内田キャトルマネジメント@UCM

飼料会社勤めから独立開業した獣医師 強みは栄養学×獣医学×現場経験×情熱 http…

内田キャトルマネジメント@UCM

飼料会社勤めから独立開業した獣医師 強みは栄養学×獣医学×現場経験×情熱 https://sites.google.com/view/uchidaucm/home

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#2 業務内容のご案内

畜産農場さまとその関係会社さまのコンサルティング業務を生業とさせていただいています。 内田です。 コンサルティングの内容を簡単に紹介させていただきます。 乳牛と共に生きる皆様へ・牛群検定Webシステムの支援者登録をさせていただきまして、牛群検定成績を解析の基、牧場の苦手を発見し、解決方法を検討しましょう。 ・体重計で実際の牛の体重を測定し、増体を確認することで、育成牛の発育改善を目指した飼養管理の改善を検討しましょう。 ・栄養状態を把握するために採血、代謝プロファイル

    • #80 和牛飼養管理のツボを考えてみる!

      和牛の話しです。 繁殖、肥育、一貫の3つの経営を考えてみる! 和牛繁殖経営のツボ!? ①子牛を年間何頭産ませるか?…最も大切。まずここからスタート。経産、未経産からどれだけ分娩したか? 分娩率が大事です。 ②生んだ子牛で素牛出荷、自家保留した牛は何頭? 生存率が大事です。 ③素牛出荷した牛の価格は?自家保留した牛の価値は? ④一年間で自家保留した牛、繁殖牛が増えたか? この四つがまず重要。 私が肉牛繁殖農家さんをコンサルティングする時に気にするポイントです。

      • #79 乾物摂取量と乳脂肪の関係を考えてみる!

        乾物摂取量と乳脂肪の関係を考えてみる! 乳脂肪の低下は夏場に起こるケースが最も多く。相談もこの時期に集中します。 あるTMRセンターでほぼ同じTMRを給与しているにも関わらず、構成員の農家さんによって、乳脂肪に差が出ます。 これは暑熱ストレス対策の差と感じます。 暑熱ストレスを受けている時、乾物摂取量が低下して、エネルギー源が足りなくなります。 この時、脂肪動員が盛んに行われるのならば、乳脂肪の低下はあまり目立たなくなると思うのですが、実際には明らかに乳脂肪は低下しま

        • #78 暑熱時の乳脂肪低下の対策を考えてみる!

          暑熱時の乳脂肪低下について考えてみる! これは私見であることをお断りします。 まずは脂肪酸製剤ですが、これは可と思います。脂肪酸製剤を使うと、どれくらいで反応が出るの?と聞かれます。 そんな時、私は1日あれば反応しますと答えます。 もし、2~3日使って変化が無ければ、脂肪酸製剤の効果が見られなかったと評価しています。 最近ではパルミチン酸が豊富な脂肪酸製剤が良いと言われています。 私は農場で反応のあった脂肪酸製剤(自分自身の成功例があるもの)をオススメしています。 決し

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        記事

          #77 暑熱時のエネルギー不足は何で補っているのか?

          暑熱対策を考えてみる! 肉牛、乳牛どちらも大切ですね。 UCM暑熱でも考えてみますか。 夏場、乾物摂取量が落ちます。また、厚さを軽減する単にエネルギーを消費します、このエネルギーを補うのは体脂肪ですか? もし、体脂肪の動員が起こっているとしたら、乳脂肪上がります?彫塑分娩直後からピーク乳得ように向かう時、乳脂肪は高くなります、暑熱時にこの現象起こっていますかね?乳脂肪、低くなっていますよね? 暑熱時は体脂肪の動員よりも、筋肉からグルコースを取り出す。すなわち、糖源生アミ

          #77 暑熱時のエネルギー不足は何で補っているのか?

