フラットな会社だというのは管理職たちの錯覚かもしれないという話
会社のトップや、役員、管理職側は、トップダウンじゃないと思っていてもトップダウンになっているということが多い気がする、というお話。
うちは風通しが良く、フラットで、若手社員もどんどん会社の中心となって活躍しています。
という文言を見ることがあると思います。
前職はそんな会社でした。
本当にやりたいことをやらせてもらえる環境はあると思いますが、
その一方でやらされていると感じている場面、若手社員も多いのではないでしょうか。
管理職側は、「若手社員が中心となってやってくれている」
若手社員側は、「上司に誘われた/声をかけてもらったから断れない」
こんなギャップがあるような気がします。
こんな話をすると、上司たちは、
いや、ちゃんと若手社員の気持ちとか聞いて、断ってもいいよ!って感じで声かけたよ。そしたら、やりたいって言ってくれた。
って思うんじゃないでしょうか。
たぶん↓みたいな感じで言ってそう。
”これ会社としてやった方がいいよね?○○くん適任だと思うから、ぜひ一緒にやってほしい。やろうよ!どう??でも、ぜんぜん断ってもいいよ~。”
(※こんな感じでコミュニケーション取れること自体は風通し良いと思う!!)
社歴の浅い子や、最近の子(ひとくくりにしてはいけないけど)は、断れないのでは?と思います。
(実際ぼくもオールイエス精神で断ることはほぼなかった。)
管理職のみなさん!フラットなのは自分たちだけかもしれません!!
と、ぼくも役職がついたころは自分に言い聞かせてました。
実際に若手社員に聞いてみると、
”上司の○○さんに誘われたからプロジェクト入りました”
”とりあえずやろうって言われたので、やってます”
ってことが、経験上多かったです。
若手社員に何かをお願いしたり、一緒に会社内のプロジェクトをやる上で、大事にしていたのは、
①その子が、そもそもそれを必要だと思うかどうか
②それに対してモチベーションは上がるか、保てそうか
この2つ。
①と②は1対って感じです。
逆に言えば、ぼくが何か誘われたとき、その必要性とかなんでやるのか、をとことんその上司や役員に聞いてました。
自分が納得できないと、モチベーションを保てないし、やる気でないから。
若い社員は、「それなんで必要なんですか?」とか聞きづらいし、
前向きな子だと、上司が必要って言ってるんだからとにかくやってみよう!
ってなると思います。
それでもぜんぜん素晴らしいし、良いと思いますが、モチベーションが保てなくて、プロジェクトがうまくいかなくなる可能性大です。
あと、ぼくが一番懸念していたのは、そういうチリみたいなのが積もって、会社全体に対する不満に繋がったり、楽しかった仕事が楽しくなくなったり、見えないところで悪影響になっているということ。
ビジョンに向かって全員で一致団結するためには?みたいなディスカッションなどやってましたが、それ以前のそういう細かい部分の修正が大事だと思うんです。
ちょっと話が逸れたのですが、
上司や先輩は、若手社員にその必要性をしっかり伝える、
もしくは、
一緒にやろうよ~とか誘う前に、そのプロジェクトやテーマに対して、
感じていることはあるか、必要性はあるか、目的は何だと思うか、などなどをまず聞くということが大事かと思います。
そこで、同じ気持ちだったり、価値観が近かったり、雑談の中で意気投合したら、
「じゃあプロジェクト立ち上げて一緒にやろうよ!」
と、誘う方が良いと思います。
もちろんいろんな個性、性格の社員がいるので、すべてではないですが。
若い子たちに、「なんでそのプロジェクトやってるの?」と質問したとき、
”今の会社には、□□□□が必要だと思たからやってます!”
”こうこうこういう目的で、○○さんとやろうって盛り上がったから!”
という回答が返ってくると嬉しいですね。
やらされ感なく、自分の存在価値を感じられるし、会社に対する必要性、モチベーションもあって。
ちょっと逸れますが、ティール組織にも通ずるところあるんじゃないかと思います。
「若手も思ってることあるんだったら、もっと発言して、じゃんじゃん会社を変えるために新しいことやろうよ!」
ティール組織では、現場から必要と感じる人がその起点となって進めるみたいな感じですが、上司はその必要性を雑談の中で引き出してあげて、その考えを持っている人を引っ張り上げることも役目だと思います。
(※上司部下の階層はなくすのがティールですが、一気にできないからこういう段階があった方が良い。)
フラットって友達じゃない限り、難しいハードルだと思います。
そのハードルを下げていくのは、年上や上司が理解して恥や今までの成功体験を捨てて、謙虚にならないと難しいのかなと思います。
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