見出し画像

行間を訓む vol.23 ~ from holo*27 星街すいせい 「プラネタリウム」編 ~

プロローグ


 皆様ご機嫌いかがでしょうか?釣りはせk(ry ♫ って違う違う。 ゴールデンウィークとは甚だ無縁の社畜、つななでございます。(休みはしっかりもらっているのでご安心を)直近では4月29日~30日に幕張メッセで開催されましたニコニコ超会議2023・SANYOブースにて最推しナギナミとアイマリンプロジェクトのコラボ生ライブもありまして、推しのライブに行けたので朕は満足ですじゃ。

 今回の「行間をむ」にてPICKUPさせて頂く楽曲は、アーティストのDECO*27さんがプロデュースするホロライブとのコラボレーション企画「holo*27ホロニーナ」から、すいちゃんこと「星街すいせい」さんが歌唱、DECO*27さんが作詞作曲を手がけたオリジナル楽曲「プラネタリウム」です。

 「holo*27」についてですが、2022.12.01.にホロライブから新音楽プロジェクトとしての始動が発表され、2023年の年明け頃から順次オリジナル曲及びカバー曲のメンバーが公開されていきました。2023.03.03.にリリースされるのアルバム全体のタレント参加楽曲が公開され、03.05.にクロスフェードムービーの公開を経て03.15.にアルバムがリリースされました。

 2023.03.19.のホロライブ全体ライブ2日目(ひろがるホロライブDAY2)hololive 4th fes. Our Bright Parade / holo*27 stage」にて生歌唱で披露され、私つななもチケットが当たったため現地で「プラネタリウム」を聴くことができました。しかし実を言うと全く予習が出来ていなかったため完全初見で臨むことになったのですが、とても楽しませて頂きました。ライブはやはりいいものなんですね。


 すいちゃんの歌唱力は言うまでもないのですが、驚かされたのは一言一瞬で会場の雰囲気を自分のものに塗り替え、聴衆を引きつけ、その場にいた全員が思わず息を呑む様子。実際鳥肌ものでした。最早ここまで来ると「流石」としか言い様がありません。感服です。
 他の楽曲やホロメンについてももちろんですが、ステージ演出や生演奏、カメラワーク、ペンライトの織り成すオンリーワンのスペシャルライブ。プロジェクト初の試みとはいえholo*27は大成功だったのではないでしょうか。

 今回このタイミングで「プラネタリウム」を取り上げさせて頂いたのは、2023.04.21.にMVが正式リリースされ、楽曲に対するイメージが具現化され鮮明になったこと、それにより歌詞の内容の奥深さを再認識させられたということから、徒然つれづれなるままに筆を取らせて頂きました。


初見の方、もう一度という方は下記から是非一度ご試聴下さい!▼


 エモの塊ぃ…ですかねぇ…。DECO*27さんの手がける楽曲はキャッチーでPOPな曲が多いイメージがありますが、「プラネタリウム」ではうってかわってしっとりゆっくり。すいちゃんの声と歌唱力を生かしながら、滾々と泉の様に湧き上がってサビに向かっての盛り上がりを作り、心地の良い余韻を残しつつ歌い上げる。何度も聴きたくなる楽曲です。個人的には夜寝る前のまったりタイムに聴きたいですね。
 以前同じくすいちゃんのStellar Stellarステラ ステラ」をこの企画で2回にわたって取り上げさせて頂いた事がありますが、(詳しくは下記参照)その時の楽曲の印象や歌詞の内容とはまた違ったものになっていることも注目すべき点かと思います。


 次の章から歌詞の内容をみながら、この楽曲の持つ魅力やエモさの根源などを探って参りたく存じます。お時間のある方はどうぞお付き合い下さい。


 注)セクション分けや歌詞の内容の考察ついてはあくまで筆者の個人的主観です。私自身は専門家でも何でもありません。もしかすると表現や言葉使い等に間違いもあるかもしれませんし、解釈違いが起こることは否めませんので万一の場合はご容赦ください。


歌詞訓み(§1)


