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気.血.津液からわかる薬剤調整

前回までのブログの荒筋は、陰陽論と五行について記載し、東洋医学の世界観を伝えて来ました。

前回の記事の陰陽論編と五行の記事はこちら↓


今回は、気、血、津液(しんえき)についてです。

気.血.津液 用語説明

気は、生命力と言うとわかりやすいイメージだと思います。生命活動に必要な目に見えないエネルギーの事で、特定の組織内ではなく自由に全身を行き来します。

血は、西洋医学の血液と同じ働きである細胞などに栄養素や酸素を送り老廃物と二酸化炭素を交換する働きに加えて、東洋医学ならではの考えとして、気を運び目的地でその気を放出したり血流の状態をさし幅広い意味が含まれます。

津液は、血液以外の体内に存在する水分です。津液の津の部分は体内を自由に巡るの対して、液は関節の潤滑剤や細胞内液として特定の組織内循環をさします。(津液は西洋医学的にリンパ液とかを指す)

気.血.津液の関係性

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気が足りないと循環不良を起こす。(空気が足りなくて火(血)の勢いが弱まる) 

血が足りないと、火力不足による循環不良が起き気を作れなくなる。

津液が足りないのは空焚き状態で熱過剰を起こす。

このように循環不良に対して、アプローチするとしても気の不足か血の不足かを考え補うにもバランスが必要になる事がわかると思います。血虚薬で火の勢いを強める漢方を使用して津液不足の空焚きが起きたり、気を補う漢方で火力を上げても釜の空焚きになったりする可能性があるので全体の個人差による気.血.津液の量に合わせた強さの漢方にする必要があり、底上げするにはバランス良く循環調整して行く必要がある。また、内服後の副作用の予測や副作用の状態から状態把握して薬剤調整していく。

薬膳料理や食養生においても同じでその効果に合った体質で無ければ気.血.津液のバランスを崩して体調不良を生じるので自分の状態を把握する事は大切である。

冷え取りが合わなければ釜の空焚きになるし、熱過剰でないのに1日水を2L飲めば冷えて不調になるので全てにおいて番人に合うモノは存在せず、盲目にならない為にも自分の状態を把握する事はとても大切になります。

この状態は、陰陽.五行で記載したように常に変化するので今の自分の状態に合ったモノを選択出来るようにしましょう。









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