってもたらすのか――に答える社内常識になることがある。ニューコは自由に新しい考え方を追求しなければならないし、場合によってはコアコの売上を食う必要もある。第二は、ビジネスモデルが違えば競争力も違うため、既成概念を忘れなければならないことである。新たな競争力が必要かもしれないし、コアコが持つ菱倉力はニューコにとってさほど重要ではないかもしれない。

●Ⅱ借用の課題
ベンチャー企業が既存の事業に勝っている点は、小回りの良さや大企業をむしばむ官僚的な意思決定から開放されていること
・克服すべき既成概念にもとらわれていない。ベンチャー企業なら、そもそも忘れるべき社内常識がない。
ニューコがそんなベンチャー企業と競争していくには、コアコの資産を借用するしかない。既存の顧客、流通チャネル、供給網、ブランド、借用、製造能力、さまざまな技術など。

●Ⅲ学習の課題
・忘却と借用に加えて、学習も必要。組織学習という概念は幅広いが、戦略的イノベーションの観点では、意味は具体的である。ニューコが得に学ぶべき大切なことは、事業成果の予測精度を上げていくことである。

●戦略的イノベーションにおいてはは組織的DNAが重要
・DNAは非常に強い力を持っている。実際、これこそが忘却、借用、学習を可能にする唯一の力。
・組織的DNAの4つの要素
①スタッフ:人材の調達は、新しい能力分野を切り開く。リーダーシップの特徴、人事方針、能力、昇進方針、キャリアパス。
②組織構造:組織構造は組織の柔軟性を決定する。正式な指揮命令系統、意思決定の権限、情報フロー、仕事やプロセスの流れ。
③システム:事業成果の、事業成果のどの面を重視すべきかを示す。企画、予算編成、管理システム、事業成果評価基準、インセンティブや報奨システム。
④組織文化:文化は従業員が持つべき価値を示す。評価される行動の概念、事業上の当然期待されること、意思決定バイアス。(例)J&Jの「我が信条」。

●ニューコが持たなければならないコアコとは違うDNAの4要素
        コアコ              ニューコ
①スタッフ: 業務に精通      ⇔ クリエータ、インスパイアラー
②組織構造: 階層構造       ⇔ フラット
③システム: 固定給、説明責任重視 ⇔ 柔軟な報酬体系、学習能力重視
④組織文化: リスクを避ける    ⇔ リスクを受け入れる

●戦略的実験事業には、借用と忘却の両方が必要
         中核事業と全く
        関係ない新事業       戦略的実験事業
忘却の      (完全分離可) 
必要性
                     既存のビジネスモデル内の
           ×        イノベーション(コピー可)

            低               
                  借用の必要性

●ニューコを組織する際の有効な組織づくり
ニューコは独立しているが、上層部の1,2か所でコアコと結びついている。上級幹部はそうした結びつきの健全性に十分目配りする。こうすれば、ニューコは忘却と借用を両立できる

●3つの課題の概略
Ⅰ忘却
【目標】コアコは自社の事業についてよく理解し、成功する方法も持っている。ニューコはそれにとらわれず、自らのそれらをみいださなければならない。
【方法】両者の雰囲気が違うだけでは不十分であり、組織として互いに独立しなければならない。
Ⅱ借用
【目標】ニューコはベンチャー企業にはうらやむばかりのコアコの経営資源(製造設備、ノウハウ、顧客ベース、流通チャネルなど)に手が届く。ニューコは、こうした資源を手に入れられた場合にのみ、競争優位性を持てる
【方法】上級経営者が、ニューコとコアコの間のつながりを作る場所を慎重に考える。あまりにつながりが多すぎると、忘却が難しくなる。
Ⅲ学習
【目標】コアコの成功の方程式は立証済みだが、ニューコのそれは推測にすぎない。ニューコは学ばなければならず、特に事業計画の不確定要素をできるだけ早く払拭しなければならない。
【方法】
ニューコはコアコとは違う企画プロセスを持たなければならない。責任にこだわるより物事に挑む気風を持ち、学び取らなければならない。コアコの常識にとらわれていれば、学習が難しくなる。