 夜風吹き込む部屋の窓辺とすいちゃんの心地の良いハーモニーがこの物語の世界へとゆっくりいざないます。


ちっこい失敗が こびりついて離れない
何回目なんだろう また夢に見るの
君も同じかな 朝手前までのよーいどん
走ってるのに進めないままかな

 また夢に見てしまった。もう何度目だろうか、コップの底にこびり付いた小さな汚れのように、自分がした失敗が心に残っている。
 君も僕と同じだろうか。朝手前までよーいどんで走り出し、進めないのに走っているだけの同じ日々を送っている。


夢と現実、まどろみの中で。


もっと近くに行けたらいいのにな
埋まらない距離のこと嫌ってしまうくらい つらい夜
だ、ね

 もっとみんなの近くに居られたらどれだけいいだろう、どうやっても埋めることが出来ないこの距離を嫌いになってしまうくらいのつらさが続く夜が長く感じてしまってならない。


でもね 僕は君のすべてを守れやしないから
君はたまに一人で泣いて 眠らなきゃなんだよ

 でも、僕は君に成り代わって全て受け止め守り抜くことが叶わない。いつも共に在ることもできないから、たまの日には独りで泣いてこの長い夜をやり過ごさなければ成らない日もあるだろうと思う。


同じ空の下、迎える夜はそれぞれ。


だから言えない 言えない 言えない なら鍵を掛けて
だけどいらない いらない ものは僕にも見せてね

 だから言葉に出来ないような気持ちは零れ出す前に一旦鍵をかけてしまおう。でも要らなくなって見せられる感情や心は僕にも見せて分かち合ってくれると嬉しいな。


鍵のかかるケースの玉には色のついた空の景色。外に置かれた玉は何も映さない。
鍵を掛けたものと要らなくなったものの対比なのかもしれない。


僕が歌えば 君は楽になるかい
弱い僕は君を救えやしないかな
僕もたまに一人で泣いて 眠らなきゃなんだよ

 私が声を出し歌を奏でる時、君の心を少しでも穏やかにできるだろうか。君を救うことは弱い僕には難しいのかな。君と同じように私もたまの日には独りで枕を濡らしながら目を閉じなければならない時もある。


僕も君と同じだ。


見えてるのかな 聴こえてるかな
つらくていっぱいいっぱいで まいってるかな
きっとひとりきりで (ひとりきりで) 抱えなきゃなんだね
どうしようもないこと 僕なんかじゃ足りないかも
な、ね

 私のことが見え、聴こえているかな。君はあらゆる苦難を前にしてひとりで参ってしまっていないだろうか。きっと私を含め誰かに話すことが出来なくて抱え込まないとならないような、どうしようもないことなのかもしれない。そんな君の心に僕が寄り添うことでは足りないのかもしれないけど。


君との交流を通して様々な世界を覗き込むことができる。逆も然り。


歌詞訓み(§2)


 つぶやくようにぽつり、ぽつりと静かに。盛り上がりのサビを引き立たせるように紡がれていきます。


それでも寝れない 寝れない 夜は探してみてほしい
僕の空いた心の穴から光を送るから

 抱え込んでどうしようもなく、眠ることが出来ないような辛い夜には私のわずかに開いた心の穴から送られるシグナルを探してみて欲しい。もしかするとそれが君の道標を示しよすが(=身や心のよりどころ) と成り得るかもしれない。


夜空を見上げて。その目に映るものは。


だから (消えないで) 消えたい時は その顔を上げて (鍵を開けて)
青く (やめないで) 輝くそれは 終わらない希望の星座なんだよ

 だから"このまま消えてしまいたい"、"やめてしまいたい"と思うときはうつむかずに、顔を上げて、我慢せず鍵を開けてその思いを解き放って欲しい。そして夜空に青く輝く"星座それ"を見つけられたなら、"終わらない"を体現した希望メッセージだから。

 ※括弧内のハモりに聞き手に訴えかける部分を添えてやさしく語りかけるような曲調が特徴的な一説。


同じ空を見つめて。


僕が歌えば 君は楽になるかい
僕にできることはそれくらいだけど
それでも僕は 息を止めない希望の星座なんだよ

 私が歌を奏で君に届ける時、君の心は少しでも穏やかになるだろうか。私にできることはそれくらい歌い続けることかもしれないけれど。それでも私は息を止めずに輝き、歩み続ける希望の星座みちしるべなんだよ。


