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非特異的腰痛に対する疼痛科学に基づいた次世代の運動療法

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ここで紹介する運動療法は、エビデンスに基づいた理学療法よりも非特異的背部痛に対して高い効果と持続性があります。(1)

おそらく現在(2020/02/07時点)でこの運動療法が非特異性背部痛の手段として紹介されている例はまったくないか、あっても稀少です。私は2019年にでた腰痛へのアプローチの医学書籍はほとんど目を通したと思いますが、このアプローチが記載されていたのは見たことがありません。

もしかしたら今年か来年に販売される医学書籍には記載されるかもしれませんが、より早く患者さんに提供できるようにこの記事を書きました。

従来の運動療法はBiomedical model(生物医学モデル)と呼ばれる、具体的には構造や機能ばかりに着目したものが主流でした。
その代表的なものとして、体幹トレーニングやストレッチ、機能面ばかりに着目してしまったモーターコントロールエクササイズなどが行われ、少なくとも2019年時点での非特異的腰痛に対するアプローチの医療系の書籍では上記の手段がよく用いられていました。
しかしこれらは科学的(統計学的)に見て、効果性に違いがないことが分かっています。(2)
一般的なトレーニングと体幹トレーニングは同じ効果を持っており(5)、体幹トレーニングとほかのトレーニングも同じ効果を持っています。

しかし、痛みの、特に慢性疼痛というものを理解するとこれがなぜかわかります
痛みを理解するための理論は以前紹介しました。↓


これを読んだ方からは痛みに対する認識が変わったという感想をたくさんいただきました。

痛みの認識がなぜ変わるのかというと、それは単純で現在日本で行われているほとんどのアプローチがBiomedical modelに基づいたものであり、それはつまり痛みというのは組織や機能、生理学的な異常によって生じるとしていて、それはしかし現在の国際的な痛みの認識と異なるからです。
これまで日本で広まった疼痛治療の理論の根底は現在の国際的な痛みの認識とは異なっているのです。

だからこそ、体幹トレーニングが広まってもモーターコントロールが広まってもそれらに惑わされる人が多くいて、結果的にほとんどすべての運動療法は効果性に有意差がないという事実を目の当たりにするまで妄信してしまう原因にもなります。

ファンクショナルトレーニングが流行ったときにあるトレーナーが「またこういうのか、これもブームだからいずれ廃れる」と言っているのをみたことがあります。
これは痛みの例ではありませんが、彼はトレーニングの本質を見抜いていたのかもしれません。

私は常に、疼痛治療はまず痛みが何か知るところから始めるべきといいますが、その理由は上記の通りです。
疼痛治療の理論よりもその具体的なアプローチよりも、何よりもまず重要なのが「痛みとは何か」です。
疼痛治療の目的には常に「痛み」が含まれます。
治療理論やアプローチ方法は手段です。

疼痛治療業界でよくみかけるのは、目的ベースではなく、手段ベース、言い方を変えれば手段が目的になっている様子です。
それを示すように痛みの定義を説明できる人を私はほとんどしりません。

実はここで紹介する運動療法は私は以前から行っていました。このアプローチが研究されていると知る以前から行っていました。それは「痛みとは何か」からアプローチを考えたときに実際これから紹介するアプローチ方法は理にかなっているからです。
「痛みとは何か」から考えるこのアプローチになるのは必然ともいえます。

私の個人的な経験からみてこのアプローチはやはり効果的です。
非特異的疼痛であればこれ以上の効果を実感したアプローチはいままでありません。
このアプローチが面白いのは、その対象が非特異的疼痛である点です。
このアプローチは非特異的、つまりよくわからないものに対してアプローチすることに長けています。
しかし、適当にアプローチするわけではありません。このアプローチの本質は痛みの原因を特定しなくてよい所にあると思います。

このアプローチはBiomedical modelに基づいていた方からすれば、パラダイムシフトを起こす可能性があります。
運動療法の価値観を変えていきましょう。


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非特異的腰痛に対する疼痛科学に基づいた次世代の運動療法

タム@Exercise box

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