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#79 乾物摂取量と乳脂肪の関係を考えてみる!

乾物摂取量と乳脂肪の関係を考えてみる!

乳脂肪の低下は夏場に起こるケースが最も多く。相談もこの時期に集中します。
あるTMRセンターでほぼ同じTMRを給与しているにも関わらず、構成員の農家さんによって、乳脂肪に差が出ます。

これは暑熱ストレス対策の差と感じます。

暑熱ストレスを受けている時、乾物摂取量が低下して、エネルギー源が足りなくなります。

この時、脂肪動員が盛んに行われるのならば、乳脂肪の低下はあまり目立たなくなると思うのですが、実際には明らかに乳脂肪は低下します。
暑熱ストレスを受けていると、脂肪動員の機能が低下し、筋肉に蓄えられていたタンパク質からブドウ糖を作り出しエネルギーを補填するようになります。

暑熱時の乾物摂取量の低下時にはエネルギー不足になっても体脂肪由来の乳脂肪の原料が少ないと考えます。夏場に乳脂肪の低下が顕著ならば、暑熱ストレスによる乾物摂取量の不足も大きな要因でしょう。


飼料設計で乳脂肪アップのために脂肪酸製剤や消化性の良いセンイを用いますが、当然追加のコストが毎年かかります。
今後も暑い夏が毎年やってくるでしょう。今年乳脂肪の低下した牧場においては、来年の夏に向けて暑熱対策の検討が必要でしょう。


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