感性を伸ばす「ほめトレ」

 よくお酒の席などで「太鼓持ち」と言われる人を目にします。

「いや〜それにしても◯◯さんの奥さんは本当に美人ですよね」
「仕事できますよねー!どうしたらそうなれるんですか?」

など、一見、媚びへつらっているように見えますが、これって意外とすごいことです。

 営業の世界でまず学ぶのは、トークのきっかけ作りです。

絵、家構え、車、トロフィーなど、目に映るものを瞬時に観察して、何気ない会話の中にも相手への興味とリスペクトを忍ばせます。

これは、茶道の世界でも器や掛け軸をほめたり、外国人が「Nice Tie!」といってネクタイをほめるなど、古今東西で共通するコミュニケーションマナーです。

ただ機嫌を取ろうとするのではなく、「あなたに興味・関心を持っています」と伝えることは大切ですし、自分もされて悪い気にはならないですよね。

 でも、いざやってみようとすると、人の短所はよく見えても、長所を見つけるのは意外と難しいことに気づきます。

よくよく話を聞いたり、芸能人の方の裏話をテレビで見ると、さりげないそういった行為も「トレーニング」をして身につけていることを知ります。

 ほめるトレーニング「ほめトレ」をすることで、人の良いところを探そうとするクセがつきます。

見た目から始まり、SNSの投稿や、その人の表情、しぐさ、家族、趣味など、まず「知ろうとする」アクションを取ることで、相手にもその姿勢が伝わったりします。

僕は以前も書きましたが、お会いする前に情報を調べられることは調べてからお会いします。

イベントの出演者や、お仕事先の方に、「事前にネットで見たんですけど」「あ、そういうことだったんですね!」「宇田川さんてこういう人だったんですね」というように言ってもらえると、やはり会話も弾んで気持ちいいです。

逆に、「僕の音楽ややっていることに興味がないのかな」と感じる相手には、どうしても距離を取ってしまいます。なんか怖いので。

 「ほめトレ」は、友人に「そのアウターどこの?」とか「髪の色いいね!」と言ったり、家族に「今日の唐揚げおいしいね」など、まず言葉を発してみることからスタートするといいと思います。(セクハラにならない程度に!)

そうするクセが、観察力を磨き、今まで興味を持てなかった部分から思わぬ発見を得られたりします。

 悪いところは誰でも見つけられますし、噂も一人歩きします。

でも、実際会ってみると「あれ、この人噂とちがうな」なんてことはよくありますよね。

僕はどんなことでも「やらせていただいていることへの感謝」「チャンスをいただけることのありがたさ」に勝る感情はないと思っています。

自分に関わってくださった方の悪い部分より、良い部分。
僕は見逃したくないんです。

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