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「なんか違う」は行きたい場所へのヒント

「なんか違う」を無視しない。

「なんか違う」こそ “Right for me!(私にぴったり!)” に導いてくれるヒントだから。

今日は、私が師匠とお呼びしているダンスの先生をご紹介しつつ、やっぱりその出会いも「なんか違う」を大切にした結果だったことを書いてみます。


私がとんでもない倍率のオーディションに合格して、ジャイアンツのチームヴィーナスになれたのも、その翌年にユニバーサルスタジオジャパンのダンサーになれたのも、この方のおかげでしかありません。

私があきこ先生と慕う恩人、朝純真世先生。

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写真は数年前、レッスン後で2人とも汗だく&メイク落ちまくり。(先生ごめんなさい!!!笑)


テーマパークダンサーを目指す場合、テーマパークダンサー養成クラスのあるダンススタジオに通うことが1つの選択肢になります。

私も例に漏れず、都内にある様々なスタジオを探しては体験レッスンに行き、その中のいくつかに通ってみました。

中には、子供の頃からバレエやジャズダンスを続けている基礎力の高い子も多く、そんな子達と同じ場所を目指しているんだととても焦りました。

なので、とにかくチャンスの近くに居よう、世間の評判が良いところに行こうと、自分に合うかどうかよりも、いわゆる“大手のスタジオ”とか“コネクションが強いスタジオ”を選びました。

だけどなんだろう、なぜだか、「なんか違う」がつきまとう。

大手の人気のスタジオには生徒も多く、先生も一人一人を注意深く見るのに限度があります。(もちろんスタジオによります。あくまで当時の私感です。)

さらに人見知りの私は、THE 大手!の雰囲気やその人の多さに圧倒され、毎回びくびくしながら通っていました。

それでも、ここで怖気付いたら負けだ!私の夢はそんなものか!と必死でしがみつこうとしていましたが…

数ヶ月後、スタジオに行くこと自体が怖くなり、次第に欠席が増え、そんな自分が情けなくてたまらないのにどうしても身体が動かず、「こんな弱い自分にはテーマパークダンサーになる資格はない。」と思い詰めていたそんなある日。

友達の紹介で出会ったのが、あきこ先生でした。


あきこ先生は、まさに私が目指していた大手テーマパークでかつてダンサーとして大活躍されていた方で、出会った当時は現役で某歌劇団のOGグループなどで活動されていました。

とにかくめちゃくちゃダンスが上手くてかっこよくて、ああ、こういう人が活躍する世界なんだと腑に落ち、「この人に着いて行きたい!こんな風に踊れるように、魅せられるようになりたい!」と一瞬で憧れました。

さらにあきこ先生は、きっとご本人さえ望めば大手のスタジオの講師としてもひっぱりだこだったはずなのに、個人で、自分がしっかり見て育ててあげられる少人数の生徒だけにレッスンをされていたのです。

なんと、宣伝は一切出さず、誰かの紹介で知る以外に出会う術がない…!

そんな、本質を大切にされている教え方をはじめ、明るく、厳しく、愛に溢れるあきこ先生のお人柄、全てが大好きになった私は、

すでに数十万円を支払っていた大手ダンススタジオを退会し、あきこ先生のレッスンに通いやすい条件の仕事に転職をし、晴れてあきこ先生のレッスン漬けの毎日を手に入れました!

忘れられないのが、テーマパークなので笑顔で踊る訓練なんかもしていくわけですが…

ある日、おそらく自分に自信を持てなかったり、しんどさを押し殺しながら必死に踊っていたんでしょうね、あきこ先生に「ゆうちゃん!笑顔気持ち悪い!」と怒られました。

笑顔が、気持ち悪い…

いやこれ、今なら本当に愛おしい笑い話ですけど、当時はその瞬間からますますうまく笑えなくなり、その後しばらくは鏡の中の気持ち悪いらしい自分を直視出来ず、めちゃくちゃ辛かった思い出でもあります。

まぁ、もっともっと辛かったこともしんどかったことも泣いたことも数え切れないくらいありますが、そんな風に一人一人の個性を生かしながら愛を持って育ててくれたあきこ先生のおかげで、当時の仲間たちはほぼ全員がプロのダンサーになりました!

生徒数から見たらものすごい合格率。

あきこ先生のおかげで私の芸事の道が開け、こうして今でも役者として活動しながら、ダンサーや振付師、ワークショップ講師などもさせていただけています。

ちなみに私が講師をする時、私の口から自然と出てくる言葉や、みんなに伝えたいと思うことが、ことごとく当時あきこ先生に言われていたことで、それがなんだか嬉しくもあり、懐かしくもあり。

一生、大好きで、尊敬していて、感謝の尽きない先生です。

大阪でもレッスンしてほしい!!!!(切実)


さて、話を戻して。

「なんか違う」って、そう感じてしまうことや、それでうまく立ち回れないことに、罪悪感を抱くこともあるかもしれません。

これを乗り越えなくては、とか。
さもなくば逃げだ、とか。
かつての私のように。

でも、大切なのはそれを乗り越えることではなく、自分が決めた場所にたどり着くこと。

そのための方法なんてきっといくらでもあって、どこかに必ずRight for me! が存在しているはず!

だから「なんか違う」って思えたことを生かして、何が違うのか、どうならいいのか、それはその場所で変えられることなのか、自分次第でどうにかなることなのか、考える。

その結果、自分じゃどうにも出来ないことだったり、自分の本心に背かなくてはいけない状況ならば、潔くRight for me! に向かって方向転換するのもありです。ありあり。むしろしよ!

私の場合、せっかく支払った数十万が…とか(しかも生活苦だった時代)、せっかくチャンスの近くにいるのに…とか、そりゃ迷いに迷いました。

でもやっぱりその時も心がちゃんと「こっちがいい!」って教えてくれました。

あとは、勇気を出す。離れる勇気。遠回りの勇気。人と違うことをする勇気。自分の感覚を信じる勇気。

あぁ、場合によってはRight for me! を自分で作っちゃうのもありですね↓

そもそも望んでいるものがわからない時は、逆に今、本当は望んでいないことをしていないか、一度日常を振り返ってみるのもいいかもしれません。

私は今、茨城の実家でのんびりその作業をしている途中です。

今の私にとってのRight for me! に向かって。

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