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新築分譲マンション広告・HPの「路線図」デザインを鑑賞するnote 〜関西編1〜

鉄道会社の「路線図」のデザイン。色々な工夫がなされておりその魅力を発信している方もおられ、楽しく読ませていただいています。鉄道会社の公式の路線図がある一方、実は、新築分譲マンション広告として独自に作成されているアクセス訴求の「路線図」もこれまた面白いものがあるんです。

鉄道会社の公式の「路線図」と新築分譲マンションの「路線図」の違いとは

鉄道会社の「路線図」は、乗客がどの駅に行くにも見やすいように作成されています。それに対して、新築分譲マンションのロケーションを載せた路線図は、それ自体が訴求素材なんです。いかにその立地が優れており、主要駅にアクセスするに優れているのか。そしてもちろん、新築分譲マンションならではのブランド性ということから、見た目にもこだわってデザインされています。

ちなみにこの路線図、その新築分譲マンションを担当する広告代理店が、販売開始の準備の際に、いくつかデザイン案を用意し、事業主がチョイスし、作成していくパターンが多いです。

そんな新築分譲マンションの「路線図」を見ていきましょう。ちなみに、新築分譲マンションの数は無数にあるので、ぜひ連載系にできればと思い「関西編1」とつけています。

御堂筋線オンリーの超シンプルな路線図~ローレルタワー御堂筋本町~

近鉄不動産株式会社 他が御堂筋本町駅から徒歩4分の地で分譲する「ローレルタワー御堂筋本町」。本町駅が最寄りという立地を最大限訴求するため、路線図のイメージも御堂筋にフォーカスしています。御堂筋線の通る中でも特に主要駅となる「新大阪」、「梅田」、「心斎橋」、「なんば」、「天王寺」のみの潔い記載です。

こういう訴求したいポイントだけに集中して記載するというのが、新築分譲マンションの「路線図」の醍醐味なんです。

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(引用:ローレルタワー御堂筋本町 HP 「アクセス」より https://www.kintetsu-re.co.jp/mansion_kansai/osaka/midosuji241/access/)

「梅田」と「なんば」を5分圏に。
暮らしのスピードを劇的に変える御堂筋本町。
徒歩4分のOsaka Metro 御堂筋線「本町」駅から、ターミナル駅までダイレクトアクセス。キタへ、ミナミへ、大阪の大動脈を自在に使いこなせます。(※引用:ローレルタワー御堂筋本町 HP 「アクセス」より )

メリハリをつけたデザインに「なんば」を強調~シエリアタワーなんば~

関電不動産開発株式会社 他が大阪メトロ堺筋・千日前線「日本橋」駅 徒歩8分の地で分譲する「シエリアタワーなんば」。最寄り駅は、日本橋駅ですが、御堂筋線なんば駅も徒歩12分と近く、「なんば・大阪難波」を最大限訴求する路線図にしています。

御堂筋線や堺筋線、谷町線を利用するには便利な立地なのでアクセス時間を記載する形にしています。縦方向のアクセスを強調しつつ、横方向の中央線や長堀鶴見緑地線、千日前線、近鉄線などは路線名のみの最低限の記載にとどめています。そして大阪環状線のループを部分的に記載する配置。非常にメリハリをつけたデザインになっていますね。

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(引用:シエリアタワーなんば HP 「アクセス」より https://www.cielia.com/m/namba220/access/)

情報の強弱は最低限に 美しいデザイン~プレミストタワー靱本町~

大和ハウス工業株式会社が、御堂筋線、四つ橋線、中央線 本町駅徒歩1分の地で分譲する「プレミストタワー靱本町」。「大阪・梅田」や「なんば」は最低限、丸で囲っていますが、それ以外は情報に強弱をつけずに記載しているデザインです。大阪メトロの各路線を記載し、主要駅の他、乗換駅についても駅名を記載することで、本町という中心地であるからこそ、どこへのアクセスも優れていることを訴求するかのようです。とても整然としていて美しいデザインですね。

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(引用: プレミストタワー靱本町 HP 「アクセス」より https://www.daiwahouse.co.jp/mansion/kinki/osaka/u353/access.html)

まとめ

こんな感じで、新築分譲マンションの「路線図」というのは、いかに検討顧客にマンションの立地を訴求していくのか、情報を取捨選択し、デザイン性も工夫しながら一つの路線図としてまとめていっています。はじめての連載企画ですが、今後も気ままに色々な路線図を紹介していければと思います。

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