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父を燃やす

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長編小説「父を燃やす」を連載しています。お暇のある方は是非読んでください。
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#野球

【長編小説】父を燃やす 2-7

二対二、同点のまま試合は最終回へと進んだ。

照りつける太陽が体力を奪い、選手たちの動きは少しずつ散漫になっていった。土で汚れたユニフォームを引きずる足はもつれ、グラウンドに響く声も試合開始当初と比べるとだいぶ枯れて覇気がなかった。

それでも中学校生活最後の大会を少しでも長く続けようと彼らは懸命にプレイした。真治はチームメイトに檄をとばし、自らも持てる力のすべてをだしてボールを追いかけた。

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【長編小説】父を燃やす 2-6

二番バッターのバントで三塁に進んだ真治は三番バッターの内野ゴロの間にホームへ生還した。しかしそのあとは続かず、初回は一点のみで攻撃を終えた。

真治のチームのピッチャーは変化球を多用しながらここぞというときに外角低めにコントロールされた直球で相手打線を翻弄し、三回まで0点でおさえた。

しかし真治の二塁打によって獲得した一回の1点以降、真治のチームの打線も相手ピッチャーにしっかりと抑えられていた。

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