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昭和歌謡名曲集

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【昭和歌謡名曲集64】おいでよ 吉田拓郎

【昭和歌謡名曲集64】おいでよ 吉田拓郎

名曲集と銘打ちながら、歌謡曲と違うやんけ! こんな歌、流行ってないやんけ? などなどお怒りの向きはございましょうが、今回はことにコアな曲です。吉田拓郎は、これはもう大看板。ですが、全部が全部皆様の心に残る曲とは言いづらい。しかし、ですね、アルバムの片隅にあって、皆様がスルーしてしまった曲の中にも、個人的に大好きな曲がございます。今回が、なんと64回。昭和も64年目。この節目の回に、私の極く極く個人

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【昭和歌謡名曲集63】風の谷のナウシカ 安田成美

【昭和歌謡名曲集63】風の谷のナウシカ 安田成美

私たちがジブリを意識したのは「ナウシカ」からだった。そりゃ、前に「ハイジ」とか「ホルス」とかあったが、宮崎駿認識はなかった。この前に「カリオストロ」とかあったが、一般には駿認識というよりルパン認識だった。「ナウシカ」が全部変えた。あの絵柄だって、どっちか言うとダサい認識でさえあった。でも「ナウシカ」が全部変えた。この売らんかな、のテーマソングのお陰もある。
試写で、映画が全部終わった後、この曲が流

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【昭和歌謡名曲集62】まちぶせ 石川ひとみ

【昭和歌謡名曲集62】まちぶせ 石川ひとみ

新宿アルタがなくなるという。言うまでもなく「笑っていいとも」のスタジオがあったビルである。上京して、早速見に行った。ここがアルタかと見上げていると、当時はそこにバルコニーみたいなとこがあって、そこでマイク持った男の人が何やら喋っている。なんじゃろ、と見ていたら、どうぞ、の声と共に、なんとビキニ姿の石川ひとみが現れた。夢か。本物か。思うていたら、「まちぶせ」を歌い出した。東京は、なんちうステキな町な

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【昭和歌謡名曲集61】精霊流し グレープ(さだまさし)

【昭和歌謡名曲集61】精霊流し グレープ(さだまさし)

いよいよ書かねばなるまい。さだまさし、である。
まさしのことは正直書きたくない。恐ろしいのである。まさしではない。まさしを攻撃する人たちが恐ろしい。「関白宣言」と「防人の歌」は、ことに鬼門である。好きだと言ったら、どう攻撃されるかわからない。だから言っておく。好きでもきらいでもない。
ここでまず取り上げるのは「檸檬」である。聖橋から放るやつである。上京して私も放ろうとしたが、人通りが多く咎められそ

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【昭和歌謡名曲集60】ハロー・グッバイ 柏原芳恵

【昭和歌謡名曲集60】ハロー・グッバイ 柏原芳恵

異質なアイドルだった。例えば、「ハロー・グッバイ」のイントロの振り付けは、手を後ろで組んで、肩をかわるがわるぴょこぴょこ上げるというものだが、ここで既に違和感があった。そう、芳恵はアイドルにしては大柄なのだ。実際に大きいかどうかは知らないが、印象としては。そのでっかい芳恵がちっちゃい女の子の仕草を真似てるような。それ、ちっちゃい女の子がやってこそカワイイのだぞ。君には君に似合う振り付けがあるはずだ

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【昭和歌謡名曲集59】帰れない二人 牧瀬里穂

【昭和歌謡名曲集59】帰れない二人 牧瀬里穂

井上陽水「心もよう」のB面なのだが、こちらをA面にした方が、みたいに言われた名曲。陽水もいろんな人と歌っているが、違う人がソロでいっぱい歌ってるのが聴けるのが、映画「東京上空いらっしゃいませ」。この曲を、陽水、清志郎、加藤登紀子、憂歌団、牧瀬里穂が歌っている。それぞれの持ち味ある歌い方で、歌だけで痺れた。相米慎二監督作品。
ただ、観た当時は感激もんだったが、後で見返すと、牧瀬里穂が下手過ぎた。せっ

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【昭和歌謡名曲集58】春夏秋冬 泉谷しげる

【昭和歌謡名曲集58】春夏秋冬 泉谷しげる

みんなに嫌われるようでいて、みんなに好かれている存在に泉谷がいる。デビューの時、ギターコードを4つしか知らなかったなど伝説は多い。コンサートはいつも喧嘩腰で、それも含めて和気藹々だったと言う。うちの先輩などは、コンサートの時、ステージに駆け上がって頭を撫でたらぶん殴られた、と嬉しそうに語っていた。本当か嘘か知らない。
俳優としては「吉展ちゃん事件」の犯人をやって、ホントに犯人だろって思わせた。ビー

