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LayerXデザイン組織の振り返りと、これから

こんにちは、すべての経済活動を、デジタル化したい野崎です。
LayerXではデザイン部の部長として、組織開発をしている傍ら、プレイヤーとしてプロダクトのデザイン、ブランド戦略・コミュニケーションデザインまでと、組織のデザインに関わる部分を全般的にみています。

今回は入社してからちょうど1年ほど経ったので、2023年にあった特徴的なことを振り返りながら、2024年のこれからのデザイン組織について、紹介したいと思います。

こちらは1月に行ったデザイナー書初め大会の様子

デザイナー数の大きな変化

なんといっても2023年は、デザイナー数の大きな変化・信頼できるメンバーが増えたことが特徴的な出来事かなと思います。
2023年1月の自分が入社時点では、全体のデザイナー数は5名だったのですが、この1年で12名(内定承諾済みの方も含む)の規模の組織に拡大をしました。この話を面談などで候補者の方に伝えると、驚かれることが多いのですが、特にこの1年で採用を加速させるために心がけていたことは以下になります。

LayerXのデザイン組織の認知拡大

まず最初に取り組みを初めたのは認知拡大の部分になります。候補者の方と面談をしていくと、そもそもLayerXにデザイナー組織があること自体が全く知られてないことが分かったので、まずは認知拡大を図るために「各種メディアへの露出回数の増加、デザイン×経営の訴求」「デザイン系イベントへの本格的なスポンサードのスタート」「LayerXデザイン組織による、継続的な情報発信」などなどそれ以外にも、多くの施策を動かしていました。

特に、継続的な情報発信の部分でいうと、LayerX Design Magazineなどは、7月からスタートした施策ですが、すでに30本以上のnoteを発信しています。採用はやはり凡事徹底で、採用につながる施策活動を止めないことが大事なことは再認識しました。結果はちゃんとついてきます。

また、デザイナーが増えたことにより、より良いプロダクトのユーザー体験を作るための動きの増加、プロダクトの魅力がより潜在的なユーザーに刺さるようなコミュニケーションデザインの模索など、事業にも少しづつ価値発揮し始めています。

コーポレートのCI/VIのリニューアル

2つめの大きめなトピックとしては、コーポレートブランド、ロゴ・サイトのリニューアルになります。事業・組織のフェーズの変化にあわせて、自分たちのあるべき姿の再確認をするべく、改めてCIを定義し、VIも刷新をしました。リニューアルの背景は、代表の福島のnoteに詳細は記載しているので、ぜひみてください。

ブランドのリニューアルのきっかけは、自分が2023年の1月に入社した際に、30人近くの違う職種・レイヤーの方々と面談で色んな絡み合うIssueをヒアリングした時に、デザイン経営を推し進める際に、長期的に考えた時に一番はやく取り組むべきだと感じたのがきっかけです。

ブランディングはビジネスと信頼や評判を、車の車輪で回す活動だと思っていますし、LayerXがこれからも非連続な成長をしていく上では、僕らの在りたい姿と、社会のイメージのギャップを埋めていき、採用の加速やコーポレートブランドの確固たる信頼・評判(これはインナー・アウターブランディングどちらもしっかり取り組む)が、事業成長への大きな影響を与えていくと思っています。(例えば、営業もプロダクトブランドでの訴求だけでなく、法人格の訴求でコミュニケーションをしたほうが良い場合もあるため)

また当時を振り返っている記事もあるので、ぜひご覧になってください

複数プロダクトのリリース

これは、デザイン組織というよりは、LayerXとしての話にもなりますが、3つめのトピックとしては、メイン事業であるバクラクシリーズの、バクラク請求書発行や、三井物産様らとのジョイントベンチャーである「三井物産デジタル・アセットマネジメント」のALTERNA(オルタナ)のリリースになります。
特にバクラク請求書発行に関しては、当初のスケジュールを大幅に巻いてリリースをしており、この背景にはLayerXの爆速開発のスタイルがあります。こちらは弊社CPOの榎本のスライドが良くまとまっているのでぜひご覧ください。

どちらのプロダクトも順調に事業成長をしており、デザイナーも他プロジェクトメンバーと上手く共創をし、どんどん良い影響を与えていっています。
新しいデザイナーが入ったことにより、今までの爆速開発にプラスして、よりデザイナー的な思考やプロセスも徐々にプラスされて、更に良い体験を作っていけるようになるかと思います。

事業部内デザイン部の設立

最後の大きなトピックとしては、事業部内デザイン部の設立になります。
今までは人数が少なかったこともあり、各部署に埋め込み型の配置になっていましたが、デザイナー数の増加に合わせて、デザイン部を正式に設立をしました。背景としては以下になります。

