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【1話】「デュクシ・ファンタジー~小学生ノリの俺が最強な世界~」


あらすじ

"昔は子供だった総ての人に贈る、シュールでマジメなバトルファンタジー!!"

 小学生の頃のノリとイマジネーションを大切にしすぎるがために、クラスで浮いている高校3年生のつとむは、気が付くと異世界にいた。
本で読んだようなファンタジー世界に喜ぶつとむだったが、そこの住人達もまた、現実的な思考を持つ“大人”であった。
 
 異世界では、いわゆる『小学生ノリ』が、強さになると気づいたつとむ。
半そで短パン/登校帽子/うわばき/ランドセル……にそっくりな鎧を装備して、その溢れるイマジネーションでチート的な強さを手に入れ、異世界で成り上がっていく

補足説明

主人公設定

名前:たかはし つとむ(18歳)  『ぜってぇ、つぇえし!!』
①特徴
・現実世界では高校3年生。小学生ノリを引きずって、クラスで浮いてしまったため、教室の隅でずっと児童向けファンタジー文庫を読んでいる。ただし、運動神経はよい

・小学生ノリが強さに直結する異世界において、チートな強さを得る

戦闘時は、半そで短パン/登校帽子/うわばき/ランドセル……にそっくりな鎧を装備し、体育着袋や長い定規で戦う

・思考が似ているためか、過去の自分へのシンパシーか、子供好きである

②行動原理/目的
・小学生並みにイマジネーション豊かで、本当はずっと小学生ノリで過ごしたいと思っている
⇒あこがれのファンタジー世界に来て、戦いに小学生ノリが求められることを知り、思う存分ノリと強さを発揮していく

・皆が“大人”になってしまう寂しさと、自分だけ“子供”と言われる悔しさを抱いており、異世界において、“子供”のまま成り上がっていくことを目指す

世界観設定

【ベース(見た目)】
・いわゆる異世界ファンタジー(中世風)世界である。文明も中世風で、王や城が存在する

【魔物(モンスター)】
・現実世界には存在しない生き物。強く、凶暴で、人々を苦しめている
・モンスターの多くは、色が派手、角やキバが多い、飛び道具を持つ、パワーアップで変化するなど、まるで子供が考えた様な現実の生き物離れしたものが多い(サイズは、人間が剣や槍で対峙できる程度)
※モンハンのモンスターよりも、ウルトラマンの怪獣の方が見た目としては近いイメージ

【ショガコ/ショガセ】
・この世界には、イマジネーションを強さに変える不思議な力がある。それを強める武器や防具も存在する。詳細は解明されていない。
・イマジネーションを使ってモンスターと戦うショガコという組織と、戦闘部隊ショガセが存在する。
・ショガセは、小学生の長袖短パン風の装備。通常の剣や槍と、(使いこなせていないが)小学生ならではの各種武器で戦う
・つとむは、ショガセ以上に圧倒的な小学生風装備で、小学生ならではの武器もなんなく使いこなす

リンク

第2話

https://note.com/tukidehitachi/n/nd018e2800e6b

第3話


第1話シナリオ

〇異世界の町
住人達「うわぁーーー」
   中世ファンタジー風の異世界。逃げ惑う人々。
   ドラゴンが暴れている。
   町には、何故かジャングルジムのようなものがあり、ドラゴンがそれを壊す。

   と、立ち向かう人影。
つとむの声「い~けいないんだ~いけないんだ~」
   鎧を履いた足。だがそのデザインはまるでうわばき。『つとむ』とマジックで書かれている。
住人A「勇者つとむさんだ!」
住人B「つとむさんがきたら、もう安心だ!」
   と、安堵する住人達。
つとむ「せ~んせいに、いってやろ~」
   不敵な笑みを浮かべる、たかはし つとむ(18)
   全身に鎧を装備しているが、まるで小学生の半そで短パン。
   剣の様なもの(よく見えない)を抜いた。
   猛スピードでドラゴンに挑みかかる。
【タイトルロゴ】

〇現実世界・日本の公園
つとむM(モノローグ)「小学生の時は、無敵だった」
   公園で遊ぶ、つとむ・たかし・けん。
   半そで短パン。6歳くらい。
M「エネルギーに溢れ、バカになれた」

   木の枝を見つける。
M「イマジネーションが、無限にあった」
つとむ「これ、ちょうつえぇし!」
たかし「クリティカルー!」
けん「炎まほーっ!」
   枝を剣や杖に見立てる。

M「なにより」
   枝を手に、走りまわる三人。
M「こんな日々が、ずっと続くと思っていた」

〇とある中学校・外観
M「でも―」

〇同・教室
   中学生のつとむ(白シャツ姿)。
   小学生の様な元気なノリで、たかしに話しかける。
   が、たかし、気まずそうに避ける。
   女子生徒にデレデレ。いつの間にか、おしゃれな髪型だ。

   つとむ、けんに話しかける。
   けん、他の生徒と単語帳で勉強中。

   つとむ、他の同級生にも同じノリで話しかけるが、あしらわれる。
   教室の中でつとむだけが、半そでだ。
M「―そんな日々は、すぐになくなった」

〇とある高校・正門
   『都立・音何馴 高校』。

〇同・3年A組教室前
   『3年A組』。

〇同・教室内
   教室の隅。本を読んでいる、学ラン姿の、たかはしつとむ(18)。
生徒A「あいつ誰だっけ?」
生徒B「お前、中学から一緒だろ」
生徒A「マジで? 知らねー」

