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催眠スクリプト

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大嶋信頼先生に学んで作った催眠スクリプトです。
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記事一覧

流れ星の思い出

小学生の頃、恒例の家族旅行で行ったキャンプで、流れ星をたくさん見た。
高山の夜は涼しくて、突然雨が降ったりもするけれど、それがまた山の面白いところ。
こぼれ落ちそうなぐらいの満天の星空は、私のすぐ目の前で瞬いているようで、とても迫力があったことを思い出す。

私の隣には、私と同じようにキャンプ用の折りたたみイスに座っている妹がいて、私と同じように首を直角に真っ直ぐ空を見上げている。
たまに一言二言

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お金持ちになるスクリプト

お金持ちになるスクリプト

キラキラと輝く丸い光が目の前で、ちらちらとその大きさを変えながら輝いている。

私は、その光から「チリッ…チリッ…」と蛍光灯が弾けるような音を聞くのです。

その光に触れたらあたたかいのだろうか?
そっと手を伸ばしかけて、途中で止めた。

目の前の光は確かにそこにあるのに、とても素早く動いて見えたり、ある時は止まって見えたり、大きさを小さくしたり大きくしたり、さまざまな変化を私は眺めている。

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仲良くするスクリプト

仲良くするスクリプト

思い出すのは子供の頃のことで、私は両親にもらったテディベアをとても大切に抱いていた。

そのテディベアはふかふかの白い毛並みで、赤と茶色のチェックのリボンをつけている。

部屋の外からは何人かの元気な子供の声が聞こえてきて、私はふと、そちらの方を振り向くと、薄暗い部屋の窓から木漏れ日がこぼれていて「まぶしいな」と思ったんです。

母親はとてもキレイ好きなはずだったけれど、部屋の中には薄くホコリが舞

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生きやすくなるスクリプト

生きやすくなるスクリプト

私の実家の近所には春になるとシロツメクサがたくさん咲きます。

それで、シロツメクサがあるところにはクローバーが咲いているので、今年こそは四葉を見つけようと思って、道路わきで車の音がゴーゴーと聞こえる小さい野原で、しゃがみこんで四葉を探すのです。

だけど、そのうちしゃがんでいる足がしびれてきて、私は四葉を探すことをいつも途中で諦めてしまうのです。

四葉のクローバーを見つけたら何かがあるというわ

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幸せになるスクリプト

四角いファインダーから青空がのぞいていて、そこにマシュマロのような雲がもくもくと浮かんでいる。

晴れた昼下がりは、静かなはずなのに、なんだか空気が騒がしい。

肌で初夏のさわやかな風を感じたくて、私は窓辺に佇んでいる。

まぶたを閉じると、そこには先ほどまで見ていた青空と雲がまぶたに焼きついて、目を閉じたままでも青い空を見ることができる。

目を閉じるとより空気の揺れる音が聞こえるような気がして

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しがらみから自由になるスクリプト

しがらみから自由になるスクリプト

子どもの頃に部屋にあった薄いベージュのテディベアは誰にもらったものか?

私は、それを捨てられずに未だに部屋に飾ってあるけれど、毛並みはふかふかなままなので、なでると柔らかい毛が指に絡むかすかな音が聞こえるのです。

両手におさまるサイズの細い胴体のテディベアを抱いた時、そのふかっとした感触に安心して癒される優しい感覚に包まれるのです。

見た目は新品と変わらないまま時だけが過ぎていって、僕はいつ

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大切な人へのスクリプト

大切な人へのスクリプト

くじらが潮を吹きながら、海をゆったりと泳いでいるのが見えます。

波のザザーンという音は今日はとても穏やかで、ゆっくりと身を任せるような心地良さがあります。

くじらは濡れた皮膚に夏の太陽のギラギラした熱い日差しを受け、皮膚がカラッと乾いていく感触を感じています。

波はゆっくりと幾重にも重なって、くじらの正面からくじらに向かって押し寄せるけれど、くじらはその波に抵抗することなく、ゆらゆらと上に下

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