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読書記録No.2 科学的な適職

こんにちは、けーすけです。


そろそろ就活シーズンということで、採用セグメントの本を手に取ってみました!


鈴木祐さんの、「科学的な適職」という本です!

帯に DaiGoさんの写真が大きく掲載されていたので、最初はてっきり彼が書いた本なのだと勘違いしていました笑


ただ、DaiGoさんの発信よろしく、膨大な研究データ(4021件)を元に仮説を立てていたので、そこらへんのテクニック本よりは非常に有益だと思います!


まとめ

この本では、以下の「AWAKE」という手法が提案されている。

1.仕事探しの「思いこみ」から自由になろう
2.未来を広げる思考をしよう
3.仕事に潜む悪を取り除こう
4.自身の認知能力の「バグ」に気がつこう
5.やりがいを再構築しよう

ただ、こうした「AWAKE」を実施しても、時が経てば不安な時間がやってくる。

そのため、以下のような指針で生きていこう。

1.人生の転機のタイミングで「AWAKE」を用いて、意思決定をしよう
2.それ以外の時間は、「AWAKE」で決めたことに従い、流れに身を任せよう

要約

1.仕事探しの思い込みから自由になろう

①好きなこと仕事を選ぶことは、幸福には繋がらない
→仕事で辛いことに直面した際に、それを乗り越えにくいため
→モチベーションの上下が発生しやすく、スキル向上のスピードが遅いため

②年収が上がることによって上がる幸福度はわずかである

③人は、現在の自分の思考が最善だと思い込んでしまう。過去にどんな変化があって、今の自分が存在しているのか、ということを考えない。

④ストレスは適度にあったほうがよい。全くストレスがない状況は幸福に繋がらない

⑤アンケートによる、あなたへの適職アドバイスは、占いの結果と同じ

⑥直観が生きるのは以下の3つの条件が満たされている時だけ。

1.ルールが厳密に決まっている
2.何度も練習できる
3.自分の行動に対するフィードバックがもらえる

⑦強みを活かせるかどうかは、自分の身の回りにどんな人間がいるかによって決まる→仕事とは関係ない

ただし、自分の強みを理解していることは、幸福感につながる


2.人の視野は狭い

①以下の二つを自分で決定できることが幸福につながる。また、男女で特に重視しがちな要素がある

1.労働時間(女性)
2.仕事の実行ペース(男性)

②小さな目標を設定できることがモチベーションの向上につながる。
つまり、仕事へのフィードバックがもらえることや、成果と仕事のフィードバックの関連があるかということが大切

③「攻撃型」と「防御型」という二つの人種が存在する。
「防御型」に向いているのは、安心感と安定感を感じやすい仕事である。

④人事評価に透明性があることが大切

⑤多種多様なスキルを活かせることが大切、つまり、業務内容がバラエティに富んでいるかどうか。

⑥社内での友人の存在は大切、自分と似ている人間が多い環境の方が、友人関係は良好になりやすい。

⑦その仕事が、他者にどれだけ貢献しているのかを知ることは大切

3.ネガティブなイメージが人に与える影響は大きい

自分に適している仕事を見つけるための手法が紹介されている。

4.人には「バイアス」という、意思決定におけるバグが存在する

人の意思決定にはバグが存在するため、プロトコルに従って意思決定をした方が合理的な決定ができる。

また、第三者的な視点が合理的な決定においては優れている。

5.現在の業務を見直す

自分の業務がどんなことに貢献できているのかを見直す
→転職をすべきかどうかの判断軸の一つになる


レビュー

全体を通じて、「結論」→「理由」→「具体例」という順序で記載されていたので、内容が理解しやすかった。

また、「今、読まなくても良い内容」がわかりやすく(テクニックなどの手法は、実行するときに読めば良い)、時短になった。


本書内のテーマとして、「仕事を通じて幸福な人生を送ろう」という意思を感じた。

資本主義の世の中では、資本主義のルールに則れば、価値の高い「商品」を生み出し、「資本」を増やすことが正義とされる。

よって、仕事の環境においては、高い報酬を得ることが正義とされがちである。

→よく就活生が、福利厚生や年収などを軸にして企業を選定する事例が存在する


本書では、単純にその固定概念に対して批判をするのではなく、実際に過去の統計データなどを元にして、「幸福」を維持しつつ、仕事に取り組むことによって、資本主義社会で生き抜いていこうとする意思を感じた。

特にこの本の中で大切だと思った部分は以下である。

2.人の視野は狭い

①以下の二つを自分で決定できることが幸福につながる。また、男女で特に重視しがちな要素がある

1.労働時間(女性)
2.仕事の実行ペース(男性)

これは、マルクスが唱える資本論の中における、労働の要素分割と一致している。

労働とは、「構想」と「実行」からなる。

例えば、パンを作ることを考える。

パン屋の店主がパンを作る場合、手元にある材料を用いて、どんなパンを作るか考える(構想)。その後、実際にパンを作る(実行)。

この場合では、「構想」と「実行」は分かれていない。

しかし、工業化が進み、パン屋がパン工場になると話は変わってくる。

まず、資本家がどんなパンを作るか決定する(構想)。その後、資本家が用意した材料と機械で、従業員がパンを製造する(実行)。

このとき、従業員における労働には、実行しか存在しない。

これが、資本主義社会において、労働の場面で発生している問題であるとマルクスは唱えていた。


本書では、同様のことを述べていた。

つまり、「自分でどんなスケジュールで業務を行っていこう」という「構想」を担当できるかできないかで、労働者が感じる幸福度は大きく異なるのだ。


最後に

知識は知っているだけでは意味がない。

それを使って、初めて意味がある。

だから、僕は今回することができた「科学的な適職の決定方法」を実行しようと思う。

ある程度期間が経ったら、その経過も報告しよう。

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