朝は。
詩集。句集。優しい物語。朝は、静かなものを読むことにしている。
とはいえ、好みの「静けさ」はそうそう見つかるわけではないから、1ヶ月かけてじっくり情報を集める。この本はどんな朝を運んできてくれるだろうか、なんて想像しながら。
そうして選びに選んで、月末にぎゅっと買いだめる。たいてい、読みきれないほどに。
今月もまた、次の月の本を買い集める時期がやってきた。
読み終わってない本たちにむかって、まだあと何日かあるしね、もし読めなくても来月分終えたらきっと戻ってくるよ、なんてよくわからない言い訳を繰り返しつつ、挟まっている栞たちをページの奥につっこむ。
罪悪感も、なくはない、けども。
でも、わくわく感が勝ってしまう。
選んだ本たちと過ごす朝は、どんなものになるだろうか。それが薔薇色でも灰色でもブルーでも、どんな彩りにあふれた朝になるだろうか。そんなことに思い巡らす月末は、いつもよりふくよかな日々だな、と思いつつ。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?