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リワーク(デイケア)について考える〜体験談#3〜

リワークに通い出してもうすぐ約2ヶ月が経つ。
あの寒かった冬に通い出した病院も、気づけば桜と花粉の季節が過ぎ、夏の入り口が見えてきたようだ。

回復期になったこの1ヶ月は、気持ちと体調の波もほとんどなく、めちゃくちゃ調子が良かった。調子が良すぎてデイケアが暇に感じてしまうほどであった。
故に、「早く復職したい気持ち」とものすごく戦っていた。

もう一度言うが、「ものすごく」である。本当にものすごく戦った。そして、勝った(?)

この1ヶ月について振り返ってみようと思う。

回復期に上がり、デイケアが暇に感じてくる

回復期になったの頃には、デイケアには週3、4回ほど通うようになっていた。一番デイケアが楽しかった頃かもしれない。
我ながらリワークプログラムの進捗は非常に順調で、それが自分の体調や気持ちにも影響していた。
そこで、こんな気持ちがふとよぎった。

当初は7月の復職予定だったけど、この調子だったらもっと早く復帰できるんじゃないか?

調子が良いことは、主治医や担当の臨床心理士さんも公認だった。
それに、デイケアで暇な時間はとにかく仕事に関連した本を読みあさっていたので、仕事をしたい欲もかなり高まっていた。
自己分析もしっかりやって再発防止策も考えたし、これはいけるのではないか?

ということで、当初の予定から1ヶ月巻きの6月復帰が可能かどうか、主治医と心理士さんに相談をした。

そして、どちらからも良い顔はされなかった。
自信は見事打ち砕かれたのだった。

「仕事に戻るのに自分以外のいったい誰の許可が要るというのか」という気持ちの暴走

私は我が強い方だと思う。
自分がこうと決めたことを変えることはあまりないし、何があってもやり切る性格だ。
しかも、あまつさえあまのじゃくだ。人が言うことや流行り物には乗らない主義を通している。

そんな性格なものだから、主治医や心理士さんがたとえ良い顔をしなくても、今回も絶対に6月に復職してやろうと思っていた。
復職ありきで、会社の先輩や後輩、同期にも相談した。すると、みんなが焦らなくて良いという反応をしたのだった。

焦っているわけではない。とにかく私は仕事がしたいだけなのに、どうして止められなきゃいけないのだ。自分の復帰は自分で決める。
でも、これだけ周囲の人が焦るなと言うからには、復帰はまだ早いんだろうか。やっぱり予定通り7月復帰の方がいいのかもしれない。
と、半分意固地になり、半分絶望と不安を感じていた。

結局、1ヶ月近く葛藤して悩んだ。そして、当初の予定通り7月の復帰を目指すことにした。

6月に復帰したら、今までの私と同じだ

うつ病になったことを、これまでの仕事の仕方からの転換期にしようと思っていた。
そう思ったとき、6月に復帰することにしてしまったら、考え方も働き方も以前のように戻ってしまうのではないか。
そしたら、また私はうつ病になるのではないだろうか。
せっかくこの1年間うつ病に苦しみ、リワークに通っているのに、それではこの1年の意味がない。

だったら、今までの私だったら選ばないような選択をしよう。
逆の道を選んでみよう。直線じゃなく、遠回りをしてみよう。

そう思い、6月の復帰は諦められた。

焦りや不安を認めて、誰かに伝えることが重要

今思えば、私は明らかに焦っていた。

本を読み漁ったから、実際に動いてみたい。
もう私は会社の人に忘れ去られているんじゃないか。
居場所がなくなっているのではないか。
仕事なんて何もなくなっているのではないか。

自分が必要とされなくなる恐怖に駆られていた。

しかし、渦中ではそれを感じられていなかったようである。
人間、その場になると冷静な判断ができなくなる生き物らしい。

でも、先輩が言ってくれた「忘れてるなんて絶対にありえないからそれはさすがに信じて」という言葉。
私はその言葉をさすがに信じようと思った。

そんなわけで、私は今週末先輩と後輩に会いに大阪に行くことにした。
ゆっくりのんびり確実に、焦らないで必ず復帰したいと思う。

それまでは、とにかく自分と向き合って少しずつ自分の考え方を変えていこう。
今はそれが必要な時期なんだろう。

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