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個展「たてもの きおくを かたりなさい」/出展作品について
新村葉月 個展
たてもの きおくを かたりなさい
2024年7月19日(金)-30日(火)
アトリエ三月 2階スペース https://www.sangatsu.net/
(〒530-0015 大阪市北区中崎西4-2-9)
平日15時-20時/土日祝13時-20時/水木定休/最終日19時迄
今年4月に開催された神戸アートマルシェでは、会場近くで取り壊しが進む元町高架下通商店街でリサーチを行い、表層に残された痕跡を掬って作品を制作しました。
(詳しいことはこちらの記事に書きましたのでよければぜひ)
神戸の展示とちょうど同じ時期、私が住む築50年程のマンションが取り壊されることが決まり、これも何かの縁と感じて、今回作品として記録することにしました。
![](https://assets.st-note.com/img/1721200480646-XRrDxt6u0j.jpg?width=1200)
もし建物が記憶を語るなら
展示タイトル「たてもの きおくを かたりなさい」は、
五味太郎さんの絵本「もみのき そのみを かざりなさい」にならってつけました。
意思疎通ができないはずの無生物や動物たちに〜しなさい、と語りかける言葉が続き、静かにクリスマスの夜を迎えるお話です。
建物としての終わりの日を待つ、入居者もおそらくあと数名しかいない静かな館内をまわっていると妙に厳かな気持ちになり、ふとこの絵本のことを思い出しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1721285857630-AFM7oVcwd4.jpg?width=1200)
もし建物が話せるなら、どんな記憶を語るだろうか?
有名でもなんでもない建物、それでもこの世界に50年以上存在して、沢山の人の人生や思い出の一部になっている建物。
この場所で何を見てきたのか、何を記憶しているのか、
建物の語りを聴くことは叶わないけれど、表層に残されたわずかな痕跡から想像し、作品として留めてみようと思い制作しました。
大きなうねりの中では取るに足らない存在かもしれないが、確かに存在していたことの記録/記憶として。
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