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「他部署のことは知らない」ではイノベーションは起こせない〜私たちが社内コミュニティを作った理由

「社内人脈を増やす」〜CVCチームの課題〜

私たちCVCチームは東芝テックの新規事業を創るために、オープンイノベーションを活性化させる活動に取り組んでいるわけですが、オープンイノベーションは私たちのチームだけで実現できることではなく、リテール事業やワークプレイスソリューション事業など社内の事業部との連携が欠かせません。

ところで、よくある話ですが、中途入社した人はどうやって社内人脈を作っていくかが一つの課題だったりします。

特に大企業の場合、長年勤務している方が多いため、自然とたくさんの知り合いや仲間がいるものですが、私たちCVCチームはほぼ中途採用メンバーですので、
仲間を作る前に「まずは何者なのか知ってもらう」ところから始めなくてはなりません。

はじめにお世話になるのが、同じ部署など周りの人たちの存在。そして業務上で知り合った他部署の人たち。私もたくさん助けられました。

そんなこんなで最近は少しずつ広がってきているコミュニケーションの輪に支えられ、なんだかんだとうまくやっているのですが、日常業務の中だとやはりコミュニケーションをとる人たちは決まってきてしまうものではないかと思います。

新規事業創出を考える上で、自分たちのお客様の声や自社の情報は広く知りたいものですが、日常コミュニケーションする人たちだけでは、必要な情報が拾い切れていないのではないかと感じています。

「あの部署、何やっているの?」〜新規事業開発の部署にありがちな悩み〜

私たちの部署(ビジネス・イノベーション・センター)では新規事業創出に係わる活動として、スタートアップ企業の探索、調査、アクセラレータープログラムの開催、協業検討など様々なことを行っております。

”オープンイノベーション”とか”新規事業開発”という部署は、おおよそ外からみると「何をやっているのだろう?」「聞いても具体的にはよくわからない」となることが多いのではないかと思います。

私たちの部署は立ち上がって数年とまだ新しいこともありますが、実際、私がこの部署でスタートアップ企業の探索活動を1年くらい行った頃、社内の人から「そういうこと(協業のためのスタートアップの探索活動)をやっている部署があるとは知らなかった」と言われたことがあります。

確かに皆それぞれ業務を抱えていて忙しいし、接点やきっかけがなければ知るよしもないのかもしれません。

でもきっと、まだ出会えていないだけで、事業部のメンバーにも私たちと同じような思いを持った人たちがいるはず。

であれば、CVCチームが日々活動している情報を社内に共有することが大切だと思いました。そうすれば、活動に共感してくれるメンバーとの人脈が生まれ、私たちも社内のことをもっと理解できるようになり、同じ思いを持った仲間と未来を創っていくことができます。

そこでまずは、自分たちのことを知ってもらう活動を自ら発信していこうと思いました。

誰にどうやって発信していくのか?

これ、非常に悩むところです。

よく、partnerやVC、スタートアップ企業の方から「社内で興味がある人にご案内ください」と言われることがあるのですが、「興味がある人」と聞いてパッと思い浮かぶのは、普段同じ業務に携わっているチームメンバーや交流のある部署の人たち。

それ以上の範囲に伝えることは難しいのが現状です(急に情報を送っても「何だろう、これ?」って思われてしまうので)。

でもきっと他にも興味を持ってもらえる人はいるはずなので、そういう人たちにどうやって情報を届けるべきかを考え、まずはコミュニケーションを目的にしたコミュニティではなく、私たちが情報を届けられる場所(コミュニティ)を作ろうと思いました。そのコミュニティで定期的に情報発信していくのです。

では、どうやってメンバーを集めるのかが次の課題。

いきなりコミュニティを始めても誰も参加してくれなければ意味がありません。そこで、私たちが普段扱っているテーマであるオープンイノベーションに関連するセミナーを開催してみようと考えました。

テーマも一つではなく複数用意することで、広く興味を持っていただければと思い、ビジネスドメインの一つであるリテール、物流、そして新規事業創出をテーマにした4つのセミナーを開催。

その結果、200名以上のメンバーがコミュニティに参加してくれました。

当初はどれだけ集まるかわからなかったコミュニティですが、会社の新規ビジネスに興味を持っている人たちが社内にたくさんいるのだなと、改めて感じることができ、また嬉しくも思いました。

解はまだわかりません。失敗するかもしれないけれど…とにかくやってみる

何事もやってみないとわかりません。私たちの所属するビジネス・イノベーション・センターは5〜10年先の東芝テックの新規事業創出を率先して進めていく部署です。

そのためにCVCチームも日々活動していますが、新規事業創出は私たちだけでできる活動ではありません

知り合いや仲間を増やすためにはまず自分たちから発信して知ってもらう努力が必要です。そして、私たちもまた、どんな部署がどんな仕事をしているのか、もっと知りたいと思っています。

これってもしかすると、私たちの部署やチームのことに限った話ではなく、意外と自分が所属している部署以外のことを知らないって人も多いかもしれないですよね。たとえ同じ会社であっても、日常業務で関係がなければ基本的に関わり合うことはないですから。

でも、イノベーションは同じような考えを持った人たちと関わっているうちは起きにくく、遠い存在同士のほうが起こりやすいというのが鉄則です。

であれば、普段は関わりがない人たちにも継続的に情報発信を行うことが、イノベーションに向けた第一歩になるのではないでしょうか。私たちの活動はまだまだ社内で認知されていないかもしれないけれど、様々なアクションにチャレンジしながら、新規事業創出に向けて進んでいきたいと思っています。

次回は私たちのチームで開催した社内セミナーの内容もnoteで少しだけシェアできたらと思います。

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