見出し画像

20代女子が考える、必勝法や攻略法でラクに知識を得ることの危険性

ラクに知識を得ることって、やっぱりよくない、今回はそんなお話です。


昨日、気付くと私は嬉し泣きをしていました。
3ヶ月間書き続けていた記事がようやくできあがったのです。

しかし、記事を読み返してから、そっとパソコンを閉じることになります。
書き終えたものを客観的に見返したときに、自分が書いた記事は公開しちゃダメだと思ったのです。

その記事は、ソムリエ試験を受ける人のために「二次試験対策」について書いた内容で、かなりの時間をかけて、したためていたものでした。
どうすれば試験を攻略できるか、何さえ憶えておけばいいかをわかりやすくまとめたものでした。
自分がソムリエ試験の二次試験を受けたときを思い返し、「こんな記事があったら試験対策はもっとラクだったろうな」と思える記事でした。


でも、私は結局、その記事を公開しないことに決めたのです。


私は去年、ソムリエ試験を受けるためにワインスクールへ通ってワインの知識を学んでいました。
ワインスクールでは実際のワインを目の前にし、味わい、まさに体験とともに知識を学んでいきます。
そのため、試験を攻略するための情報はすぐに得られません。

当時私は資格を取ることに一生懸命で「試験に特化した情報だけを先にまとめて教えてほしい・・・!」と思っていました。
私は結果的に試験に合格できたのですが、その当時から、試験に特化した情報をまとめた記事があれば、試験勉強をする人の役に立てると思っていました。
だから、晴れて合格したあとで、試験対策の記事を書くことにしたのです。

しかし、私が書いた試験対策の記事は「試験必勝法」のような内容となっていました。
その結果、試験勉強する人たちがきっと出会う、学ぶ楽しさを奪うような内容になってしまいました。
また、ワインを愛する人たちや、資格に誇りをもっている人たちへの敬意をまったく感じられない内容にもなっていました。
どんな資格も、その資格を得てからが本当の始まり。
私の書いた記事は資格を取ることだけに特化していて、そのあとで出会えるワクワクがありませんでした。

私はあらためて思いました。
試験必勝法のような記事は、その業界や、資格の価値を下げることにつながってしまいます。

必勝法のような記事が出回ることで、「あの試験、こうすれば受かるんやろ?」みたいに思われてしまうかもしれません。
そうなると、自分の力で一生懸命勉強した人の努力が報われません。
さらには、ワインはすごく奥深いものなのに、簡単に学べるものだと思われてしまうかもしれません。
自分が誰かとワインについて語ろうとするとき、そういう人たちとの会話はきっと楽しくないでしょう。

私は、ワインを愛する人たち、資格をもっている人たち、これまでワインの素晴らしさを伝え続けてきた人たち、ワインをつくってきた人たちへの敬意がまるでなかったと反省しました。

そして、ワインスクールでは、なぜ試験に特化した情報をすぐに教えず、時間をかけて生徒に体験をさせ知識をじっくり学ばせるのか。

その理由が今となってわかりました。

試験に特化した情報だけを教わっても、ワインを本当に学んだことにはならないのです。
私はワインスクールで何を学んだでいたのだろう、と思いました。


物事を深く学ぶには、はじめから答えを教えてもらうのではなく、考えるきっかけをもらい、自分で知識を得ていかなければなりません。

私はそのことにまったく気付いていなかったし、考えようともしていませんでした。

今考えてみると、当時の私は、ワインについて時間をかけて教えてもらう中で、「ワインのことをもっと知りたい・・・!」という気持ちになっていました。

だからこそ、ワインの本を購入して読んだり、BARやワインショップなどに積極的に足を運んでいたのだと思います。

それは、ワインスクールの先生がはじめから答えを教えるのではなく、学びのきっかけを与えていてくれたからです。


私はさまざまな視点をもつことが大切だと身をもって感じました。
多角的な視点をもたないと、誰かにとって敬意のないおこないをしてしまいます。

私は、試験対策の記事ではなく、ワインを学ぶことの楽しさや、資格をとることの嬉しさを記事にするべきでした。

少し話は変わりますが、「学ぶことの楽しさ」として、オリエンタルラジオの中田敦彦さんの「YouTube大学」について考えてみました。

中田さんはホワイトボードと体全身を使い、さまざまな教養をとりあげ、要点を濃縮して面白おかしく語ってくれます。
そのため、中田さんの動画からは幅広い知識を得られますし、私も時々楽しく見ています。

しかし、自分で物事を深く掘りさげる力がないと、中田さんの動画からさらに一歩踏み込んだような深い知識は得られません。

取り上げられているテーマについて、自分でより深く学んでいけるとよいのですが、実際はなかなかそうはいかないのです。

わかりやすく噛み砕かれたものを聞くと、その知識についてわかったような気になり、それ以上深く掘り下げようとは思わなくなってしまいます。

中田さんの動画はたくさんの方に「学ぶことは楽しい」という気持ちを抱かせてくれますが、あまりにもラクに知識を学んでしまえるというのは、少し問題なのかもしれません。

そういったことを考えていて、あらためて「学び」ということを見つめ直そうと思いました。

自分で本を読んだり調べたりして、「もっと詳しく知りたい」と思える「学びのきっかけ」を増やそうと思います。

それこそが学ぶ楽しみなのではないかと私は考えます。


画像1



最後まで読んでいただきありがとうございます。
Twitterもやっていますので、声をかけていただけると嬉しいです(^^)
つむぎのTwitter (@tumugi_607)

私は今リモートワークで働ける職場があれば転職も考えています。
まだまだ得意なスキルは少ないですが、文章を書くことと、グラレコなどの画像をつくることを得意なスキルにしたいと考え、日夜アウトプットを続けています。
単発でのライティングやグラレコ制作のご依頼も受け付けていますので、よろしくお願いします。

この記事が参加している募集

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?