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「前橋市アーバンデザイン」を読解くvol.11 第7章:ライフスタイルの提案

前橋市の再開発計画「前橋アーバンデザイン」(以下MUD)を章ごとに読解いていく。第7章は「ライフスタイルの提案」で、前章の長期ビジョンを具体的なまちの姿に落とし込んでいく内容。市民にとっては具体論に入っていくのでわかりやすくなるのでは?と期待しつつ読解いていく。

エコ・ディストリクト、ミクストユース、ローカルファーストが実現すると、前橋市中心市街地でどのようなくらしが実現出来るようになるのか、5つのシーンで紹介されている。

1)ビジネスシーン

通勤途中のオープンカフェでニュースを読み、気持ち良いけやき並木の 下を歩いて出勤。職場のシェアオフィスにはクリエイティブなビジネス パーソンが集まり、いつも有益な情報が行き交っている。いつも気分に 合わせてランチを選ぶ。今日は天気が良いので公園へ。そしてそのまま クライアントとTV会議。仕事を終え、気の合う仲間と乾杯を交わし、つ いつい飲みすぎてしまう。それでも自動運転バスは安全に自分を送って くれるし、決済も顔認証のため心配なし。ビジネスマンのとある一日。

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2)家族で過ごす休日

このまちは本当に良く晴れる。まぶしいくらいの朝日に起こされたらランニングに 行くのが我が家の日課。はじめは夫婦の日課だったが、いつからか子供も付いて来 るようになった。そのまま家族でファーマーズマーケットを楽しむ。それぞれの時 間を過ごした後は、家族で大きな公園へ。木陰にシートを広げ、ランチを食べる。 とても気持ちが良い。夜はスポーツバーでVRを駆使したスポーツ観戦。現地にい るような臨場感がすごい。その後、観戦仲間と勝利を祝して乾杯を交わす。まちを 愛し、楽しむ家族のとある休日。

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3)子育て世代

家族皆の朝食や子供の幼稚園の準備など、子育て世代の朝はいつも忙しい。それでもミクストユースなまちなかは、幼稚園が徒歩圏内にあるためとても助かる。子供を送り出したら自分のための時間。趣味が高じて始めた料理教室で、季節食材を使った料理を皆で作り楽しむ。夕食も地元食材が豊富な商店でじっくり選びながら決め、家族全員でおいしい夕食を楽しむ。ゆとりとこだわりのある、子育て世代のとある一日。

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4)シニア世代

愛犬との散歩が一日のスタート。新鮮な空気の中、川沿いを歩きながらオープンカフェへ。 この店の野菜が好きだ。予約しないと入れないほどの人気店だが、モーニングはのんびり 利用できる。昔からやっている野菜作りはこのまちへ移り住んでからも続けており、仲間 で持ち寄り、ランチパーティーをするのがここ最近の楽しみだ。午後は趣味や仕事で学ん でいた近代建築についてツアーを牽引。歴史ある建物がきれいに利活用されていて、案内 するのがとても楽しい。そして早風呂、早居酒屋と好きな時間を仲間と過ごす。趣味に忙 しくも、充実したシニア世代のとある一日。

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5)大学生

思い出に残る学生時代を過ごしたいと思い、まちなかのシェアハウスに入居した。学校 や専攻は違えども、面白いことを考え、行動する友人が多くいるこの環境が好きだ。 いつものようにサイクリングついでに食事を買い、公園でレポート作業。ここで飲む コーヒーが美味い。授業まで時間があるのでアート巡りへ。アートギャラリーやパブ リックアートが多いこのまちは刺激的だ。まちなかで授業を受け、アルバイトへ。この まちは人と人の距離が近いのか、また新たな知り合いが出来た。シェアハウスへ帰ると、 ルームメイトが地域の人を呼んでパーティーをしていたので、もちろん参加した。毎日 がワクワクであふれている大学生のとある一日。

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映像にしようよ

ステキだなぁとは思うけど、手触り感がない。都市計画やマーケティングの専門家が戦略の方向性を合わせるために、よく「ペルソナ」を設定するが、テキストと写真で描いても、なかなか入ってこない。こういうのこそ、映像にしたいですよね。

※ご参考:すごーくわかりやすくステキなくらしを描いた映像↓
山口県周防大島町定住促進協議会「回帰」

MUDに市民を巻き込むためには、将来像に共感してもらい、自ら動いてもらわなければならないので、一般の市民にとって最もわかりやすい「ライフスタイル」は丁寧に説明する必要がある。上記、1~5のシーン別に「MUDのステキなくらし」映像をつくり、プロモーションする事を強くお勧めしたい。(私が是非やりたい!)

今回で「ビジョン・プラン編」はおしまい。
4.まちづくりの方向性
5.⾧期プラン
6.まちの将来像
7.ライフスタイルの提案
と読み解いてきましたが、次回からは「アクション・プラン編」。どこまで具体的にアクションプランに落とせているかを検証していきたいと思います。次回も、お楽しみに~

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