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【読書メモ】『長谷川滋利のメジャーリーグがますます楽しくなる観戦術』(著:長谷川滋利)

米大リーグ(MLB)・ドジャースの大谷翔平が日本時間24日、自身のインスタグラムを更新し、MLB史上6人目となる40本塁打・40盗塁の偉業を達成したことへの喜びをつづった。

出典:「大谷翔平、「40-40」達成後のインスタ投稿でデコピン最新ショット公開「大きくなったね!」「賢そうで超ハンサム」」
(「ORICON NEWS」2024年8月25日)

そろそろメジャーリーグも終盤、大谷君の活躍ぶりに、今年はリハビリの年だったよね?とか思いながら、ふと『長谷川滋利のメジャーリーグがますます楽しくなる観戦術』との一冊を思い出したりも。

長谷川滋利さん、1995年の野茂選手に続いて1997年に渡米、その後9年間にわたりメジャーリーグの一線で活躍され、今現在は野球などのスポーツ解説者としてご活躍され、今はプロゴルファーとしても活動されているとのことです。

本書は、そんな長谷川さんがご自身のメジャーでの9年間の経験をエッセンスに2007年頃にメジャーリーグの観戦ポイントをまとめられた内容となりますが、短めのコラムというとっつきやすい形式に加え、随所にご自身の経験を織り込まれていることもあってかイメージの翼も広げやすく、グッと引き込まれたのを覚えています。

中でも、球団運営の視点からの各チームの特色分析の章が個人的には非常に面白かったです。それまでは、程度の差はあれ、メジャーリーグの球団は原則「真っ向からのパワー勝負で直情的なんだろう」なんてイメージがありましたから。

それが、育成システムや運営方針一つとってみても、各チームごとに様々な色彩を見せてくれるというのは、目から鱗でした。

「バッターズ・パーク」と「ピッチャーズ・パーク」といった球場の切り分けや、「セプテンバー・コール」といった、競馬で言えば新馬戦の開拓を行うかのような風習や、独特の育成理念などなど。

また、FA、フリーエージェントの活性化に伴う人材の流動性の高まりと、その問題点、プロパー組と中途組の高レベルでの融合の必要性は、普通の会社でも喫緊の問題ではないでしょうか。

そんな、どこかビジネス書のような雰囲気が盛り込まれているのは、長谷川さん自身の経営学への造詣の深さも背景にあるのかも知れません。

球団経営、そんな、自分自身がオーナーになったかのような観点からの観戦もまた面白そうです。素材は2007年のころですので、今の時代でスト懐かしい名前が大半となってしまいますが、ポストシーズンに向けて、次年度への視点も含めての見方をいただけるかも、なんて思いながら。

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