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疼痛リテラシーアップデート

【2020/06】約1万文字追記。合計約18500文字(無料部分含む)
【2020/09】約8000文字追記。合計約26600文字

イントロダクション

疼痛治療はいまだ確立されていません。

特に慢性疼痛は長年、

●生物医学モデル(biomedical model)
●デカルトモデル(Descartes model)
●構造モデル(structure model)
●姿勢-構造-生体力学モデル(postural–structural–biomechanical model)
●運動病理学モデル(Kinesiopathological Model)
●動作の質モデル(Movement Quality model)

と言われる様な、ヒトを身体的構造や機能(1)から評価し、アプローチするモデルが使用されてきましたが、結果は失敗に終わっています。(自称「治せる」は除き)

この歴史的失敗にも関わらずまだまだ、痛みの議論は上記の古典的なモデルに基づいてされていることが往々にしてあります。

これは恐らく疼痛リテラシー(疼痛を適切に理解・解釈・分析し、改めて記述・表現する能力)の欠如によるものです。

多くの疼痛治療の書籍は疼痛リテラシーをおろそかにしているように感じます。

というのも、疼痛治療の書籍には大抵の場合、「疼痛とは何か」について書かれていません。書いてあっても数百ページ分の数ページです。

疼痛治療の目的は「疼痛の緩和や除去」です。疼痛治療方法は手段でしかありません。疼痛治療の多くは手段と目的の重要度を誤っているのかもしれません。

医療系の学校の教科書の疼痛の説明は、デカルトモデルに従っていることが多く、つまり「心身二元論」。疼痛の分類では、侵害受容性疼痛(+神経因性疼痛)と心因性疼痛があると習います。

この影響を強く受けたセラピストは、やはりデカルトモデルに従って、患者に痛みがあれば、どこかに損傷があったり、負荷がかかって疼痛を生じさせている、そうでなければ心因性の問題だろうと考えてしまっています。

しかしこれも仕方がなく、2019年時点では国際疼痛学会(IASP)の痛みの定義ですら、まだデカルトモデルに従っています。

それでも今はパラダイムシフト(その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化すること)の時期です。

IASPは2020年に痛みの定義を変更します。

本コンテンツはまずそこから触れていきます。

こんな人に読んでほしい

●疼痛とは何か言葉で表現出来ない方
●疼痛を勉強したことがない方
●臨床で不思議な現象(思っても見ない効果)が起こる理由を知りたい方
●従来の痛みの捉え方がどう間違っていたか知りたい方
●臨床の幅を広げたい方

戦略的学習

本noteでは痛み治療を戦略的に学習できる様にコンテンツをいくつかに分けています。

『疼痛リテラシーアップデート』は「第1段:痛みを知る」です。

第1段:痛みを知る『疼痛リテラシーアップデート
第2段:痛みへアプローチする『次世代の運動療法
第3段:臨床を見直す『批判的臨床推論
第4段:痛みの理解を深める『痛みのBPS modelコアアップデート


痛みの定義が変わる

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