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僕たちとELLEGARDENの「約束」のロック・アンセム10選

僕たちのロック・ヒーロー、ELLEGARDEN。

彼らは、音楽を通して繋がることができた全ての人を、決して裏切ることはしない。

たとえ、その人が情けなくて、ずるくて、どうしようもなくバカであったとしても、笑って優しく包み込んでくれる。

明日からもクソみたいな日常を生きていかなければならない僕たちに、自信と誇りと笑顔を与えてくれる。

一瞬で世界の全てを塗り替えてしまうような圧倒的なロックサウンドは、不条理へと立ち向かう全能感と覚醒感を授けてくれる。

ELLEGARDENの4人が、たくさんの「僕たちの唄」を届けてくれるからこそ、その唄にふさわしい自分であるために、僕たちは強く生きることができるのだ。

2018年、ELLEGARDENの4人は、活動休止から10年の時を経て、「約束」通り復活を果たす。そう、僕たちとELLEGARDENの物語は、またここから始まったんだ。

今回は、【僕たちとELLEGARDENの「約束」のロック・アンセム10選】を紹介したい。

この記事が、あなたがELLEGARDENと出会うきっかけ、再会するきっかけとなったら嬉しい。


風の日(2002)

《雨の日には濡れて  晴れた日には乾いて/寒い日には震えてるのが当たり前だろ/次の日には忘れて  風の日には飛ぼうとしてみる/そんなもんさ  僕らは  ほら》

圧倒的な強度を誇るメロディ。そして、その上に乗る言葉たちは、僕たちの弱さを優しく包みこみながら、未だ見ぬ明日に向けて力強く背中を押してくれる。そう、ELLEGARDENは、いつだって、僕たちと同じ目線、同じ立場から等身大のメッセージを届け続けてくれるバンドだ。その一貫したスタンスは、やはり今なお不変である。


ジターバグ(2003)

《いつだって君の声がこの暗闇を切り裂いてくれてる/いつかそんな言葉が僕のものになりますように/そうなりますように》

ゼロ年代の邦楽ロックシーンにおいて、分厚いギターサウンドを重ねたファストな「ギターロック」というジャンルは、一つの参照すべきフォーミラとして、あらゆるバンド間で共有されていた。その中で、ELLEGARDENの楽曲が突出して秀でていた理由は何だったのだろう。その一つの答えが、ボーカリスト・細美武士が誇る絶対的な「声」の力だ。彼自身の肉体性を嘘偽りなくトレースした歌声は、だからこそ強靭で、真っ直ぐに僕たちの信念や願いを伝えられる。もはや理屈を超えたことなのだが、これは本当に凄いことだ。


金星(2003)

《ねぇ  この夜が終わる頃  僕らも消えていく/そう思えば  僕にとって  大事なことなんて/いくつもないと思うんだ》

ELLEGARDENのライブにおいて、毎回のようにハイライトを担う壮大なロック・バラード。信念をもって生きること。そのシンプルで輝かしいメッセージに、今もなお、心を奮い立たされ続けている人は少なくないだろう。ライブで巻き起こる大合唱の光景を思い起こすだけで、どうしようもなく胸が熱くなる。


Supernova(2004)

《No matter how hard I can try/I never think that I can fly/And now she has just turned her back to me/There is nothing I can do as well/But to dream her all the time/I'm a fuckup and I'm nuts so she's gone》

ELLEGARDENと僕たちの「約束」の唄。2018年、待望の復活ツアー「THE BOYS ARE BACK IN TOWN TOUR 2018」の幕開けを飾ったのは、やはりこの楽曲であった。だらしなくて、情けなくて、どうしようもなく不甲斐ない。そんな僕たちの圧倒的なリアルが、轟かしい爆音によって共有される光景は、誰が何と言おうと、言葉を失うほどに美しいものだ。


Make a Wish(2004)

《Make a wish You'll be fine/Nothing's gonna let you down/Someone's there next to you holding you/Along the paths you walk》

3.11以降、この楽曲に人生を彩られ、導かれ、救われてきた人は少なくないはずだ。細美武士は、ELLEGARDENの活動休止期間中においても、幾度となく"Make a Wish"を弾き語ってきた。優しく爪弾かれるアコースティックギターの調べに合わせて紡がれる「願い」そのもののようなメロディは、あまりにも輝かしい。そしてだからこそ、 ELLEGARDEN復活後、怒涛のバンドサウンドによってパンキッシュに弾ける同曲に触れた時の感動も凄まじいものだった。


Missing(2004)

《間違って 少し失って/さまよっては 君に出会って/笑ったこと 思い出して/We're Missing》

この曲は、《僕らの唄 口ずさめば》という号令からサビを迎える。このことがまさに象徴的であるが、そう、 ELLEGARDENは、ずっと、今も、これからも、「僕たちの唄」を届け続けるバンドなのだ。孤独や不安、葛藤さえも、爆音を通して世界と共有することで、明日を生きる力に変える。「ロック」の本質は、僕はここにしかないと思う。


虹(2005)

《積み重ねた 思い出とか/音を立てて崩れたって/僕らはまた 今日を記憶に変えていける》

極限まで洗練された言葉たちが放つ、強靭な意志と覚悟、そして、透徹な祈り。細美武士が紡ぐ詩は、どれも鮮烈なエナジーを放っているものばかりだが、その中でも、この曲の言葉たちは本当に強い。彼の詩人としての才能が、あまりにも美しい形で結晶化した奇跡のロック・アンセムに、強く心を打たれてしまう。


Space Sonic(2005)

《Cause I found the way to live with that/I'm not going anywhere/I thought you'd only make me weak/That's wrong/I knew it all and you knew it all that it's never gonna work/To wait for someone who could stop this rain/It just rains》

活動休止前ラストアルバム『ELEVEN FIRE CRACKERS』(2006)がリリースされた時、その(負の感情をも含めた)暴発的なエネルギーの炸裂に、日本の音楽シーンは戦慄した。この楽曲は、そのロック史革命の序章を担った最重要シングル曲である。なぜ ELLEGARDENは、底抜けに明るいラウドロック路線を逸脱し、極めてシビアでシリアスな音楽性へと向かったのか。いったい細美武士は、何と闘っているのだろうか。その答えは、2008年5月、一旦の「活動休止」という形で示されてしまう。


Salamander(2006)

《Just let it slide/Wasting time/Just keep it goin' and goin'/Just let it slide /Wasting life/Just keep it rollin' and rollin'/Just make it loud/In your room/Just make it loud/No one cares/And just let it slide》

灰色の日常を生きる僕たちが、本能的に「ロック」を求める理由。それを鮮烈に体現した超絶怒涛のロック・アンセムだ。この曲は、理不尽な現実に立ち向かわなければならない僕たちに、壮絶な覚醒感を与えてくれる。鳥肌が立つほどに重厚なバンドアンサンブルと、怒り、悲しみ、絶望、全ての負の感情を打ち抜く爆発的なエネルギー。何度聴いても、心を強く揺さぶられて堪らない。


高架線(2006)

《ゆっくりと傾く  足元に気をつけて/思うよりあなたは  ずっと強いからね/耳鳴りがやまないな  君の声がまだ聞こえるよ》

ELLEGARDENが届けてくれる「僕たちの唄」。その究極型にして、無条件にリスナーの心を繋いでしまう、まさに、虹色のロック・ファンファーレだ。2020年代も、 きっと、ELLEGARDENの4人は、他でもない僕たちのためにステージに立ち続けてくれるだろう。真に目指すべき世界を実現するために、共に闘い続けてくれるだろう。ELLEGARDENと僕たちの物語は、またここから始まるんだ。



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