見出し画像

From our Editors ── 二つとない地図を描く

「まちを読む」をテーマに、多様な視点のゲストを招いてお届けするデジタルZINE「まちのテクスチャー」。
今回のZINEのテーマは、コロナ禍を経た今、私たちはどんな「まちの読み解き方」を手に入れたのか? です。その考えに至ったきっかけは、NTT都市開発 デザイン戦略室メンバーのふとした気づきでした。身近な街から始まる、面白くも奥深い視点の冒険。さて、そろそろ、歩きはじめてみましょうか。

Text by NTT UD ZINE Team
Editing by Keita Fukasawa
Photography by Tomoyasu Masuda

止まることなんて想像もしていなかった「まちの機能」が停止した2020年3月 ──。COVID-19のパンデミックは、あらゆる生活様式を飲み込み、私たちが暮らす世界の様相を一変させました。

もちろん、ネガティブな変化は数知れず。しかし、私たちは引き換えに、新たな街の「読み解き方」を手にしたともいえるかもしれません。

例えば、今まで素通りしていた路地に足を踏み入れたり、「もう都会にいる意味ってないかもね」と思い立って見知らぬ街に移住したり、バーチャル空間上に現れた街でもう一つの暮らしを手に入れたり、という具合に。

新たな価値を生み出す街づくりについて考えてきたNTT都市開発 デザイン戦略室は、「その街ならではの街づくりって、どういうこと?」なる問いと向き合ってきました。しかし、この変化によって、問いそのものの意味も変わってくるわけです。

そもそも、私たちは普段、他者がどう街を読み解いているのか知る術がありません。例えば、コペンハーゲンから沖縄へ移住したTHE INOUE BROTHERS…の井上聡さんにとって、今暮らす街はどう見えているのか? はたまた、食への感度がすこぶる高いフードエッセイスト・フードディレクターの平野紗季子さんや、手話を第一言語とするインタープリターの和田夏実さんらの目にはどのような景色が映っているのか? きっと、人ごとに、二つとない街の”地図”が浮かび上がってくるはず。

ということで、今年は「まちの読み解き方」、しかも歴史や文化だけでは語れない「まちのテクスチャー」について考えます。これを読めば、きっと見慣れた景色が様変わりするのでは!?



デジタルZINE 「まちのテクスチャー」(全12回)

今年(2023年)は、4月5日から毎週水曜日に「まちのテクスチャー」と題したデジタルZINEを、全12回シリーズでお届けします。下記ラインナップのような多様な視点を持ったゲストによるコンテンツが公開待機中です。

Table of Contents

主催&ディレクション
NTT都市開発株式会社
井上 学、權田国大、吉川圭司(デザイン戦略室)
梶谷萌里(都市建築デザイン部)

企画&ディレクション&グラフィックデザイン
渡邉康太郎、村越 淳、江夏輝重、矢野太章(Takram)

コントリビューション
深沢慶太(フリー編集者)