見出し画像

4ヵ月ぶりに親子3人で会えました。人と人が不安ではなく「絆」で結びつく社会でありますように。 

第4章タロジロラブレター
慈愛と私。きらきらタロジロ
 ⑩無色透明の愛の育み
 
あらゆる感情は私たちの「希望」なんだ。 
 
湧き上がる感情に善悪も比較もない。
 
心震わす想いほど希望は強く、
強い希望は「真の自分」であり、
見つめればきっと自分らしさを育める。
 
ありのままの自分を慈しんで。
感情を解放して世界を眺めよう。 
 
 
誰もが輝く自分と必ず出逢えるはずなんだ。
 
ーーーーーーーーーー
========== 
 
街路樹のつぼみが弾けそうな時期。
幼いタロジロと私はドライブにて大合唱する。  
 
 そ~りゃをおしあげてぇ
 てをのぉばしゅ~ぅきみぃ
 5がぁつゅのぉ~ことぉ~
 
繰り返す合唱にある年タロジロはフト質問。 
 
 これなんて歌なん? 
 
ノリノリで歌うお母ちゃんは一時停止で指をさす。 
 
 ハナミズキやで。
 あれ全部ハナミズキ。 
 
アメリカから贈られるハナミズキ。
日本から贈るソメイヨシノ。
 
ハナミズキは平和を願う曲。
花言葉は「私の想いを受け止めて」。
 
 
そういやどっちも伝え忘れたな。 
 
==========
ーーーーーーーーーー 
 
2022年4月某日の夕刻。 
ジロウが自転車でやってくる。 
 
その数十分後。 
タロウが下校途中にやってくる。 
 
日常が消えてから5年経過の日常の今。
こんなことって起きるんだ。 
 
全身が燃えたぎるくらい感情が揺らぐ。 
 
 
 
どうやら私はずっと寂しかったらしい。  
 
ーーーーーーーーーー 
 
椅子を引きながらタロウが漏らす。
 
 ジロウはいいな。
 
腰かけず母に一瞬飛ばすタロウの目線。 
腰かけるジロウの視野にはおやつだけ。
 
そんなジロウも実はタロウにぼやいていた。 
 
ーーーーーーーーーー 
 
遡ることさらに数十分前。
私とジロウはふたりきり。
ジロウの話に私は悩む。  
 
 
話の終着点はタロウへの「なんで?」だった。 
 
 
私に回答はないけれど。 
痛いほどジロウの「なんで?」は想像できた。
なんとなくタロウの気持ちも想像できた。 
 
そしたら解決策が浮かんでしまった。
私は少し震えている自分の頬に気づく。 
 
 
兄弟揃う日常は私たち3人の「今にない」。
 
 
結果。
私にあるのはジロウをただ抱きしめる今だった。
 
ーーーーーーーーーー 
 
時は戻るんだか進むんだか。
ジロウはタロウに羨望される。 
 
羨むタロウに「なんで?」とお母ちゃん。 
タロウは丁寧に「いいな」を分解する。 
おかきを食べながら耳を傾けるジロウ。 
 
「いいな」はタロウの課題でしかない。
 
 
ジロウと違って密会滞在のタロウ。
あっという間のバイバイで母とハグ。
 
急に多弁になってハグに割りくるジロウ。 
私とふたりになってもお喋りがつづく。
 
すると。
ジロウがタロウの「いいな」分解を始める。 
言語化するほどに自分とご対面のようす。
 
ジロウの「いいな」が自然と和らいだ。 
 
 
タロウ課題にジロウ課題がフュージョン。
 
 
 
母の前で兄弟揃う一瞬にただありがとう。
 
ーーーーーーーーーー 
 
『寂しいから会いたい』。 
 
価値観は感情の奥にある。
 
濁る感情を押し殺すお母ちゃん。
感情の開放から希望を探る。 
 
濁る感情に無頓着らしいタロジロ。
ありのままから希望を抽出。 
 
 
感情が表出。
価値観が表現。
 
 
感情の自己理解が自己表現を誰かに響かせる。
 
知らんけど。
 
なんせ、
寂しくなるほどまでに、
想い焦がれる人がいて、
会いたいと伝え合って、
ハグとキスを贈りあい、
表出から愛を表現する。
 
私たち親子はちゃんと自己を育めているみたい。 
 
 
 
きっと「愛」は「自分」だ。
 
ーーーーーーーーーー
========== 
 
タロウ8年間。
ジロウ4年間。 
母子で巡った「ハナミズキ」。
 
アタリマエのように毎年華やぐ薄紅の街路樹。
たどたどしい発音が愛らしく成長しゆく歌声。
 
永続性勘違いする日常の些細なドライブ。
 
 
2022年ハナミズキの時。
タロウは13歳でジロウはじきに10歳だ。
母は恋する如くタロジロに想いを馳せる。
 
 
タロジロへのつぼみの愛を。 
タロジロからの満開の愛を。 
 
 
薄紅色に浸透するような無色透明の愛なんだ。
 
あなたたちを産めて母は幸せやで。 
母が私でタロジロも幸せなら奇跡やな。
 

 
 
果てない夢がちゃんと結びますように。 
 
==========
ーー第4章おしまいー 
親子はまだまだつづく。

一斉に咲き誇るクローンの美醜
心の声の無意識かくれんぼ
絆を深めるお喋りは愛の証
世界を創造するありのままの言葉
百折不撓で今を生きる
  /つむぐ絆に深まる想い
ココにいる僕は私で私は僕
    /そして私は私で僕は僕
夢のみつけかたと優しい負けず嫌い
勉強する意味と鎖国の私たち
サンタとタロウと13歳の誕生日
ーーーーーーーーーー
最終話⑩Facebook編2022.04.22
ーーーーーーーーーー

親子の愛は世界平和


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?