デザイナー間の連携の分断を防ぎ、より良いユーザー体験を創出するため

元々各デザイナーの情報共有自体は、最低限デザイナー全体での定例で行ってはいたものの、各デザイナー(プロダクトデザイナー・コミュニケーションデザイナー)同士の連携はできておらず、プロダクト内外のデザインの一貫性が薄くなってきている状態でした。

しかし、ユーザーからしたらそんなことは関係なく、より良いユーザー体験を創出するには、どの面を切り取っても一貫したデザイン・コミュニケーションができていることが大事になってきます。
(例えば、弊社が提供してるバクラクは、複数プロダクト間のシームレスなユーザー体験の接続が強みではあるためより重要ですし、バクラクでは、プロダクトのブランド周りをコミュニケーションデザイナーが担っているため、ブランドがプロダクトにしっかり落ちていなければいけません)

そのためにも、デザイン部としてお互いの領域の理解を深め、相互に連携していくことで、最高のユーザー体験を創出する組織にできればと思っています。

コミュニケーションデザインの領域を広げるため

元々コミュニケーションデザイナーはマーケティング部直下に埋込み型で配属をされていました。マーケティング施策のデザイン業務がメインということもあり、これ自体は特に悪いことではないのですが、コミュニケーションデザインという領域を考えた時に、ユーザーとの接点はプロダクトのオンボーディングやサポート、ユーザーコミュニティーなど、プロダクトに近い部分でのコミュニケーション領域も多数発生します。そういう部分もプロダクトデザイナーと情報を共有しあい、分断をさせないことで、より良いユーザー体験を創出していけると思っています。(もちろんデザイン部として組織化はしているが、各マーケターや営業、プロダクトなど密に連携して動いていきます)

これからについて

ここまで2023年の大きめのトピックについて振り返ってきましたが、2024年のLayerXのデザイン組織をどうしていくのかという部分について最後に簡単に紹介をしたいと思います。

組織の強化と育成の仕組み作り

組織のサイズもコーポレート、MDMも含めるとある程度の規模になってきたため、マネジメント体制の強化と育成の仕組み作りなどを本格的に進めていきます。現在LayerXではデザインマネージャーという役割は、自分だけということもあるので、今年はデザインマネージャー・シニアデザイナーの内部登用や採用、を更に進め、これからの組織拡大に耐えうるような仕組み作りを進めていきます。

コーポレートブランディングの経営との接続

上記でもお伝えしたように、すでに色々動き始めてはいますが、今年はコーポレートのブランドチームを正式に組織化していき、ブランドと経営の密な接続を更に進めていきます。
LayerXの組織のカルチャー醸成は創業から丁寧に進めていますが、アウターのブランディング施策などに関してはまだまだやることが多いです。(もちろん、インナーブランディングも組織変化とともに継続していきます)
これからは、各種ブランディング施策を戦略的に行うことが、事業成長に大きなインパクトを与えていくと思うので、より人事やPRなどとも連携しコミットしていきます。

コンパウンドスタートアップに沿った、デザイナーの動き方の模索

弊社はコンパウンドスタートアップという挑戦をしています。コンパウンドスタートアップとはなんぞや?という部分に関しては以下のnoteをみていただければと思います。

コンパウンドスタートアップについて更に知りたい方はこちら

特徴としては、以下です。

  • 創業時から単一プロダクトではなく、複数プロダクトを意図的に提供

  • 部署でサービスを区切るのではなく、データを中心にサービスを統合する

  • プロダクト間の連携の良さそのものがプロダクトである

  • 複数のプロダクトを管理、ローンチするケイパビリティを持つ

ここでデザイナーとして大事にするべき部分は、「プロダクト間の連携の良さそのものがプロダクトである」という部分になります。単一のプロダクトのユーザー体験を追求したとしても、この戦略には沿っておらず、連携が特に重要な横のプロダクトのユーザー体験(正確には、ドメインへのディープダイブやシステム的な思考なども含む)への理解をする必要があります。
このためには、意図的な複数プロダクトへのアサインメントや、最速で立ち上がるための、各種ドメイン知識や仕様・要件へのキャッチアップ速度の向上のための仕組み化などをPdM・エンジニアと連携しつつ型化をしていければと思っています。

最後に

LayerXのデザイン組織では、2024年も事業成長に合わせて組織の拡大、強化をしていきます。今回のnoteをみて少しでも興味をもってくださった方はカジュアルにご連絡をいただければと思います!2024年もやっていくぞ!


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