■第9章 理論型計画法(TFP)で金鉱を掘り当てよう

理論型計画法(TFP:Theory-Focused Planning)⇔ 伝統的計画法

●TFPの8つのステップ
ステップ① 事業がどう動くかを表現する:どんな行動が成功や失敗につながるか? 「インフルエンス・ダイアグラム」を使う。
 【例】インフルエンス・ダイアグラム
  A広告投資をする        E製品開発投資
     ↓                ↓
  B潜在顧客が製品を試用する   F技術的ノウハウ
     ↓                ↓
     ↓             G製品品質
     ↓                ↓
     ↓             H試用客の一部が固定客になる
     ↓                ↓
            C固定客            
              ↓
            D売上
 【例】因果関係の共通パターン
  財務的結果    : 売上の伸び率
     ↑
  市場       : 市場シェア
     ↑
  中核的プロセス  : 単位製造コストが安い
     ↑
  競争力/経営資源 : 平均的なスタッフの経験 
ステップ② 測定基準を決める:何を測ることができるだろう?
 ・財務的指標
 ・市場の指標
 ・中核的プロセスの指標
 ・競争力/経営資源の指標
ステップ③ 目標を立てる:何が多面的に成功をもたらすのか? 「比較目標トレンド・グラフ」を使う。
ステップ④ 支出の基準を作る:成功するには、いくら使う必要があるか? そしていつ?
 ・総予算およびその増額の時期
 ・職能ごとの部門予算
 ・どの部門から順に支出し始めるか
 ・投資過剰、過小の警告になるものを見出す
ステップ⑤ パフォーマンスを予測する:すでに組んだ予算で、どんな結果が期待できるか?
ステップ⑥ 重要変動要因を洗い出す:事業の成功や失敗を決めるどんな仮定を立てたか? こうした仮定を、どうすれば検証できるか?
 ・行動と結果の因果関係に関するもの
 ・コストに関するもの
 ・市場に関するもの
 ・競争相手に関するもの 
【例】
 ■コンテンツ開発
 【重要変動要因】
  1. コンテンツ・クリエーターはどのくらいのペースで
    増やさなければならないか?
  2. 競合紙はどれくらいのペースでウェブサイトのコーナーを
   増やしてくるか?
 【重要変動要因を測るための指標】
  1.ウェブサイトを維持する為に必要なスタッフ数
  2.競争相手のコーナー数
 ■業務 ・・・
 ■市場調査 ・・・
 ■マーケティング ・・・
 ■営業 ・・・
ステップ⑦ 予測と結果のズレを分析する:どんな証拠が集まったか? ロジックの各部分は正しかったか、それとも誤っていたか? 重要変動要因は得られたか?
ステップ⑧ 計画を改定する:学習に基づいて、計画を改定する必要があるか? もしあるなら、どう変えるべきか? 学習したことに基づいて計画を改定する(ステップ①~⑥)

●伝統的計画法からの脱却
1.予測は改定してもよい:通常の経営計画では、予測は1年は変えない。しかし、戦略的実験事業では、重点は学習に置くべきである。特に、実験的な事業活動の結果から学んで、予測の精度を上げていくことが重要。そのためには、学習を重ねるにしたがって、予測を改定していく必要がある。
2.計画は重要変動要因を明らかにすることに重点を置く:通常の経営計画は詳細に及ぶが、そうした細かさは戦略的実験事業には現実的ではない。わからないことが多すぎるからだ。重要なことはディテールではなく、いくつかの重要変動要因である。そして、事業パフォーマンスの見直しごとに、それらに焦点をあてなければならない。
3.予測を下支えする理論が明白である:予測そのものよりも、その底流にあるロジックの方がより大切である。成熟産業では、過去に通用したロジックが今後の指針になる。だが、戦略的実験事業ではそうはいかない。インフルエンス・ダイアグラムは、予測の底流にあるロジックを明解にするものだ。こうして、ロジックと予測の両方がはっきりと形作られ、共有され、保持され、後に見直される。
4.予測はトレンドで表される:通常の経営計画立案法は、直近の四半期の結果だけに基づいてつくられている。TFPでは予測と結果をトレンド同士で比べるので、データは時系列で取っておかなければならない。
5.累積的なパフォーマンス評価:通常の計画立案では、直近の経緯しか加味されない。しかし、TFPはトレンドの予想とその結果を比較する。そのため、何度も計画を改定した場合、それまでのトレンド予測仮説やその結果の記録を、通常の事業計画立案法よりも数多く保管しておくことになるかもしれない。
6.頻繁に改定される:事業計画を頻繁に振り返って改定するほど、学習が深まる。年に一度では少な過ぎる。頻繁に手早く改定するためには、戦略的実験事業の計画は成熟事業のそれよりもずっと単純でなければならない。
7.先行指標に重点を置く:通常の計画法の多くでは、数値指標以外の指標を含むようになっている。戦略的実験事業では、先行指標、つまりインフルエンス・ダイアグラムの最初の段階の因果関係を示す指標に重点を置かなければならない。こういた指標が、計画がうまくいっているか否かを示す最初の指標だからだ。

