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【読書メモ】『5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本』(ひきたよしあき 著)
▶今回の書評本『5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本』(ひきたよしあき 著)
・『博報堂スピーチライターが教える 5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本』
・ひきたよしあき 著
・大和出版
▶3行まとめ
頭の中の情報を語るときは、形容詞を消して五感・他人・思い出から表現する。そして、「覚える」より「教える」気持ちで伝えることが大切。
考える習慣をつけるために、外の視点を持ち、行動に理由をつける癖をつける。話すときは、短く要点を明確にし、主張は1つ、理由は3つ。
言葉に説得力を持たせるために、苦労や失敗談のネタを10個持ち、プライベートな情報を開示する。人に感謝することも大切。
▶読書メモ
Day1. 頭の中にあるものを知る
「30秒でものの名前を10個声に出して言う」という訓練を繰り返す。
形容詞(すごい、面白いなど)をいったん自分の中から消す。
代わりに①自分の五感、②他人の様子、③自分の過去や思い出 から表現して語る。「電車の外の風景をそのまま実況中継する」
点(単語)から線(文章)につながるようにする。覚えた言葉を「鏡の中の自分」に語りかける。
自分が教壇に立つ先生になったつもりで、ここが大事!と念を押しながら語ると、「覚える」というより「教える」という気持ちになる。何かを得たら、3つ以外は捨てる。
Day2. 考える習慣をつける
「人の頭で考える」クセをつける。
自分に外の視点を持つことでモノを多角的にみられるようにして、視点を増やし、視野を広げる。
優れた営業マンは「相手の先の先を見る」。つまり、ただ目の前の得意先を説得することに満足するのではなく、その得意先が上司に説明するときにわかりやすいように話す。日頃の何気ない行動ひとつにも、理由付けをする。
脳の出した命令に対し、即座に「~なので、~した」と考え、語る癖をつける。
自分の行動について考えるときには、主語を「1人称(I)から3人称(He/She)」に変えると、自分の行動に少し距離ができて、客観性が生まれ、考える力が身につく。人と話すときには、今はこれだけを話すといった制約、「○○しばり」で要点を明確にして、頭の中を整理する。
短く語るために、主張は1つ、理由は3つ。理由の探し方は「トレンド」「特性」「お得感」から探すのが良い。「○○という考え方」で仮説を立てる。
「言葉のスケッチ化」→『言葉の戦略化』をする。あるものに、これまでとは違った場所、ヒト、やり方などをくっつけて、どんどん新しい仮説を立てていく。
【例1】「アイスは、白くて冷たくておいしい」
→『アイスは、バケーションという考え方』
『アイスは、国民食という考え方』
『アイスは、クールビズという考え方』
【例2】「わがホテルは『ディズニーランドのような施設という考え方』をしよう!」と社長が従業員に呼びかける。「ひとりブレスト」で脳みそに嵐を巻き起こす。
論理も脈絡もなくなって自分を追い込んだ時、パチンとはじけるものがある(=「クリエイティブ・ジャンプ」)
33案出せば、アイデアの神様が降りてくる。
Day3. 論理的に発想する力をつける
物事の真意を知るために「なぜ」を5回投げかけ、もっと深く考える。
哲学者ヘーゲルの「弁証法」で、ピンチをチャンスに変える。
「意見」と「反対意見」を調整して「高い次元の意見」を作る。
=長所と短所を合わせて、もっと高い次元の主張を作る。
【例】正:夏の遠足のお菓子に300円のチョコを持っていきたい。
反:チョコは溶ける。長い時間楽しめる他のお菓子を複数買う。
合:チューブ入りのチョコを100円で買い、他のお菓子も買う。
合(高い次元)
/ ↑止揚 \
(意見)正 ←―――→ 反(反対意見)伝える1人を決め、その人をすみずみまでイメージする。
相手の細部まで想像できると、おのずと必要なものが見えてくる。擬人化することで、相手と共通のイメージを持つ工夫をする。
「商品に命を吹き込む」。製品を誰もが「あぁ、そういうキャラクター(性格)のものですか!」とわかるようにする。
「日本はのび太、アメリカはジャイアン」などの例えをたくさん持つ。ゴールから考えて、見えていないところを明らかにする。バックキャスト。最後のひと言、オチを考えてから話す。
Day4. 真に伝わる表現力を磨く
書くときも話すときも40文字を意識する。短くシンプルな言葉だけが人の耳、記憶に残る。
「動かしたい動き」を具体的にたくさん入れる。
「頑張れ!」ではなく「Cheer up!(声を上げろ)」のように体の動かし方を具体的に入れる。
【例】卒業生への祝辞
胸を張る。あごを上げて、空を見る。
その姿勢こそ、あなたが高く強く、自由に羽ばたくスタートラインです。
失敗しても、胸を脹れ、あごを上げろ。
さみしくても、胸を脹れ、大空を見ろ。
話の中に「動詞」をたくさん入れると、人の心を動かせるようになる。2つの相反することを並べて強調する
「ツルツルなのに、すべすべ」「濃厚なのに、すっきり軽い」「強いけど、やさしい」「望遠レンズ」でズームするように「伝えたいこと」に迫る。
【例】「早春」がテーマなら「公園全体」<「家族連れ」<「桜の芽」
「○○のxx」のように連体修飾格『の』を使い、対象にズームする。
【例】ラーメン『の』スープがおいしかった。主語を「私たち(We)」にして、相手の気持ちを引き込む。コツは自分ごと化することにある。会議もプレゼンも、自分の主張を通すのではなく、相手との共感の物語を一緒に紡いでいくようなもの。
Day5. 言葉に説得力を持たせる
苦労や失敗談のネタを10個持つ。
プライベートな情報を効果的に開示することで、その人に深く理解した気になってもらう。
生まれてから最近までの中でとっておきの話(学校生活、親との関係、一番の失敗談、一番の成功談、受験勉強、恋愛経験、趣味、旅行など、自分の人生の転機になった事柄)を8個体験談としてまとめておく。
+「このひと月以内にあったできごと」「今日のエピソード」の2つを用意しておく。
=全部で10個のエピソードを常に持っておけば、ヒトと話すとき、ネタに困らない。
人は苦労話が好き。失敗や挫折を乗り越えた話に勇気づけられる。反対に、ただの成功物語、運良くラッキーなだけの話、自慢話は、嫉妬ややっかみを生むばかりで面白くない。数字を使うときは「あいまいな形容詞に変わる数字」「へぇ~という声が出る数字」だけを使う。人がびっくりする数字以外は多用しない。
メモ帳を持って街へ行く。
人から発せられた血の通った言葉(=肉体語)を駆使して語る人には説得力がある。「旬の話題」は話の「つかみ」になる。ネタは半径1メートル以内にある。
「ありがとう」を今の5倍使うようにする。
「感謝」+「具体」+「行動」をセットで書く。
成功のキーワードは「誰かのため」。
▶感想
さすが広告代理店のスピーチライター、一般的な内容からさらに突っ込んだ、色々なヒント、行動がたくさん詰まっていました。
今後のビジネスの中で意識して活かし続けていきたいネタが満載です。
以上です。
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