          #76 肉牛用の配合飼料を設計してみた件

          肉牛用配合飼料について考えてみます。 ①私が設計した和牛育成用配合飼料【弁慶】の話し。 弁慶はルーメンを意識して設計しました。 育成期はまだルーメンが発達していきますから、あまり溶解性タンパク(SP)の利用が得意でない(SP⇒アンモニア⇒ルーメン微生物合成)と考え【加熱大豆】を使用しています。これはルーメンをバイパスタンパク質の高い飼料です。 合わせて名脇役?の燕麦を採用しています。 これも非常に特徴のある飼料です。センイ源、デンプン源の両方を合わせ持っています。また

          #76 肉牛用の配合飼料を設計してみた件

          #75 乾熱大豆の良い所をアピールする

          得意な飼料の話し。 以前、私は【加熱大豆】が好きだと書きました。 その理由です。 加熱大豆はオールラウンドプレーヤーです。 乳牛、肉牛、全てのステージで使えます。 以前の会社にいる時に乳牛の配合飼料は作りませんでしたが、肉牛はかなり作りました。 和牛育成用配合【弁慶】【北国育成】(弁慶が基本でややライトな配合) 和牛繁殖用配合【黒の絆】【北国】 和牛肥育用配合【頂】 繁殖用配合は加熱大豆ではなく、バイパス大豆粕に変更はしていますが、それ以外には必ず加熱大豆を入れている

          #75 乾熱大豆の良い所をアピールする

          #74 給餌飼料における設計よりも大事なこと

          飼料メニューを考える上で、飼料設計よりも大事なこと。 酪農家さんで乾乳TMRの立会を行いました。 TMEのメニュー作りでこの立会は大切です。 200頭以上の規模になるとだいたい飼料作りの担当者さんがいます。この型との目線合わせを行います。コミュニケーションです。 設計は一頭分で作っていますが、実際はこれに何頭分?を掛け合わせて給与します。 飼料設計された一つのメニューには4つの飼料があります ①机の上で設計した飼料。(ガイドライン) ②給与頭数分を基に作成された飼料。

          #74 給餌飼料における設計よりも大事なこと

          #73 ホルスタインにおける双子を防ぐには?

          双子が生まれました! 本来ならばよい響きなはずですが、酪農家さんではあまり歓迎しません。 その後の後産停滞→子宮炎→ケトーシスそして第四位変異。あるいは子牛の死亡リスクが高くなります。 さて、双子をどう防ぎますか。難題です。 授精の時、超音波を使い卵巣を確認。二つの卵胞があるときは一個排卵してから授精、あるいは思い切って次回に。 実際効果があるでしょう。ただ、繁殖成績は? 本来、一個排卵すべきものなのが、二個排卵するのは、 乳量高い→乾物高い→ホルモン(発情、黄体ホルモ

          #73 ホルスタインにおける双子を防ぐには?

          #72 研究的にはNGかもしれないけど…

          合わせて一本。 柔道は詳しくありませんが、見るのは好きです。どちらの技が決まったのか分からないことがありますが… 研究論文を読んでいると…例えば周産期のコリン給与。イオンバランス、エネルギー濃度の評価などなど、他の条件はすべて同じにした研究が常識です。 私は研究者じゃないので、現場で上手く行ったケースをいろいろ組み合わせて使うことを好みます。 ①肉牛のビタミンAとβカロチン ②子牛移行期の酪酸と生菌材 ③育成配合飼料の燕麦と加熱大豆 ④肥育後期の加熱大豆と大麦 ⑤乳牛のC

          #72 研究的にはNGかもしれないけど…

          #71 配合飼料のTDNより穀類割合の方が大事と思う

          先日、訪問した牧場… やはりやっていました。素晴らしい。 育成牛に給与する乾草のカット。丁度良いサイズ。しかも消化率の値も良い。 牛は正直です。ルーメンパンパンでした。 勉強になりました。ありがとうございます。 さて、牛の栄養でエネルギーを表す単位が色々あります。 代表的なのがTDNです。 配合飼料のTDNは70~76%くらいが多いですかね。 TDN=可消化養分総量でしたかね。確か… 価格、CP濃度が同じ時、同じTDN73の配合飼料であれば、どの配合飼料も一緒でしょ

