見出し画像

2022年を振り返って🍜

この記事は、「知財系 Advent Calendar 2022」の記事です。

昨年は「弁理士という仕事」というタイトルのポエムを書きました。
今年は様々な機会を頂けて本当に色々な活動をしました
折角なので記事にまとめようと思います。

SNSやこれまでの活動の記録はlit.link(リットリンク)にまとめてあります。

1.執筆関係

1.1 書籍の改訂版

2020年11月に初版が出版されました。
特許調査の中でも、調査の考え方侵害予防調査無効資料調査に特化した従来にはない内容が好評で(実はこの頃からtwitterはROMってました)、約1年で1500部の在庫が尽き、2000円の定価がAmazonで最高で7000円まで高騰しました。

定価よりも高くなってしまっていたことからカラー版でリンク付きの記事をnoteで公開しました(出版社には秘密で…)。

2021年の年末、経済産業調査会さんで2年ぶりにセミナーを開催した際に、改訂版の出版を打診されました。
初版の発行後、2年間の時を経て、出願・権利化業務、調査業務、特許権侵害訴訟特許無効審判などの係争業務などの実務を通じ、特許調査に対する考え方をアップデートしていましたので、年末年始の2か月で執筆を行いました。

改訂版でも初版の執筆方針を踏襲しつつ、弁理士としての筆者の経験に基づいて、より実務に即した実践的な内容を追加するとともに、初心者にとって役立つ基礎的な内容も補充しました。
調査の師匠からは初版を持っていても買って損はない!と太鼓判を押してもらえました。

そして2021年6月に改訂版が発売されました。
発行部数は1700部に増加、ページ数(価格)も1.5倍になったので初版よりも印税が多くなりました。
初版の印税は、なぜか会社の人たちへの現物の配布にされてしまったので、今回はとても嬉しかったです。

日本経済新聞の一面に7月8月に広告が掲載されたこともあって売れ行きは好調のようです。
予約の段階ではAmazonの発明・特許ランキングで1位になったのですが、強力なライバルの存在に苦しみ1位に返り咲くことができなかったのですが、とても良いレビューを書いて頂き、9件の評価で星5つ中の4.4の評価で感謝の気持ちで一杯です。

1.2 パテント誌

2021年の11月にtwitterのDMで調査をテーマとした論文の執筆依頼がありました。
締め切りが約1か月と短かったのですが、弁理士が知っておくべき調査の知識をまとめたいと思っていたので頑張って執筆をしました。

パテント誌の2022年5月号「弁理士のための特許調査の知識」と題する論文が掲載されました。
特許調査の基本、検索式の基本、検索報告書、実践的知識について紹介し、弁理士が調査業務で果たすべき役割と調査業務に携わるメリットについて論じました。

パテント誌でも印税を貰えたので、この月はセミナー講師料などもあって印税生活できるのではと思うくらいでした。
でも、執筆や講演をする目的や理由は、産業の発達に寄与すべく、日本の知財のレベルを上げたいからという想いがあるからで、お金じゃないんです。

これからも、特許調査についてサーチャー出身の弁理士として啓蒙活動を行っていけたら嬉しいなと考えておりますので、講演や執筆のご依頼をお待ちしております

1.3 知財管理誌

2022年の2月に知財協の会誌広報委員会の委員の方から事務所HPに問い合わせがありました。

特許調査における先行技術資料の変化というテーマでしたので、30年以上の調査経験がある師匠と共著とすることにしました。

4月と5月の2か月で特許の審査においてWEB情報が引用等された事例を調べたりして記事を執筆しました。
前半部分(1.~3.)を角渕が執筆しました。

知財管理誌の2022年9月号「特許調査における先行技術資料および無効資料の変化」と題する論説が掲載されました。

憧れの知財管理に論文が掲載される機会を頂けてとても感慨深かったです。

ちなみに原稿料は、1論文として59,400円(税込)でした。
著者の2人で山分けしました。

1.4 知財実務情報Lab.

2022年1月に知財実務情報Lab.を運営する高橋政治先生からDMを頂き、専門家チームへの参加を依頼して頂きました。
とても光栄なことでしたので即答で承諾しました。

蓋を開けてみると、専門家チームの最初のメンバーは、高橋政治先生森田裕先生長谷川寛先生の4名で豪華メンバーに入ってとても恐縮したことを思えています。

その後、田村良介先生立花顕治先生石川勇介先生松本公一先生谷和紘先生と益々豪華なメンバーとなり驚いています。

これまでに、サーチャーから弁理士へのキャリアプラン、特許調査の流れなどについて記事を執筆してきましたので、以下のリンクを参照ください。

2.講演関係

2.1 知財塾 侵害予防調査ゼミ

きっかけは、2011年11月のTweetでした。

そしたら、突然DMが来たんです。しかも研究室の後輩から。
匿名アカウントの方でしたので後輩と知って驚きました。
何がきっかけになるのかわからないし、情報発信って面白いですよね。

