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読書日記|0313-0319



0313 曇りのち晴れ

きのうまで微睡んでしまうほどの春だったのに、冬にもどった。ストーブをつけると、猫がわらわらと集まってくる。朝から猫の病院。注射が思いのほか痛かったらしく、彼は怒った。それでもこれでよくなってくれれば、と祈る。次は木曜日の夕方に受診。

藤本徹さんの『青葱を切る』を読む。生き物たちが生まれ、花は咲き誇り、人間はあたらしい一歩を踏み出したりする。その、いかにも気怠い、眩い光のもとへ連れ出されるような春が、あまり得意ではなく、いつまでもずっと薄暗い部屋で静かに過ごしていたい私のような人間に、ぴたりと寄り添ってくれる詩集だった。春によく似合う本だけど、春をすきにならなくてもいい気がした。


夜、犬の調子が悪く、病院。それなりに、どうにかなった。犬、えらい。帰ってきてきちんとご飯を食べた。犬、えらい。いつだってえらい。猫もだけど。それに比べ、私たち人間はきょうも愚か。




0314 晴れ

寒い。ずっと寒い。あと眠い。木曜日、りなさんとお話する予定だから、それまでに川上未映子『黄色い家』を読了できたらと思うのだけど、読みはじめるのが遅すぎたような気がしてならない。今日と明日の夜だけでなんとかなるものだろうか。仕事終わりのヘトヘトの脳みそにきちんとはいるのだろうか。まあいいや。読もう。眠い。あと寒い。



0315 晴れ

寒い。ウタマロクリーナーで床の掃除をしていたら、遊んでいると思った末っ子猫のつなが私を目掛けて飛び込んできた。しまった、と思った瞬間、つなはウタマロの上を滑った。からだはべちょべちょ。すぐにシャワーで流すも、液体がついた瞬間にからだを舐めてしまったらしい。夜、佑季さんと一時間半ほどLINE通話する。いろんな話をして、笑った。夜中から朝方にかけて、つなは吐き続けた。しまった、と思ったけど、遅い。はやく連れていけばよかった。ごめんよ。




0316 晴れ

つなの病院。血液検査で肝臓の値があがっていたけれど、ウタマロに滑って舐めたわりには値は良いようだった。薬をもらって、点滴をしてもらう。かえってきてから、上手に薬を飲んだ。えらい。りなさんとスペース。初お喋り。やろうやろう詐欺を二年以上続けていたわりには、はじまりからテンポ良くぽんぽんと喋っていく。りなさんの話を聞きながら、おそらく口にもしていただろうけど、終始すごいなあとおもいながら、楽しく過ごす。次はインスタライブ予定。本棚綺麗にしなくちゃ。夜、つゆの病院。抗生剤もステロイドも効かない。やはり悪性腫瘍なのかもしれない。お腹が痛くなって、一緒くたに泣いた。まだわからない。だけど、本は読めない。



0317 雨

新刊が多く、ずっと品出し。いつまでも終わらない。お客さんから今日発売の〜と何度か言われ、中途半端に箱を開けまくる。小松菜奈はこんな地味な作業しなくてもそこにいるだけで生きていけるのに、私たちときたら、といったりしながら笑いながら過ごした。いい日。猫の傷は大きくなる一方で、家に帰ると涙が出る。夫の調子が悪い。



0318 晴れ

朝一ガンプラを買いに行く。つなの点滴をしに動物病院。夫の調子が悪く、昼頃38.4度。腸炎っぽい。動物も人間も調子がよくない。みんな、なにがあったの。『黄色い家』を読みすすめようとおもったけど、ちょっと今はむずかしいかも、と思い、手放した。もっと心が軽やかになる本にしよう。といいつつ、マリー・アントワネットの生涯が書かれた本を読み、しっかりと眉間に皺を寄せる。しかし面白い。つゆは顔をかいたらしく瘡蓋が剥がれて、痛々しい。よくない。カラーをつけるも嫌がっていて可哀想。どうにかしてあげたいのに、嫌なことしかできない。ごめんね。



0319 晴れ

つゆ、傷がひろがっている。治癒しようとたくさん寝ているような気がしてならない。治って。カリカリを噛まずに丸呑みすることが多くなった。つゆはウエットが嫌いなので、食べられなくなったらどうしよう。考えて、考えるだけ悲しくなって、つゆのそばから離れられない。けど、仕事。来月新刊発売前なので村上春樹と西加奈子のコーナーを作ったり、春のコーナーを作ったり。帰宅後、つゆの傷はまた広がっているようにみえた。隣で眠る。いつまでもこうしていたい。今週読みおわった本、『青葱を切る』だけだったなあ。しょうがない。気になることがあると、目が滑るし、読む気さえおきない。


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