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【昭和歌謡名曲集57】通り雨 アルフィー

【昭和歌謡名曲集57】通り雨 アルフィー

大学当時、胸を張ってファンだと言えないグループが三つあった。アリス。アルフィー。チャゲ&飛鳥である。私はいずれも好きな歌があるのだが、なぜか世間では言ってはいけない雰囲気があった。売れ過ぎたからだろうか。昔、拓郎が売れ過ぎて、帰れコールを受けたことがあった。売れるのは悪か? わからん。でも、変な摩擦は生みたくないので、私も知らんぷりしていた。さだが嫌いとかオフコースは気持ち悪いとか、言うことでマウ

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【昭和歌謡名曲集56】バス通り 甲斐バンド

【昭和歌謡名曲集56】バス通り 甲斐バンド

若い時の甲斐さんの声はいい。甘い。ボーカルで声がいいのは、やはりとてつもないアドバンテージである。サッチモ(ガマガエル)みたいに、声の悪いのを売りにする場合もあるが、無理して声を潰すことはないと思う。もんたさんとかバービーの杏姉さんとか、海で大声出して喉を潰したとか聞くと、気の毒に思う。声を悪くすることはできるが、よくすることはできない。若い時の甲斐さんの声は、誠に色っぽい。「裏切りの街角」は、ホ

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【昭和歌謡名曲集55】蘇州夜曲・復興の唄 ゲルニカ(戸川純)

【昭和歌謡名曲集55】蘇州夜曲・復興の唄 ゲルニカ(戸川純)

ヒカシューいったら、戸川純も聞きたくなった。40年前、音楽はこんなに自由で遊べた。才能ある人が、今とか昔とか関係なく、ごっちゃにして、遊んでた。客も、それ、楽しんでた。今はなあとか、昔は良かったとか、ジジイの常套句ですけど、この辺りの遊び方、ほんと好き。この時代感を同時代で享受できて、それは幸せだったと思うわ。おもちゃ箱、ひっくり返して、みんなそれぞれが、これがイイって思う音を求めてて。ホントにも

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【昭和歌謡名曲集54】20世紀の終わりに ヒカシュー

【昭和歌謡名曲集54】20世紀の終わりに ヒカシュー

いや、いいなあ。素晴らしいなあ。巻上公一は天才だなあ。一時期、馬鹿みたいにヒカシューばっか聞いてて、お前おかしい、とか言われると思ったら、周りみんな好きで笑った。音楽は真面目にやるもんだ、みたいな純文学的ロック馬鹿みたいな奴には、この楽しさわからんだろうなあ。うん。巻上公一はん、充分真面目で、音楽愛してる。オイラには伝わった。

【昭和歌謡名曲集53】雨 三善英史

【昭和歌謡名曲集53】雨 三善英史

平浩二系の人である。私は、男が歌う女歌が好きである。前川清の「涙」とか吉田拓郎の「外は白い雪の夜」の女パートのとことか、ことに好きである。だが、中条きよしの「うそ」まで行くと、ちょっとお水色が強くなって、好みではなくなる。素人さん歌の方が初々しくていい。
三善英史はNHKの大河ドラマにも出た。忠臣蔵の吉良側、清水一学役である。確か二刀流で吉良の家臣団の中で、いっちゃん強い役である。見てるうち、私は

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【昭和歌謡名曲集52】500マイル 忌野清志郎

【昭和歌謡名曲集52】500マイル 忌野清志郎

何度か、忌野清志郎さん周辺の歌を取り上げてきたが、本人の歌は取り上げなかった。
名曲はたんとある。じゃ、一番好きな歌は何か、決めきれなかったからである。
今日、よくよく考えて、やっぱりこれが好きだと、結論に至ったのが、この歌。清志郎さんは、歌が上手いや。あんま誰も言わんが、上手い。染みる。カバーはいろんな人がやってんけど、清志郎さんが一番しっくりくる。ああ、なんで死んじまったのかなぁ。もっともっと

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【昭和歌謡名曲集51】タイムマシンにおねがい サディスティック・ミカ・バンド

【昭和歌謡名曲集51】タイムマシンにおねがい サディスティック・ミカ・バンド

前、「すきやき」以来、初めて海外で評価されたのがYMOと書いたが、ミカバンドを忘れていた。
「タイムマシンにお願い」は、50年前の曲である。全く信じられないカッコ良さ。
加藤和彦。高中正義。高橋幸宏。ミカ。その他、私でも知ってる才能が集っている。日本というよりイギリスで大変な人気になったという。
ミカさんが、イギリスの音楽プロデューサーと仲良くなって、加藤さんと離婚したんで、解散になったとか。よく

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