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自社に合う人材を見極める

本日はこちらのテーマに関して記載させていただきます。自社に合う人材って考えていくのは難しいですよね。私も元々リクルートで拠点マネジャーとして面接などを任されていた時期がありましたが、自社に合う人材を考えるのは一苦労ですし、戦略や現状の人員状況を踏まえて変わったりすることもあるので、苦労したことを覚えています。

人間、自分のことが一番わからない。なんてことも言われたりしてますが、それは組織も一緒。自組織のことは、意外と、所属している人自身が一番わかってない。なんてこともあるわけです(笑)。だからこそ、主観的にも、客観的にも、自社・自組織に合う人材を突き詰めて考えていかないと、採用や教育の段階でミスを起こし、いつの間にか「自社・自組織に合わない人材が組織にジョインしてしまってる」なんてことが出てきてしまうのです。

見極めないとどうなるのか?

まず、自社に合う人材をホンキで考えないとどうなるのか?を説明していきます。わかりやすく、面接や採用という観点で説明できればと思います。
自社に合う人材がわからないと、人間、「キラキラ情報」に惹かれがち
例えばですが、「TOEIC●●点!」「有名大学出身!」「前職営業で●位中●位をとった記録アリ!」などなど。
もしくはこういった文字情報だけではなく、視覚的情報で、例えば、見た目がいいから「きっと営業できるはずだ」などの理由で、採用をした人事担当の方も少なくないのではないでしょうか?

こういったキラキラ情報には2つの落とし穴があります。

1つ目、キラキラ情報を持つ求職者は、競争が激しいということ。
こちらは当然、多くの人が食いつきたくなる経歴ですので、そういった求職者は多くの企業から内定通知をもらってることでしょう。
なんとか採用をしようと、アトラクト(自社に入ることの動機づけ)を徹底しても尚、「より条件が良い」「より会社の名前が大きい」企業に行かれてしまうケースも多いのです。

2つ目、こちらも当たり前ですが、キラキラ情報=貴社とカルチャーフィットしているとは限らない、という点です。
例えばですが、貴社の自社文化が「何でもお互いに良いこと、悪いことを言い合い、その他者から言われた事実を真摯に受け止め、自己を変容させていく」だったとします。お互いの素直さなくして、相手からの指摘や批判は受け止められないですし、ましてや変化なんてできません。
(多少アンコンシャス・バイアスが働いている解説になりますが)ここに仮に、学歴が非常に高く、過去両親から肯定されることで育てられてきた、「キラキラ情報Aさん」が入社したとします。

こういった方は、上司からの指摘や批判はまだしも、果たして、部下からのFBや、同僚からのアドバイスをききいれられるのでしょうか?

もちろん聞き入れられる人もいるかもしれませんが、あくまで私の経験上、こういった方は、例で出している企業とのカルチャーフィットはしないというパターンが多く、集団でなにかを進めていくよりも、個人でコンサルタントやプロジェクト型の仕事など、のほうが向いてるケースが多かったと考えています。

自社に合う人材をどうやって考えるのか?

ビジョンを見つめ直す

基本的に人を雇うのも、人を育てるのも、何が目的なのか?から考えてみましょう。そうです、ビジョンを体現するために、人を雇い、人を育成する必要があるのです。そのため、まずビジョンを見つめ直す。
そして、在籍している社員も、ビジョンを実現するために集められた(=多くはビジョンへの共感をしている)人々のはず。
なので、ビジョンを捉え直すことが、企業文化を捉えることの近道になるのです。

現従業員にヒアリングをする

当たり前ですが、働いてる人に入社理由やその背景、自社の好きなところなどをヒアリングすることは有効です。
この際、全従業員というよりは、今採用したい人材に近い年齢やキャリア・ポジションに近い社員をターゲットにヒアリングしていくのが良いと思います。

経営層が主体性を持って臨む。

昨今CHRO(Chief Human Resource Officer)の存在=経営と人事の視点を持って、人的資本経営の舵をとる人材、の重要性が言われていますが、こうした自社の企業文化を考えることも、経営レイヤーがしっかりと主体的に臨む必要があります。
特に、先の「現従業員に聞く」などの作業は、経営層がいかに前のめりに、現在の業務以外の部分で、社員に貢献を依頼できるか?が重要になってきます。従業員はなにも、会社を大きくしたり、「給料以上の仕事をしよう!」と息巻いてる人ばかりではありません。
もしかしたら、闇雲に、現従業員に話を聞こうとしても、あしらわれる可能性があります。なので、経営層が例えば、協力金を出資判断したり、明確に意図・背景を伝えることで、意味のある場が設定できることになるのです。

自社に合った人材が入ると…

①早期離職の低下につながる
→細かい採用基準を設け、自社の社風や考え方・価値観にfitした人を選び採用しているので、入社後のギャップを理由に退職する割合を減少することが可能になります。
②職場環境に適応しやすく、生産性の向上につながる
→カルチャーフィットを経て採用された場合、職場環境の適応が早ければ、「自分には何を求められているのか」などの判断がしやすくなり、生産性の向上にもつながっていきます。入社した方の心理的負担が軽減されますし、採用担当者や所属部署の負担が軽減される見込みもあります。
③コミュニケーションが円滑になる
→カルチャーフィットの導入で採用された人材は、同じような価値観や考え方を持っているので、コミュニケーションが円滑に進む見込みがあります。さらに人間環境も良好な関係性を生み出せるので、居心地の良い職場環境になる可能性があります。

などのメリットがあります。
しかし、カルチャーフィットを意識しすぎると、ダイバーシティが失われる可能性もあると、言われています。昨今では『DEI』(「ダイバーシティ(多様性)」「エクイティ(公平性)」「インクルージョン(包括性)」の頭文字からなる略称。企業経営において、従業員それぞれが持つ多様な個性を最大限に活かすことが、企業にとってより高い価値創出につながる、という考え方)などの考え方もあり、違う価値観・違う個性の人も含めて、その個それぞれの価値を最大化した結果、企業の価値提供の総量を上げることが可能があると考えられています。

企業経営において正解はありませんが、自社に合う人材を徹底的に考え尽くす必要性、わかっていただけたでしょうか?
株式会社Tsumuguでは、上記の方法以外にも貴社の経営〜現場まで徹底したヒアリングやコンサルティングを通じて、「本当に貴社に合う人材」を言語にする支援を行っております。ぜひ、お気軽にお問い合わせいただければ幸いです。


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