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夜には「ひとを思う気持ち」を、ふわっと生まれさせる力がある

今日ようやく決心して買いました。

小学校低学年に向けた、今年の課題図書だそうです。だからどの本屋さんにも目立つ場所でリスプレイされてて、目につくたび立ち読みしてました。読むたびに涙腺がうるってきて、それが本を棚に戻すタイミング。眺めてはおしまい。でも本日は、心ゆくまで家で読めました。

夜働く人に思いを寄せてる内容が、わたしには愛おしくて。気取らず、でも要所は省いてない。丁寧でわかりやすく、まるで寄り添ってくる文面。だから、やわらかく心へ届きます。

わたしは仕事柄、月に1、2回ほど当直をしてて。当直とて日中と似たような仕事内容なんだけど、わたし自身の心持ちがちょっと変わります。祈るような、厳(おごそ)かなような、怖いような、恐るるような。そんな特別な思いが出てくるんですよね。

わたしは信心深いとか、そんな要素は全く無い。そんなわたしでも、自然と「夜」がそうさせます。頭でどうこうじゃなく、体がそういう仕様になる。不思議なもんです。

どこの誰にだか分からない。いつ発揮されるのかも分からない。でもきっとどこかで、自分のこの夜の働きが、生きてくる日があるんだろうな。

当直の日、わたしは思いを馳せてます。“そうであってくれ”という自己中な思惑も、少々。ううん、多分にあるんだけど。それでも放つように、ふと思う瞬間があるんです。

この夜がいつか、どこか誰かの支えとなってたらいいな。そんな風に心の片隅なんだけど、ふわっと願う気持ちがある。

たぶんこの絵本を読むと、自分の心のやわらかいところを刺激してくる。それも、とりわけ無垢なところ。さすが低学年向け。真っ直ぐな本。わかりやすくて、読みやすくて、そして心揺さぶられたのでした。

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