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いつでも料理に使えるタケノコの保存方法



タイのタケノコ料理

先日いただいた筍で作った、
一番好きなタイの筍料理
ー筍と卵の春雨炒めー

先週、私たちの友達夫婦に会いに行ってきました。

以前はこのご夫婦だけのお家に遊びに行ったことはあったのですが、今回郊外にあるご実家に引っ越したとのことで、初めて遊びに行ってびっくりです。
とっても広大な土地を持つ農家さんでした。

久しぶりに会ったご夫婦と話は盛り上がり、あっというま数時間が経ってしまいました。

帰り際に私たちのために数分前に採ってきた筍、ラムヤイ/ロンガン、グリーンマンゴーをたくさんいただきました。
私たちも手土産を持って行ったのですが、そのうん倍ものお土産をいただいてしまいました。特に筍は、こんなに新鮮なものはなかなか手に入らないので嬉しいです。早速筍を使った料理を作りたくてワクワクです!

こんなにたくさんの新鮮な筍を扱うのは初めてです!
皮を剥くと。。。こんなに小さくなってしまいました(笑)
まずは数日すぐに料理して食べるための筍を茹でました。

タイで筍料理といえば、炒め物やスープ、酸っぱい北タイカレーです。
一番身近で、大好きなタイの筍の料理はやはり炒め物です。鶏肉と炒めたり、あとは卵と炒めたり。私は卵と春雨と筍を一緒に炒めるのが一番だ好きです。
不思議なことに、日本でグリーンカレーをお店で食べると必ずのように筍が入っていますが、、、15年ほどタイに住んでいますが、私はいまだにタイで筍の入ったグリーンカレーを提供しているお店に出会したことがなく、とにかくタイでは一度も筍入りのグリーンカレーを食べたことがないのです。

タイで初めて食べた筍入りのチキングリーンカレーは自分の手作りとなりました。

そこで今回は筍入りのチキングリーンカレーを作ってみました。
美味しくできたのでタイ人のお友達にもお裾分けをしたら、タイでは筍をグリーンカレーになかなか入れない理由を話してくれました。

季節ものの筍は一年を通しての価格が大幅に違うので、お店ではメニューに入れるのが難しいんだそう。やはり美味しいのは新鮮なもの。食べた時の筍の食感と味は、保存したものと新鮮なものの違いがすぐにわかってしまいます。
どうやら長期保存(大きな会社で作られている缶詰、袋詰めなど)された筍は、グリーンカレー、そのほかのカレーにも一切使わないようです。
なので、タイでは季節限定でメニューを出せるちょっといいレストランなどでグリーンカレーに筍が入っている場合がありますが、一般的には入れないそうです。
では一般的なグリーンカレーに何が入っているかといえば、

  • 鶏の血で作ったゼリー

  • タイ茄子

  • ルークチン(魚/豚の練り物団子)

この3つがいわゆる庶民的な食堂やフードコートで王道です。
鶏肉・豚肉・牛肉・魚をしっかりと入れたグリーンカレーを提供するレストランももちろんあります。

タイのタケノコの長期保存法

筍は季節もので、季節になればマーケットで茹でたものを売っていたり、
よく見かけるのが筍を短冊切りにしたものをミネラルウォーターが入っていたペットボトルを再利用して入れたお漬物状態にして販売しています。ただ、路上で販売されているものは化学薬品の”保存料”で漬けられたものが多いので私たちはほとんど買いません。

今回はたくさん新鮮な筍をもらったので、半分は長期保存できるタイの昔ながらの保存方法を用いた“お漬物”状態にしようと思いました。
お漬物といっても実はそのまま食べるのではなく、(もちろんそのままでも食べられますが)
いつでも料理に使える状態に保存しておく方法です。
お好みの塩加減にして、お米の研ぎ汁での発酵で酸味が少し出るというくらいの味なので料理に使いやすいのです。

とても簡単なので、もしよかったらお試しください。

材料:

  • 新鮮な筍

  • お米の研ぎ汁

作り方:

筍の皮を剥いて小さく切っていきます。
べったら漬けのように薄切りにしてもいいですし、
短冊切りにしてもいいです。
私のおすすめは短冊切りです。色々な料理に対応できる切り方です。
ボウルに切った筍と塩を大さじ3ほどいれ、
そこに水を入れてよく揉みながら洗います。
水が少し白く、泡立つような感じで大丈夫です。
これで渋みをとります。
ザルを使いながら洗った塩水を捨てます。
流水でまた揉みながら洗います。
またザルで水を捨て、しばらく水を切ります。
保存する容器を熱湯かアルコール消毒します。
お米の研ぎ汁を用意します。
私は念の為、汚れを含んでいそうな一番最初の研ぎ汁は捨て、
2回目、3回目、4回目の研ぎ汁を使いました。
消毒した容器に、水を切った筍を入れます。
お米の研ぎ汁に塩を入れます。ちゃんと塩が感じる分量の塩を研ぎ汁に入れたら、
その塩味のついた研ぎ汁を筍が全て浸るくらいまで入れます。
3−4日も経てば、筍の渋みがなくなり、
塩味がだんだん染みてきて酸味がでて食べられます。

3~4日漬けておくだけでもう食べられますが、
ほとんどの場合はもっと長期の保存用にこの筍漬けを作ります。

そして、こちらが1週間後の筍です。

水が最初よも白濁しています。ふんわりと筍のいい香りが漂っています。
味は、まだそこまで酸味が強くなく、程よい塩加減でした。

この保存方法はお米の研ぎ汁での発酵保存です。
塩が多すぎたり、保存状態があまり良くないと、黒ずんだ筍になるので、
タイの路上やマーケットで購入するときにも色でチェックしましょう。
なるべく新鮮な時の黄色みのある筍の状態が理想です。

これ以上酸味を増さないよう、漬けていた液体と共に一回の料理分に小分けして、
この後は調理するときまで冷蔵庫で保存します。
もっと酸味を出したい場合は更に常温で保存します。
調理する時は、袋の中の水を捨て、筍を一度水で濯いで使います。

このように保存しておけばいつでも調理に使用できます。ほんのりと塩を感じ、酸味がある程度なので、自宅で味を好みに調整できるカレーを作るときに適していると思います。(おそらく、レストランではスタッフの方達が味を自分好みで調整しないように味付けが安定しない長期保存をした筍を使わないというのも一つの理由なのかなと思います。)

いつでも簡単に筍料理が食べられるように伝わったタイ式の筍の保存方法です。
この自家製保存筍を使ってグリーンカレーを作りませんか?




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