【読書メモ】『忘れる読書』落合 陽一 (著)
▶今回の読書記録『忘れる読書』落合 陽一 (著)
『忘れる読書』
落合 陽一 (著)
PHP新書
▶感想
時代の最先端を進んでいる落合陽一氏の知識・思考の源は読書で培われたとのことで、改めて、読書の大切さを痛感しました。
あと、タイトルの「忘れる読書」の本質は、これからの時代、クリエイティブであるための知的技術は、読後に自分の中に残った知識や考えをざっくりと頭に入れ「フックがかかった状態」にしておけば、知識は記憶しておかななくても検索すればよく、また適度に忘れていくことが大事という著者のメッセージが込められています。
余談ですが、本書に落合陽一氏のストレングスファインダーの結果が掲載されていますが、私自身の強みとほぼ同一の項目だったので、(レベルは全然違うのは分かっていますが)ちょっと嬉しくなりました。
▶読後メモ
読書をする意味は
思考体力をつけるため
気づく力をつけるため
歴史の判断を学び、今との差分を認識するため
先行きのわからない時代を生きるからこそ必要になる新たな教養は「持続可能な教養」であり「自分でストーリーを練り上げる力」
これらを身につけるには、「抽象化する思考」を鍛えること
「抽象化」とは「物事の本質を定義すること」「物事をゼロベースから考え、分析する思考力」
「気づく」能力を鍛えること
アイデアは考えるものではなく、誰も手を付けていないアイデアに気づくもの
「点と点をつなげる」→「知識と知識をつなぎ合わせる力」
課題を見つける能力
脳内マップ(4象限のマトリクス図)を作るように本を読む
本は情報を圧縮した「言語の器」
教養がある人は「ひとまとまりの情報」が頭に入っている。逆に言うと、自分の側に読書というパッケージの備蓄がないと、深い会話の機会を逃してしまう。
本を以下の3点に着目して読むと、深い読み解きができる。
コンテンツという「材料」
著者の「主張」
それを伝える「方法」
これからの時代、クリエイティブであるための知的技術は、読後に自分の中に残った知識や考えをざっくりと頭に入れ「フックがかかった状態」にしておけば、知識は記憶しておかななくても検索すればよく、また適度に忘れていくことが大事
「面白い人」が薦めてくる本は絶対的に信用する
本で思考のフレームを磨く
自分の中に「問い」がなければ、見たものの良さは分からないし、記憶に残らない。
「ビジョン」「ミッション」「課題」「方法」を念頭に古典を読む
「問題解決のセンス」は、以下の普遍的な3つの質問で身につく。
未知のものは何か。
与えられているものは何か。
条件は何か。
哲学書(ニーチェなど)は「内省モード」を作ってくれる
「ストーリーテリング」と「未来に対する仮説を立てる力」は現代において必要な能力
人間に価値がある疑問を投げかけるための5つのキーワード
「もしこうなら(What if)」
「これはどうだ(How about)」
「どうして(How come)」
「こうしたらどうなる(What happens by doing this)」
「あっちならどうだ(What about that)」
言語化は最強の思考ツール
書くことは思考を言語化する試み
新しい本と古い本を対比しながら読むと、新たな思考の取っ掛かりが見えてくる
「Krebs Cycle of Creativity」(MIT ネリ・オックスマン教授)
サイエンス(学問・方法論)
→『ご冗談でしょう、ファインマンさん』アート(技巧)
→『風姿花伝』デザイン(技芸)
→『シンプリシティの法則』エンジニアリング(技術伝承)
→『いかにして問題をとくか』
▶本書で紹介されている書籍のうち、今後是非読んでみたい/再度読み返したい本
『ツァラトゥストラはこう言った』ニーチェ (著)(岩波文庫)
『風姿花伝』世阿弥 (著), 水野 聡 (翻訳)(PHP)
『いかにして問題をとくか』G. ポリア (著), 柿内 賢信 (翻訳)(丸善出版)
『シンプリシティの法則』ジョン マエダ (著)(東洋経済新報社)
『ご冗談でしょう、ファインマンさん』リチャードP. ファインマン (著), 大貫 昌子 (翻訳)
『21世紀の資本』トマ・ピケティ (著)(みすず書房)
『テクニウム――テクノロジーはどこへ向かうのか?』ケヴィン・ケリー (著), 服部 桂 (翻訳)(みすず書房)
『ウィーナー サイバネティックス――動物と機械における制御と通信』ノーバート・ウィーナー (著)(岩波文庫)
『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』戸部 良一ほか(著)(中公文庫)
『新装版 日本教の社会学』山本 七平 (著), 小室 直樹 (著)(ビジネス社)
以上です。
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