突然のDMからのゼミ開講の依頼

普段のセミナーと同じで集客には困らないかなと高を括っていたら、、、
なんと7月の開講前1か月前の時点で申し込みは1名と開催の危機!
これは依頼して頂いた方々に申し訳ないと焦り、ゼミの意義を伝えるための資料を文字通り寝ないで必死に作りました。

↓の記事を書いたのは平日の3:10ですね。

テコ入れのために上池さんに2件のセミナーを企画していただきました。

①ランチタイムセミナー

まずは、集客のためのミニセミナー。
なぜ侵害予防調査のスキルが必要なのかを1から考えて説明しました。

②酒井美里さんとのトークセッション

なんと、憧れの酒井美里さんと『先行技術調査と、侵害予防調査は何が違うの?』と題するトークセッションの機会を頂けました。

サーチャーを志したきっかけの書籍 「特許調査入門―サーチャーが教えるIPDLガイド」で、 特許検索競技大会に興味を抱いたのも酒井美里さんがきっかけでしたのでとても嬉しくて楽しかったです。
実はこのときが酒井さんとの初めての交流でした。

酒井さんの集客力もあり、90名近い申し込み
ゼミの方も、翌日には満員御礼に!

これをきっかけに鳩を食べて、またひとつ成長できました。
鳩を食べた後、鳩にフォローされたり、鳩が出てきたり鳩に追われたりと怖い思いをしました…笑。

③ゼミ本番

そして、7月から毎週金曜日の19:00~22:00、全12回のゼミが始まりました。
参加者の方の情熱、やる気に応えるべく、事例の作成、毎回のゼミの準備を頑張りました。
先行技術調査と侵害予防調査における頭の使い方が異なることや、侵害予防調査の設計などを体系化でき、ファシリテーター冥利に尽きるゼミとなりました。

受講生の方にゼミの感想を書いていただきましたが、お褒め頂けて嬉しかったです。

来年度も開講予定(予定は未定)ですので、ご興味がある方は是非ご検討ください。

2.2 イーパテントチャンネル

2020年の9月にイーパテント野崎篤志さんから最初の依頼を頂いて以来、継続して出演の打診を受けていました。
そして、2年の時を経て、遂にイーパテントチャンネルに出演をすることになりました。

知財実務オンライン加島先生からも2020年11月に出演の依頼を頂いておりましたが、先に依頼を頂いたイーパテントチャンネルに出演した後に、知財実務オンラインにも出演することにしました。

大学の研究室時代の教え、「誰もやったことないことをやれ」というのを社会人になってからも実践してきましたので、 2週連続で視点を変えてイーパテントチャンネルと知財実務オンラインに単独で出演することになりました。

イーパテントチャンネルでは、サーチャー(調査会社)の視点で特許調査の魅力を語りました。

トーク形式なので、お仕事の時とは話し方が違います。
野崎さんの進行が上手くてリラックスして話すことができました。
憧れの野崎さんと事前のお話からアフタートークまで含めると4時間以上お話が盛り上がって楽しかったです。

資料はこちらからダウンロードしてください。

2日後のイーパテント交流会にも滑り込みで参加できて、とっても楽しかったです

2.3 知財実務オンライン

書籍の初版が出版された2020年の11月に加島先生から最初の依頼を頂いており、IPASのメンタリングチームで一緒になった押谷先生からも出演を要望されていたので、知財実務オンラインにも出演をすることにしました。

記念すべき第111回

知財実務オンラインでは、弁理士(特許事務所)の視点で特許調査の重要性を語りました。
2つの動画ともに、とても再生回数が多く、出演して良かったなと思いました。
コーヒーブレークならぬラーメンブレークをして大好きなラーメン屋さんを紹介しました🍜

後日開催された講師の懇親会で、加島先生からイーパテントチャンネルと両方に出演する場合は、半年間くらい期間を開けて出演することが通常と聞き、2週連続の出演は異例だったようです。

サーチャーと弁理士の両方の視点から全く異なる内容で話したので問題なかったとのことです。
血液型がAB型なので2面性が活きたのかもしれません。

資料はこちらからダウンロードしてください。

今後はYouTubeなどの動画にも積極的に出演していきたいと思っています。

2.4 経済産業調査会セミナー

2018年7月から始めて通算で6回目。

2022年9月に書籍の改訂に合わせて1年ぶりに経済産業調査会さんで「侵害予防調査と無効資料調査のノウハウ~特許調査のセオリー~」と題するセミナーを開催しました。

90名近くの方々に参加頂き、書籍改訂版の出版や、これまでの活動の反響の大きさを感じました。

まだ無名であった2018年、最初に声をかけてくれた経済産業調査会さんではこれからも継続してセミナーをしていきたいと思います。
とってもお世話になった佐藤さん、元気かなぁ。。

2.5 知財実務情報Lab.®

①有料セミナー

実は専門家チームに参加することになる前からセミナー開催の打診を頂いていたのですが、知財実務情報Lab.さんで有料のオンラインセミナーを開催することになりました。

経済産業調査会さんでやっている従来のセミナーと同じ内容は話せませんので、新コンテンツを作成しようと思案しました。

参加費が49,500円と非常に高額なので、それ以上の価値を提供しなければなりません。

「理論的なことよりも、実務的なことを解説する」、「実務ではどのように考えて、具体的にどのような検索式を作るのかを開示する」というコンセプトで、「過去最高に手の内を公開する」との意気込みで準備をしました。

