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人生を狂わせた本を教えてください…!

大それたタイトルですが、『人生の転換点になった本』とか『人生の指針になった本』といった感じです。
大学も夏休みに入り、読書の時間が増えたので皆さんのオススメの本を教えてもらおうと思いました。
心当たりのある方はぜひ、コメント欄で教えてください。
楽しみにしてます…!

さて、教えてもらうだけというのは虫が良すぎて、そうは問屋が卸さないでしょう。(この諺、初めて使った)
ということで、僕の人生を狂わせた本も4冊ほど紹介します。
思う存分に狂うがいい……


①『容疑者Xの献身』(著・東野 圭吾)

天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は、一人娘の美里と暮らす隣人の花岡靖子に秘かな想いを寄せていた。 ある日、靖子の前夫・富樫が母娘の居場所を突き止めて訪ねてきた。金を無心し、暴力をふるう富樫を、靖子と美里は殺してしまう。 呆然とする二人を救うために、石神は完全犯罪を企てる。 だが皮肉にも、石神と帝都大学の同期であり、親友である物理学者の湯川学がその謎に挑むことになる。


物理学者・湯川学を主人公としたガリレオシリーズの傑作で直木賞受賞作。僕の進路決定に影響をあたえたという意味では、まさに”人生を狂わせた”本だといえるでしょう。

小学生のころ、主演・福山雅治でドラマが放送されていて「魔法みたいな出来事でも、物理だと説明できちゃうんだなー」と憧れを抱いていました。そんなこともあり、高校・大学では理系を選択し、入学後も小説やドラマ、映画を見返してたので、けっこう長い付き合いです。

9/3にはガリレオシリーズ最新作『透明な螺旋』発売されるので、読んだことのない方はぜひ!


②『完全版 社会人大学人見知り学部卒業見込』(著・若林 正恭)

この本について後悔があります。それは、『なぜ高校生のとき読まなかったのか』というもの。高校の図書室に置いてあったのですが、「芸人のエッセイなんて面白くないだろ」と思って、読まず嫌いしてしまったのです。

大学生になってからこの本を読んで、本当に後悔。若林さんの意外な繊細さや、生活の中での気づきから本質を見出す洞察力に圧倒されました。
今でも人生の指針になっているような教えもたくさんあるので、ほんとに大切な本です。
その中で『穴だらけ』という素敵な話があるので、紹介します。

なぜか自分へのプレゼントで『黒ひげ危機一発』を買った若林さん。やることもない独りの時間に、それで遊んでいたのですが、段々と『いかに早くおっさんを飛ばすか』という目的に変わっていくことに。ズブズブと剣を刺していく中で、おっさんが飛ぶまでの試みが、今のオードリーの漫才の形を模索する日々に似ていると気づいたのです。そして、文章の最後をこう締めくくります。

 今、ぼくの目の前には膨大な量の新たな樽が並んでいる。剣刺さなきゃな~。なんせ穴だらけだから。とにかく刺して、穴の数を減らさないといけない。
 結婚相手や、商品開発なんかも似たところあるのかな?
 何かをして何も起こらなかった時、飛ぶ可能性は上がっている。

高校生のときの自分に言ってやりたい。

「面白いかどうかわからないと思うけど、『穴』を減らすためにとりあえず読め!」


③『もものかんづめ』(著・さくら ももこ)

ユーモア的な面白さでいうと、さくらももこさんのエッセイはずば抜けていると思います。あまりの痛快さに夜中まで読みつづけて笑ったり、風呂場で思い出し笑いしたりと、生活に支障をきたすほどの悪魔的なエッセイでした。

それに加え、あらゆる場面で垣間見える、さくらももこさんの『自分を信じる芯の強さ』も大きな魅力だと感じました。
他人に左右されない人というのは、やっぱりカッコいい。

腹を抱えて笑った話で『スズムシ算』という回があるので、その一節を紹介します。

学生時代のさくらももこさんは『昆虫は宇宙からやってきたのである』という怪しげな仮説を信じ、「昆虫は地球制服を企んでいるのでは……」と空想していたそう。そんな折に、近所の人から、昆虫であるスズムシを分けてもらうことになりました。もらったスズムシを、カップラーメンのカラ容器に入れて運ぶ際中、彼女はこんなことを思ったのです。

わざわざ宇宙から地球を侵略しようと企んでやってきた昆虫(エイリアン)の一部なのであるから、せめて”日清ヤキソバ『UFO』”のカラ容器に入れて空輸するくらいの配慮は必要ではないかと、私は地球人として思った。

言葉の言い回しといい、チョイスといい……ユーモア大爆発。
この話の続きも、もちろん面白い。まだ読んだことない人が羨ましい、今日この頃です。


④『改訂版 エヴァンゲリオンの深層心理 「自己という迷宮」』(著・阿世賀 浩一郎)

『エヴァンゲリオン』を観たことがない方は、「ロボットが戦って地球を守るアニメじゃないの?」と思うでしょう。

しかし、本当はもっと人間臭いアニメです。もっというと、”あなた”の物語かもしれないのです。かくいう僕も、登場人物と自分が重なり、人生というものを深く考えざるを得ませんでした。
そしてそれこそが、1995年の放送開始以来『エヴァンゲリオン』が人々の心をとらえ続けている理由の一つなのかもしれません。

この本の前書きにも次のように述べられています。

対人関係がぎくしゃくしていて、戦うことの意味に迷い続ける主人公の少年少女たちに、学校や会社や家庭という日々の中での悩みや虚しさを重ね合わせ、我が事のように感情移入し、自分の「こころ」を、人生を見つめなおさずにいられなくなった人たち。
(中略)そうした人たちこそが『新世紀エヴァンゲリオン』の熱いブームを支えているのではないか……

筆者は心理カウンセラーとして働く傍ら、本の執筆にあたっています。登場人物の心理をプロの観点から説明しているので、アニメの内容だけでなく、心理的な背景の整理もできます。
単に、心理学の勉強という側面からもすごく勉強になると思います。

内容については、アニメを見てから読んだ方が断然頭に入ってきます。
ただ、本の中でアニメのセリフ・内容を追って補完してくれるので、理解はできると思います。(と書きましたが、やっぱりアニメは見た方がいい)

※もし『エヴァンゲリオン』を見たくなった方がいましたら、見る順番が少々複雑なのでこのサイトを参考にすると分かりやすいです。


最後に

僕はいろんな本を読んできました。しかし、本を読んだだけで現実がガラッとバラ色になることはありませんでした。
だけど、本によって考え方が変わったり、世界が広がったりすることで、大切なものが見つかったり、夢が叶ったりする可能性が高くなるのだと思います。
だからこそ、色んな人の人生に影響を与えた本を読みたいのです。
色んな本に出会えることを楽しみにしてます…!



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