ツインレイとの奇跡すぎる再会。遠くの空港で。

出張先の飛行機で

ななめ前に座っている男の人。

似てる

あなたにそっくりで

眠そうにしている横顔

大きな耳

スマホを触る指

平べったい爪

あなたにそっくりで

こんなところであなたにもう一度会えるなんて

やっぱり私たちはまた

また出会えたんだ

あなたのうなじ

懐かしい横顔

すこしクセのある髪

本当ならば今頃

私たちは一緒にいれたのに

飛行機でななめ前に座っているあの人

振り向いて欲しい

私はあなたにずっと会いたかった

もしも出張先で

あなたにあえたなら
そんなこと

そんな奇跡があるのなら

もうあなたにしがみついて
抱きついて
離れたくない

その人の左手の薬指を追ってしまう

あなたがもし1人で待っていてくれたなら　

私は、空港で追いかけて

もしあなたなら

冗談っぽく声をかけて

夜ご飯でもどう？って思い切って誘おう

でも

ななめ前に座っているあの人

首筋が少し違う

ほっぺが少し違う

あなたはもっとほっそりしていた

でも10年もあっていなければ

少しふっくらしていてもおかしくない

でも肌の色が違う

あなたはもっと日に焼けていた

鼻筋が通ってるのはとっても似てる

そう、私はあなたのその鼻筋が通った

綺麗な横顔が好きだった

高い鼻が好きだった

ぷっくりした唇も大好きだった

でも

その人は少し違う

あなたであって欲しい

きっとあなたに違いない

もしあなたなら

そんなふうに思うだけで

涙が出てきて

振り向いて欲しいけど
振り向かないで

飛行機がつくまでの間

ちょっとでも夢見ていたい

あなたならと思って
どきどきしていたい

私は空港に着いてすぐ

あなたらしい人に駆け寄って

あなたらしい人の大きな背中を追いかけて

あなたらしい人を追い抜いて

思い切って振り向いた

あぁ

あなたにあんなに似ていたのに

あなたに違いないと思ったのに

あなたじゃない

知らない人

そんな奇跡はあるはずないってわかってるのに

切なくて泣けてくる

こんなことを15年もずっとずっと繰り返していて

本当にもうやめたい

亡くなった恋人を探し続けてるような

どこにもやり場のない気持ち

今日も

行き場をなくして

旅先の遠くの空に漂う