2022年6月に「プロのサーチャー弁理士が手の内を明かす、侵害予防調査と無効資料調査の実務的ノウハウ」と題する講演をしました。

過去最多の参加者に参加してもらい記念品を頂きました。
とても座り心地が良く良い椅子っていいなと感じています。

参加者の方々、専門家チームの尊敬する先生方から高評価を頂けて非常に嬉しかったです。

セミナー参加者の感想

2023年1月にも当該セミナーと概ね同じ内容で、再度セミナーを開催します。
特許検索の初中級の方も参加いただけますし、一通り調査の知識を身に付けた上級者の方が、更に高いレベルに至るための知識を得ることも期待できると思いますので、特許調査に関わる方は、ぜひご参加ください。

②無料セミナー

特許調査は何となく難しいイメージで、どうやったらよいのかわからないという人や、なんとなくJ-PlatPatで検索をしてはいるけど、ちゃんとした手法については学んだことがないという人が多いと思います。
そんな特許調査ですが、基本的な考え方と手法さえ身に付けてしまえば、それほど難しいものではありません。

2022年12月の「特許調査の王道」と題する無料セミナーでは、これまでに知財情報として紹介してきた特許調査の王道ともいえる基本的な流れについて事例を用いて紹介しました。

リアルタイムで200名もの方にご参加を頂き嬉しかったです。

資料はこちらからダウンロードしてください。

3.委員関係

3.1 知財アクセラレーションプログラム(IPAS)

2021年度のIPAS・メンタリングチームにアソシエイトメンターとして参加しました。

2021年11月~2022年3月にメンタリングを行い、2022年3月25日に開催された「IPAS 2021 Demo Day 座談会」にも出演しました。

このメンタリングでは、支援企業ビジネスメンター知財メンターで構成されるチームに一体感があり、視点も揃っていて非常によい支援ができたと感じており、大変思い出深いものとなりました。

2022年度はご依頼を頂けなく寂しかったですが、来年度以降に機会があれば喜んで参加したいと思います。

3.2 特許検索競技大会

2016年~2018年は参加者として、2017年には最優秀賞を受賞した特許検索競技大会ですが、2020年からは実行委員会の副委員長として問題を作成しています。

特許検索競技大会は、2007年からスタートした、日本で唯一、特許調査の実務能力を評価する大会です。

参加者の実務能力を向上させるための大会ですので、気負わず気軽に参加をしてスキルの向上に役立ててはいかがでしょうか。

3.3 特許庁支援事業

2022年度から始まった支援事業の審査委員会の委員を委嘱されました。

このような特許庁や発明推進協会など公的機関の委員など、社会貢献もこれからは積極的にしていきたいと考えています。

4.採用

知財業界に未経験で入る場合に、特許調査から始めるのが良いと、自らの実体験を踏まえて強く感じていました。
そこで、SNS経由で調査が好きな若手の採用をしました。

実際に入社してくれた方の姿を見ても、調査が好きな人が知財業界で活躍する一つの形であると感じています。

特許調査から弁理士へのキャリアプランについては、以下の記事にまとめていますので、興味がある方はご覧になってください。

5.らーめん

個人的に2022年の一番の思い出はこれですね。
2022年の5月に初めて訪問した、豚風。(ぶたかぜ。)さん。

元々は修行先の豚星。さんの限定メニューである「塩」が好きだったのがきっかけ。

本当にたくさん食べました。

特に昆布水つけ麺メニューの、こんぶ。シリーズが大好きです。

1周年限定こんぶ。m.g.t.g.J
こんぶ。BLUE
こんぶ。ROSE
こんぶ。TKM

2022年5月以降に食べたラーメンはインスタにまとめてあります。

6.まとめ

2022年は知財業界に入って11年目で記念すべき年となりました。

登録調査機関のサーチャーとして4.5年、弁理士として6.5年。

2022年は、とてもありがたいことに、これまで以上の通常業務(明細書、中間、調査、異議、審判、訴訟、鑑定)に加えて、 講演活動、YouTube出演、IPAS、検索競技大会実行委員会、パテント論文誌執筆、 書籍の改訂、知財管理の論考執筆、 知財実務情報Lab.®︎のセミナー、知財塾の侵害予防調査ゼミと多くのことをやることができました。

やりたいことは全部やりたい。
一度しかない人生。
後悔がないように、これからも全力で走り続けようと思います。

7.おまけ

折角なので、僕の1番好きな曲、紹介しておきます。
1番と言っておきながら2曲あります。
ずとまよです。
いろんな情景が思い浮かんでくる思い出深い曲です。

ずっと真夜中でいいのに。

『胸の煙』

『Dear. Mr「F」』

2023年はどんな年になるのか。
とても楽しみです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?