慈しみの眼差し。


ちっこい失敗が こびりついて離れない?
何回目だってさ また夢に見るの?
僕も同じだよ 朝手前までのよーいどん
ちゃんと眠れたら「おはよう」しようね

 こびりついて頭から離れない小さい失敗。無数に夢に見過ぎて数えることを諦め溜め息をつく様子。僕も君と同じだ。朝手前までよーいどんでまた走り出す。ちゃんと休めたなら「おはよう」の挨拶を交わそう。


その「おはよう」はどんなものになるのか。


瞳に映る星に目を細める。眩しいのか、愛おしいのか。


エピローグ


君が歌えば。

 いかがだったでしょうか。私も気がつけば世界観に引き込まれてどっぷりと行間に浸かっておりました。ほぼ自信の声とハモりがメインでこれだけの臨場感を生み出すのはすいちゃんだから成せることなのではないかなぁと思います。

Stellar Stellarステラ ステラ との比較

 プロローグにてすいちゃんの代表曲とも言える「Stellar Stellar」とは対照的な曲であることについて、触れておりましたがその点について少々掘り下げてみます。(多少ガバい考察かと思いますのでご注意下さい)

 ◇「Stellar Stellarステラ ステラ」では「僕は星」・「ありったけの輝きで」・「救いに行くヒーロー」・「迎えに行く王子様」といった単語から、かっこよさや頼りがいのある君主やリーダーが連想でき、私は「太陽」・「強さ」・「王」・「光」・「表」・「男性的」といった印象を抱きました。
 ◇一方今回の「プラネタリウム」では「星座」・「僕は君のすべてを守れやしない」・「弱い僕は君を救えやしないかな」・「僕が歌えば 君は楽になるかい」といった単語から、ステラとは違って私は「月」・「弱さ」・「王妃」・「陰」・「裏」・「女性的」といった印象を抱きました。

 ――― すいちゃんが歌う楽曲の多くはメッセージ性とかっこよさが強く出ている印象があり、個人的にはStellar Stellarがその代表格なのではないかと思います。それからすると、プラネタリウムでは急にあれだけ強そうに見える一番星の裏にある弱さが出て来て、グッと人間味が増した様に感じられて惹き込まれます。
 しかしながらその活動の芯だけはブレない。架空の空に星々を映し出す「プラネタリウム」を舞台に輝くのは等星で表される「星」単体としてではなく、古より伝わりし物語を内包した新しい「形」を示す「星座」として。希望と存在感を示し、微弱な輝きかも知れないけど足下を照らす。
 (※プラネタリウムという単語で「架空の星空」=「架空の姿形すがたかたち」≒「Vtuber」というところまでは想像のしすぎでしょうか…。)

 「希望の星座」である「星街すいせい」がもたらす物語と伝説はこれからも連綿と語り継がれ、アーティスト/アイドルとしてスターダムを駆け上って行くことでしょう。我々は奇跡的に同じ時代を生き、その一部を"観測"して"んで"いるに過ぎませんが、よくよく考えると「それは、とってもエモいことなんだなって。」思ふけふこの頃でございます。


 「holo*27」についてはこれからも動きがありそうな企画ですので、気になる方は下記からチェックしてみて下さい!

holo*27の特設サイト及びTwitterはこちらです!▼

holo*27 公式Twitter:https://twitter.com/holo27_info


 ご興味の湧いた方はすいちゃんのチャンネル登録をしてみてはいかがでしょうか。他にも沢山のオリジナル曲やカバー曲を配信されておられますのでご試聴をオススメさせて頂きます!

すいちゃんのYouTubeチャンネル及びTwitterはこちらです!▼

星街すいせい Twitter:https://twitter.com/suisei_hosimati



それではまた次回の「行間をむ」でお会い致しましょう!👋
おつまちでございました!☄
2023.05.04. つなな


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?