M「みんな大人になって―」
   他の生徒、楽しそうに、
生徒の声「こないだカレシがさぁ」
生徒の声「最後だし、全国行きてぇよぉ」
生徒の声「共通模試、どうだった?」
   一人なのはつとむだけ。

M「―あの時の気持ちも、ノリも―」
M「イマジネーションも、もう無いんだ」
   つとむ、さみしそうに生徒達を見る。
M「みんなは高校三年生。ぼくだけ小学十二年生」

   つとむ。本に目を戻す。児童文学『ぼくの冒険ファンタジー』。
   夢中で読む。

〇つとむの妄想~ファンタジー世界
   つとむ、嬉しそうに、ファンタジー世界を見渡す。
   洞窟。城。

〇現実・公園
   実際は公園。洞窟も城も遊具だ。
   つとむは、ジャングルジムの上。
   笑顔で、遠くをのぞき込んでいる

   不審そうに見上げる少年たち。
少年A「やばくねアイツ?」
少年B「見ちゃダメだぜ」
少年C「大人なのに」

   つとむ、三人に気づき嬉しそう。
つとむ(つまんない大人になるなよ、少年達!)
つとむ(下級生優先だな。退散退散!)
   と、降りるが、
少年Cの声「降りちゃうのかよ」
つとむ「?」
少年Bの声「もう一回登ってよ」
   少年Aがスマホカメラを向けている。
少年A「SNSに載せるからさ」
つとむ(最近の子供は……)

つとむ「そういうことばっかりしてないで、イマジネーションだよ! 遊ぶんだよ!」
   つとむ、ひょいと身軽に少年たちの脇を走り去る。
少年C「あ、待てよ!」
   追いかける少年たち。
   少年A、撮影したままなので、周囲が見えていない。
   と、誰かにぶつかった。
不良「おい」
   痛がる少年A。見ると、こわもての不良が見下ろしている。
少年A「あ……(泣きそう)」
不良「ざけんなよコラ」
   少年BC、不良に気づいたがビビって動けない。
不良「ガキのくせにスマホか」
   と、手を伸ばす。
不良「大人によこせ」
少年A「だめだよ、だってこれは……これは……」
   ギュッとスマホを握り、目を閉じる。
   と、つとむが立ちふさがる。
不良「なんだ? 代わりにやんのか」
   つとむ、背後に手を振り、
つとむ「せんせー! こっちこっち!」
不良「やば」
   と、立ち去る不良。
   もちろん先生なんていない。
   つとむ、不良に向かって
つとむ「いーけないんだ! いけないんだ!」
   少年たちも一緒に
一同「せーんせいに行ってヤロ!」
   笑いあうつとむと少年達。

   ×    ×    ×

   少年のスマホ画面。泥団子の写真。
少年A「みんなでつくったんだ。宝物だぜ」
少年A「スマホ取られたら、思い出が無くなっちゃう」
   少年Aを嬉しそうに小突くBC。
つとむ「いい友達だな」
つとむ「でもこれだけは、覚えとけよ」
少年達「?」

〇つとむの回想~路上
   子供の頃のつとむ・たかし・けん。
つとむ「もう絶交だかんな!」
   つとむ、自分の人差し指同士を合わせる。いわゆる絶交ポーズ。
たかし「あー、いいぜ」
   と、険悪な二人。
けん「ダメですよ!」
   けん、泣きながら必死に二人を止める。
けん「僕たちは"しんゆう"なんですから!!!」
   その必死さに、笑ってしまう二人。

〇つとむの回想~公園
つとむの声「なぁ、さっきの親友って」
   三人、ジャングルジムの上に座っている。

つとむ「どういう意味?」
たかし「俺もわかんなかった」
けん「実はぼくも……」
たかし「知らなくて言ったのかよ!」
けん「つい……新しい友達のことでしょうか?」
   つとむ、ニッコリ笑い、
つとむ「じゃあ、俺達、"新友(しんゆう)"じゃないな」
二人「なー」
   二人も笑い返す。
たかし「しんゆうじゃなくて友達だよなぁ」
たかし「前からずっと友達だもんなぁ」
つとむ「なー」
つとむ「俺達ずっと友達だよなぁ」

〇回想終わり~元の公園
   つとむ、少年たちに。
つとむ「写真がなくなっても、友達は友達」
つとむ「ずっと――友達だ!」

〇路上(日替り)
教師「ちゃんと拾えよー」
   『地域清掃活動』Tシャツを着た教師。
   生徒達が路上でゴミ拾い中だ。
生徒A「ダる」
   等と、皆めんどくさそう。

   一人、生き生きしているつとむ。
つとむ「(うわ、この枝カッケー)」
   と、枝を拾う。

   と、前方にたかしと、けん。
つとむ「……」
   つとむ、決意し、二人にかけよる。

つとむ「おーい」
たかし・けん「?」
つとむ「ズバー」
   と、木の枝で切る真似。

   が、
二人「(舌打ち)」
つとむ「あ……」
   つとむ、慌てて、
つとむ「いやほら、懐かしいなぁって」
   木の枝がたかしに当たってしまう。
つとむ「あ、ごめん」
たかし「……」

〇同・歩道橋の下
   他に、誰もいない場所。
   不良少年の集団に殴られるつとむ。
   背後で嘲笑っている、たかしとけん。
つとむ「(……どうして?)」

   つづく。

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