■第10章 戦略的実験事業を成功させる10のルール

【ルール1】すべての偉大なイノベーションの物語において、優れたアイデアは序章にすぎない。急成長のためには、忘却、借用、学習をする必要がある。そのためには、有能で野心的なリーダーがいればいいわけではない。組織的DNAを利用しなければならないのである。
【ルール2】組織全体の記憶の源は根強い。組織は、新たな環境に足をふみ入れた時でさえ、コアコの常識にとらわれがちだ。しかし、ニューコはまったく新たな方法で事業展開されなければならない。

【ルール3】大企業の戦略的実験事業は、その資産と能力を活かすことで、ベンチャー企業に勝てる。コアコの資産と能力を最大限に活用することが、ベンチャー企業に差をつけるポイントとなる。

【ルール4】戦略的実験事業には、重要変動要因がある。どれだけ調査しても、やってみるまでこれらに対する回答は得られない。そのため、成功できるか否かは、当初の戦略よりも実験と学習の能力にかかっている。

【ルール5】ニューコの組織は、人事、組織構造、システム、組織文化などの点で、ゼロから新規に作り上げなければならない。これが、組織の強い記憶を打ち破る唯一の方法である。ニューコとコアコとの違いを語り合うだけでは、不十分である。

【ルール6】緊張をとりなすのも、幹部の仕事である。ニューコとコアコとのつながりは、ともすると乱れやすい。緊張の原因はさまざまだが、需給バランスの変化からくる経営資源の取り合いはよくあることである。

【ルール7】ニューコの経営計画立案は、独立して行わなければならない。コアコのパフォーマンス評価指標は、ニューコの学習を妨げる。

【ルール8】利害、影響力、社内政治、経営資源の取り合いや社内競争は学習を妨げる。学習を確実にするには、予測と結果とのズレを分析する、客観的かつ分析的なアプローチが必要である。

【ルール9】ニューコの責任は数字必達ではなく、学習である。厳密に学習することによって責任は果たせる。経営計画に対する達成責任を問うのは、単純ではあるが、非生産的である。

【ルール10】企業は戦略的実験事業を通じて画期的な成長力を蓄えることができる。その基礎は忘却、借用、学習の技術である。マネジャーは、いち早くこうした技術を蓄積しなければならない。


▶感想

まず、序章、第1章を読んで用語の定義やこの本で言いたいことをざっと掴み、次に、第9章、第10章でどうすればいいのかの具体的な内容を把握する、第2章~第8章は、ケーススタディなので、特に気になるところだけを読むという読み方が良いのではないかと思います。
・イノベーションについては、『イノベーションのジレンマ』や『両利きの経営』を予め読んでおくと、それらの本との共通点、相違点が浮き彫りになって、より理解が深まるのではないかと思いました。
大企業は第一ステップの「忘却」が苦手で、それができず、競争に巻き込まれて衰退していくパターンが多いので、あとは「ストラテジック・イノベーション」を実行できるような組織的DNAづくりをいかに進めていくかが大事ですね。

以上です。

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