          #71 配合飼料のTDNより穀類割合の方が大事と思う

          #70 機械が苦手過ぎるので手伝ってくれる仲間がいて良かった話し

          酪農現場でのICTについて考えてみます。 最近の酪農場では、TMRの給餌が機械化されてきました。TMRのミキサー車で人がTMRを配らなくても良い時代です。 皆様の牧場ではどうでしょう? 私は、やはりTMRを人が作り配ってくれた方が仕事をしやすいです。機械音痴ですからっ!もはや、アレルギーと言っても良いかもしれません。 だから、相棒が必要です。 私は搾乳ロボットの管理画面も上手に見ることが出来ず、同行してくれる飼料セールスパーソンが頼りです。 管理画面で見られるデータ

          #70 機械が苦手過ぎるので手伝ってくれる仲間がいて良かった話し

          #69 牛に給与する飼料【穀類】について考えてみる

          牛に給与する濃厚飼料の中で最も多いもの。 穀類について考えてみる! トウモロコシVS大麦VS燕麦 全てエネルギー飼料です。エネルギー(TDN)、デンプン含量が高く、タンパク質(CP)が低めです。 乳検や旬報でMUNが高く、乳タンパク、乳糖が低い?などの時にビートパルプやタンパク源の飼料と置き換えていきます。ビートパルプなどを使っていない時は余裕があれば、グラスサイレージで置き換えても良いと思います。 ただし乾物給与量を計算しなければなりません。 水分が70%のグラスサ

          #69 牛に給与する飼料【穀類】について考えてみる

          #68 2021年の一年の計

          元旦投稿の転載です。 1年の計は元旦にありです。 UCMの計です。 酪農部門:周産期疾病対策を行いました。 肉牛部門:肉質向上のためのサプリメントを作りました。 共通部門:子牛の移行期、ミルクからスタータへの切替をスムーズにしました。 この3本柱で行きます。 商品開発:上記を実現するサプリメントをUCM商品として販売しました。やりたいメーカーさんはいますか? 記事投稿:Facebookだけでなく、酪農、肉牛雑誌への投稿を行いました。酪農はすでに準備済み。 構想と実験:

          #68 2021年の一年の計

          #67 人は石垣、社員、牧場さん、牛さんは石垣

          牛の話しじゃありません。 私は経営者としては失格でしょう。 でも、社員は私一人。 社員の満足度は100%です。 楽しく仕事が出来ています。 これも支えてくれている仲間、お客さんがあってのこと。 そして、牛さんたちにも感謝です。 義理の父の話しです。 “私が仕えていた社長は公私の私が無い人でね… 365日トップとして社員とその家族のことも考えながら仕事をしているような人だ。 私もそのような人に出会えて幸せだったよ…“ 経営者とは5年くらいしか出来ないハードな仕事…と

          #67 人は石垣、社員、牧場さん、牛さんは石垣

          #66 成績が下がってきた原因は?【いただいた質問】

          和牛繁殖農家さんからの相談。 「最近、素牛出荷のDGが落ち気味です。 粗飼料の栄養価が問題でしょうか!? 濃厚飼料を減らしたことが問題でしょうか!?」 素牛市場の価格を確認してみると確かにそうですが… 粗飼料を分析、飼料計算ソフトで確認。粗飼料の消化率が低下し、DGの評価が下がるので、濃厚飼料の給与量を適正に増加させましょう…。市場の評価でDGが上がってこないのであれば、増体高率の良い濃厚飼料を使いましょう…。 これでは、シミュレーション不足。 妊娠時の胎児の栄養を

          #66 成績が下がってきた原因は?【いただいた質問】